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ムネカワの製作風景 - ミニキーケース「Pivot」の製作

ムネカワの製作風景 - ミニキーケース「Pivot」の製作

日々の暮らしに欠かせない「鍵」を、よりコンパクトに、心地よく持ち歩く。 そんな想いから生まれたのが、ムネカワの新作ミニキーケース「Pivot」です。 「キーケースの最小単位」を目指し、薄さと軽さ、そして使い心地を追求したこのアイテム。今回は、そんなPivotの工房での製作風景をご紹介します。 ▶︎ミニレザーキーケース"Pivot"のご注文はこちらから 「鍵のシルエット」ギリギリに合わせたデザイン Pivotの製作は、「可能な限り鍵のシルエットに近づける」というシンプルな目標から始まりました。 都心部の方で車に乗らない方や、「鍵は1〜2本、必要最低限のものだけでOK」という方に向けて「もっと小さなキーケースがあったら喜んでもらえるのでは」と考えたのが製作のきっかけでした。 ポケットやバッグの中でかさばらず、それでいて鍵を優しく保護する。そのために、余分な装飾を削ぎ落とし、限りなくミニマムなデザインを試行錯誤しました。 いくつも試作品を作り、実際に使ってみて、気になる所や違和感をブラッシュアップすること数ヶ月。 こうして生まれたPivot。キャッシュレス化が進み「必要なものだけをコンパクトに持つ」ミニマリスト指向のライフスタイルにも自然に馴染む、ミニマルなデザインのキーケースになりました。 製作工程から見る、Pivotを形作る4つのポイント Pivotのシンプルな佇まいは、一つひとつの細やかな工程によって支えられています。ここではPivotに欠かせない「製作のポイント」をご紹介します。 1. 金具には小さな「ギボシ」を採用 製作当初、Pivotを限りなくコンパクトにするためにネックとなっていたのが「金具」でした。一般的なホックボタンで留める形式にすると、どうしても厚みや凹凸ができてしまい、イメージする小ささに収められなかったのです。 そこで思いついたのが「本体の側面に小さいギボシをつける」ことでした。ギボシを採用することで、全体に厚みが出ず、鍵が飛び出さずにまとめられる構造が実現できたのです。 ポケットの中で他のものに引っかかるストレスがなく、シンプルながらも確かな固定力があり、開け閉めの所作もスムーズ。 毎日使うものだからこそ、心地よく使える金具を選んでいます。 2. 縫製をなくすことで故障のリスクを減らす 革の型取りと裁断はコンマ数ミリ単位の精度が求められます。鍵の形状に沿って、わずかな余白も見逃さずに設計された曲線は、手にした時の心地よいフィット感を生み出します。 Pivotのもうひとつの特徴、それは縫製を全く入れていないという点です。 「縫製を入れるとより丈夫になる」というイメージを持ちがちですが、縫製が多ければ多いほど、糸切れを起こす箇所が増えるということになります。 ムネカワでは縫製は必要最低限の箇所にとどめ、できる限り故障しにくく、長く使ってもらえる製作を心がけています。 縫製を入れない分、革のパーツを貼り合わせる「圧着」の工程が、製品の寿命を左右する非常に重要なポイントとなります。 外側はイタリア産ブッテーロ、内側には擦れや汚れに強い日本産の豚革を使用しており、2枚の革を圧着する際は、適切な圧力・ノリの量で、革の断面が一体化するほど強力に圧着しています。 これにより、長年の使用でも裏地が剥がれてくる心配がなく、薄さと耐久性を高いレベルで両立させています。 3. 金具も一つ一つ自分たちで磨いています 鍵をまとめる小さな金具も、大切な要素です。私たちは、この金具を「リューター」という道具で一つひとつ手作業で磨き、滑らかに仕上げています。...

ムネカワの製作風景 - 小銭入れ付き長財布”Untrad”を製作しています。

ムネカワの製作風景 - 小銭入れ付き長財布”Untrad”を製作しています。

大阪・大国町のムネカワの工房では、小銭入れ付き長財布”Untrad”の製作が行われていました。 本日のブログではUntradの製作の様子を少しご紹介します。 ▶︎小銭入れ付き長財布"Untrad"のご注文はこちら Untradってどんなお財布? Untradは「ムネカワらしさ」がとてもよく表れている長財布。 「お札、カード、小銭をたくさん収納したい」 「できるだけ、かさ張らずコンパクトにしたい」 「出し入れや中身の確認もしやすいものにしたい」 長財布特有のメリットは活かしつつ、デメリットは解消できるようなデザイン。それがこのUntradには詰まっています。 最大の特徴は、左右で高さの異なるマチの設計。これにより、中身が一目でわかり、驚くほどスムーズに出し入れができます。 こちらの写真で見ると、手前と奥のマチの高さが違うことがわかりますね。 このように高さを変えることで、財布がグッと大きく開き、出し入れしやすいため、このデザインを採用しています。 Untradの制作風景 革パーツを狂いなく組み上げる Untradは、12枚収納のカードポケットや札入れなど、数多くの革パーツで構成されています。 一枚革からパーツを抜き出していきます。 一つひとつパーツにわずかにでも狂いがあると、最終的な仕上がりに大きな歪みが生まれてしまうため、慎重に、寸分の狂いなく組み上げていきます。 Untradのポイント「薄い小銭入れ」 Untradのもう一つの特徴「薄い小銭入れ」 財布は、小銭を入れるとどうしても厚みが出てしまいます。 Untradの小銭入れはマチを薄く作り、小銭の収納量を確保しながら厚みが出過ぎないように仕上げています。 ファスナーも、YKKの持ち手の金具が薄いタイプのスライダーを採用するなど、徹底して「厚みが出にくい」アプローチに向き合って製作しています。 縫製と仕上げ こちらはミシンを使った縫製の様子です。 縫製は、製品の強度はもちろん、見た目の美しさや印象にも直結する重要な工程です。 特に、日々の開け閉めで負荷がかかるファスナー部分は、高い技術と経験が求められます。 縫製が終わると、最後は仕上げの工程へ。革の断面であるコバを丁寧に磨き上げ、手触りや見た目の美しさを極限まで高めていきます。 細部へのこだわりが、製品全体の完成度を決定づけるため、「最後の1%」まで気を抜かず丁寧に仕上げていきます。 少量生産だからこそ、できること Munekawaでは、一度に何百個も作るような大量生産は行いません。私たちの製作は、30個から40個という、目の行き届く範囲での少量生産が基本です。...

「素材の風合いを楽しむ」ムネカワのレザーベルト"Brass"が新しくなりました

「素材の風合いを楽しむ」ムネカワのレザーベルト"Brass"が新しくなりました

ムネカワのレザーベルト"Brass"が新しくなりました。 レザーベルト"Brass"は、その名の通り、バックルに真鍮(Brass)を使った、素材の風合いを楽しむベルトとして、現在も多くの方にご愛用いただいている人気アイテム。 長らく完売となっていましたが、再販のご要望の声も多く、細部の仕様をリニューアルしてこのたび新しく生まれ変わりました。 "Brass"はもうすぐ完成予定。本日のブログではその詳細をご紹介します。 ▶︎特集ページ「Leather Belt"Brass" - 革と真鍮 素材を楽しむレザーベルト」 「素材の風合いを楽しむ」ベルト バッグや靴、シャツ、ネクタイ。 そんな日々の装いの中で、ベルトは意外と後回しにされがちなものではないでしょうか? しかし、使い込まれて味わいの増した革ベルトは、その日のコーディネートをぐっと引き締め、持つ人の個性を静かに語ってくれるものです。 Brass製作の発端は、ムネカワのスタッフ同士で「自分が欲しいベルト」の話をしていたことから始まります。 30mm幅で普段使いしやすく、シンプルなデザインで真鍮バックルのベルト。 「そういうものがあったら欲しいね」と話をしていましたが、自分たちが欲しいと思う形がなかなか見つからず、ようやく見つけても海外製で値段が高くなかなか手が出しづらい、というものばかりでした。 そこで「無いんだったら、自分たちでそんなベルトを作ろう」という話になり、作り始めたのが”Brass”です。 Brassはまさに、私たちが思う「かっこいい」を形にした一本。シンプルなデザインと堅牢な作りで、素材の風合いが長く楽しめる一本に仕上がりました。 革と共にエイジングが楽しめる真鍮無垢のバックル このベルトの顔とも言えるのが、真鍮無垢のバックルです。 ベルトのバックルはシルバーが一般的かと思います。それももちろん素敵ですが、Brassは「革と同じように経年変化を楽しめる素材」として真鍮を使用しています。 使い始めは、ツヤがある黄金色ですが、使っていくうちに少しずつ落ち着いた色合いに。やがて、アンティークの金具のような温かみのある風合いへと変化していきます。 使い始めは光沢のある黄金色   使用し続けると落ち着きのある風合いに 異なる魅力を持つ、2つの個性的なレザー 今回のリニューアルで、異なる2種類の革で”Brass”を製作しました。 1. 英国の品格をまとう「ブライドルレザー」 ひとつは、イギリスの老舗タンナー「Thomas...

新作トートバッグ製作中!クラシックなデザインに「実用性」をプラスしたトートバッグです。

新作トートバッグ製作中!クラシックなデザインに「実用性」をプラスしたトートバッグです。

大阪・大国町にあるムネカワの工房で、新しいトートバッグの製作がスタートしました。 まだ始まったばかりですが、お客様からの声や自分たちが毎日の暮らしの中で感じたことを参考に、クラシックな印象を保ちながらも、普段使いしやすい実用性も兼ね備えたバッグにしたいと考えています。 今回のブログでは、そんな新作バッグについて少しご紹介します。 新作はどんなバッグ? トートバッグは容量があって、気軽に使えて重宝しますよね。 皆様の中にも愛用されている方がおられるのではないかと思います。 今回製作するバッグは、そんなトートバッグとしての使い勝手の良さはそのままに、コットンキャンバスと革を使用してムネカワらしいクラシックな雰囲気をプラスしたものです。 メイン素材となるコットンキャンバスは生地にロウを染み込ませて撥水性を高める「パラフィン加工」が施しています。 ムネカワでは以前“Usual”といトートバッグを製作していました。 Usual同様、お仕事用にはもちろん、ブライベートでも色々なコーディネートに馴染みながら、カジュアルになりすぎない、上品さを持ったバッグになるよう製作を進めています。 以前製作していたトートバッグ”Usual” 新作バッグのポイント「開口部のファスナー」 トートバッグを使っていて少し気になるポイント、それは「開口部が大きく開いている」こと。 これは中身が見えやすく、出し入れしやすいトートバッグのメリットでもありますが、安全面・プライバシー面で少し気になる、という方がいるのも事実です。 電車の車内や混雑した飲食店など、人が多い場所で「バッグの中身が見えてしまわないか」と気になったり、「大切なものがバッグから落ちてしまわないか」と不安になることってありますよね。 こうした安全面・プライバシー面を考慮して、今回の新作トートは、開口部にファスナーを取り付けることにしました。 これで中身が見えなくなるのはもちろん、荷物が落ちる心配もなくなりますし、急な雨でも中身が濡れず安心です。 今、工房では試作を作りながら、バッグの構造やデザインを調整しています。 手に持った時や肩にかけた時の印象、ファスナーを開け閉めするときの手の動きなどをシミュレーションしながら、各パーツのサイズや構造、素材など、さまざまな視点で検証を重ねています。 工房でいつも大切にしているのは、急がずに一つの工程ごとにしっかり確認すること。お客様に長く使っていただくためには、こういう丁寧な積み重ねが必要だと思っています。 新作バッグのこれから 新作トートバッグの製作は、まだ始まったばかり。これから時間をかけて細かいところを調整し、品質をしっかりチェックしていきます。 製作の様子は、このブログでもまたお伝えしていく予定ですので、引き続きチェックしてくださいね。 工房での作業風景や、製作スタッフが感じていること、技術的なこだわりなども含めて、新作ができるまでの道のりを皆さんと一緒に共有したいと思っています。 まだ完成まで時間はかかりますが、きっと皆さんに喜んでもらえる仕上がりになると思っています。工房からの続報を楽しみにしていてくださいね。 皆様からのご意見やご感想も、いつでもお待ちしています。「こんな機能があったらいいのに」「こんな使い方をしてみたい」といったお声は、私たちにとってとても貴重な道しるべになります。 ムネカワのバッグアイテムはただいま、ショルダーバッグ“Caddis”とレザー&コットンサコッシュ(直営店限定・メール問い合わせでもご購入いただけます)というアイテムを販売しています。 バッグをお探しの方は、こちらもおすすめ。 詳しくはこちらの記事をご覧ください。 ▶︎夏に映えるムネカワのバッグシリーズ。サコッシュ&ショルダーバッグ

愛着が深まる、革製品の「名入れ刻印」について。名入れ刻印で後悔しないための、基本ガイド

愛着が深まる、革製品の「名入れ刻印」について。名入れ刻印で後悔しないための、基本ガイド

革小物への名入れ刻印。 自分だけの特別なアイテムとして、また、大切な人への心のこもった贈り物として、革製品に名前やイニシャルを刻むサービスです。 「自分のイニシャルや名前の入った革小物を愛用している」という方もいるのではないでしょうか。 しかし、その一方で、「思っていた仕上がりと違った」「どんな風になるのか不安」といった、疑問や不安の声が聞かれるのも事実です。 そこで、この記事では、日々革と向き合い製作を行うムネカワなりに「革小物への名入れ刻印」がどんなものか解説します。 名入れ刻印の魅力が伝わり、革製品がもっと身近なものに感じていただければ嬉しいです。是非ご覧になってみてください。 なぜ革製品に名入れをするの?作り手が感じる、その魅力とメリット 名入れ刻印をする理由は人によってさまざまですが、日々お客様とのやり取りをする中で、名入れ刻印には大きく3つの魅力があるのだと感じています。 より愛着を持って使うために革製品は、自分の名前や思いが刻まれることで、より一層自分だけの特別なアイテムに感じられます。日々使うものだからこそ、パーソナルな印があることで、「もっと大切に育てていこう」という気持ちが自然と芽生えます。 ギフトとして喜んでもらうために誕生日や記念日、就職祝いなど、特別な日のプレゼントに名入れ刻印はぴったりです。名前やメッセージを刻むことで、ありきたりな贈り物ではない、「あなたのために選んだ」という特別な想いを伝えることができます。 こだわった物を使うためにこだわりの持ち物にさりげなく刻まれたイニシャルは、持ち主の美意識やステータスを雄弁に物語ります。使い込むほどに革の色が深まり、刻印が馴染んでいく様子は、まさに自分だけの歴史そのものです。 革製品は決して安いものではありませんし、毎日使うものですのでご自身用・ギフト用問わず「長く使える特別な一品として購入したい」という方にご利用いただいています。 名入れ刻印の工程のご紹介 革小物をご検討の方や、レザークラフト好きの方の中には 「名入れ刻印は、どのように行われているの?」 と興味を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。 そこで、普段私たちの工房で行っている名入れ刻印の様子を、少しだけお見せしたいと思います。 工程1:刻印機を準備する まずは刻印機の準備です。 ムネカワでは「WT-90AS」という熱で温めて使用する箔押し機(ホットスタンプ機)を使用しています。 箔押し機を安定した場所に起き、作業台が水平になるよう台座を調節し、電源を入れて箔押し機を温めます。 工程2:活字を組む こちらは、アルファベット順に並べられた金属製の活字。お客様からいただいたご要望に合わせて、一文字ずつピックアップしていきます。 活字ホルダーに活字を並べ、しっかりと固定します。 工程3:刻印の位置を定める 活字をセットしたホルダーを熱したプレス機に取り付け、製品を慎重にセットします。 ムネカワでは、製品それぞれに刻印位置が決まっています。革製品の機能や印象を損なわず、刻印が綺麗に入り、刻印が目に入る最適な位置を決めていますので、きっと気に入っていただけると思います。 ※製品の刻印位置は各商品ページに記載していますので、事前にご確認ください。 工程4:刻印をする 刻印の瞬間です。革を傷つけず、しっかり刻印されるよう強すぎず、弱すぎず、力の加減を微調整します。...

Munekawaが「自社生産」を続ける理由とは。特集ページの見どころをご紹介します

Munekawaが「自社生産」を続ける理由とは。特集ページの見どころをご紹介します

先日、Munekawaのウェブサイトに「自社生産を大切にする理由」という特集ページを公開しました。 ものづくりに関わるブランドにとって、「自社生産」や「ハンドメイド」という言葉は、品質やこだわりをアピールするための、いわば"決まり文句"のようなところがあるかもしれません。 ですが、私たちにとっての自社生産は、単なるアピールポイントではなく、ブランドの根幹を支える、ごく自然で、必要不可欠な形です。 なぜ、私たちは自分たちの手で作り続けることを選ぶのか。 その理由と想いを、私たちの言葉で、そして工房の空気感とともに、きちんとお伝えしたい。そんな考えからこのページを制作しました。 本日のブログでは、私たちがこの特集ページに込めた想いと、その見どころを少しだけ、ご紹介します。 ▶︎特集ページ「自社生産を大切にする理由」 特集ページの見どころ 特集ページでは、「自社生産を大切にする理由」を主に3つの視点からお話ししています。 1. 製品の品質とこだわりを守る 私たちが考えるものづくりは、「買ってもらって終わり」というものではありません。お客様の手に渡り、何年も使っていただく中で、その価値を増していくものであってほしい。そんなものづくりを大切にしています。特集ページでは、そのために工房で日々行われている、「品質を高める」ための取り組みについてご紹介しています。「検品」という言葉だけでは語れない、私たちの品質への考え方を感じていただけると嬉しいです。 2. お客様の「こうしてほしい」を形にする 本当に使いやすい製品は、どうすれば生まれるのか。私たちの答えは、とてもシンプルです。特集ページでは、お客様からいただいた声を、どのように製品開発に活かしているのか、その具体的なプロセスに触れています。私たちのものづくりの原点を感じてみてください。 3. 変わらない「らしさ」を、守り続けるために 流行が目まぐるしく変わる中で、私たちが作りたいのは、誠実で、長く愛される"定番"です。なぜ自社生産にこだわることが、その「らしさ」を守ることに繋がるのか。特集ページではその理由を紐解いています。それは、お客様に対する「いつでもここにいる」という、私たちの決意表明でもあります。 なぜ今、改めて「自社生産」について語るのか Munekawaは、4人の製作スタッフだけで、企画から製造、仕上げの全工程を行う小さな工房です。一度にたくさんの製品を作ることはできません。正直に言えば、もっと効率的なやり方は、いくらでもあるのだと思います。 それでも私たちがこのスタイルを貫くのは、それが、製品を手に取ってくださるお客様への一番の誠実さだと信じているからです。 今回、特集ページを通してそんな私たちの思いをお届けできることを、とても嬉しく思っています。 大阪・大国町にあるMunekawaの直営店は、1階に工房を併設しており、製作スタッフがご来店くださった方の接客をしています。お客様と対話を交わし、製品作りや品質向上のきっかけを作り、Munekawaというブランドの未来を紡いでいます。 特集ページをご覧いただき、Munekawaに興味を持っていただけたら、是非直営店にもご来店ください。 みなさまのお越しをお待ちしています。 ▶︎特集ページ「自社生産を大切にする理由」

長年使用した革財布を修理して再び美しく。Munekawaのリペア工程の舞台裏をご紹介

長年使用した革財布を修理して再び美しく。Munekawaのリペア工程の舞台裏をご紹介

革財布や革小物は、どんなに大切に使っていても、糸がほつれたり、金具が摩耗したり、革自体が傷んでしまうことは避けられません。 それが毎日使うものであったり、長く使っているものであれば尚更です。 中にはお気に入りの革製品が損傷してしまい「買い替えるしかないのかな」と諦めた経験がある方もいるのではないでしょうか。 そこで必要となるのが、革製品の「修理」です。私たちMunekawaは、修理は製品作りと同じくらい大切なことと考えており、日々真摯に取り組んでいます。 本日は、実際に修理依頼のあった革財布を例に、Munekawaのリペア工程についてご紹介します。また、修理の費用目安や、よくあるご質問についてもご紹介します。 是非最後までご覧ください。 修理事例:二つ折り財布"Feel Coin" 今回は、以前お客様からお預かりした二つ折り財布"Feel Coin"のオレンジ(現在は販売終了カラー)を例に修理の工程をご紹介します。 お客様によると、水筒から漏れた熱い飲み物がかかり、革が熱と水分で大きく変形してしまったとのこと。 新品の物と比較すると、革が硬化しシミや型崩れで本来の姿を失ってしまっているのが分かります。 革にとって、水濡れや熱は大敵。一見すると「もう使えないかもしれない」と感じてしまうほどの、深刻なダメージです。 修理ポイント①:財布の解体 今回の修理内容は、ダメージが酷い「表側」「札入れの仕切り」「小銭入れの背面部」を新しい革パーツに交換する、というものです。 まず最初に、財布をパーツ単位まで慎重に分解します。これは非常に繊細で難しい工程です。 特に「ヘリ返し」という技法で仕上げられた革の縁の部分は厚みが0.2~0.3mmと非常に薄く、製品の構造を熟知していなければ、革を破ってしまうこともあるため、細心の注意を払って作業を進めなければなりません。 無事にパーツを分解することができました。新しいパーツは保管していた同じ革を使い、新たに製作します。 修理内容②:感覚を頼りに行う、革の縫い合わせ さらに難しい工程が、新しいパーツと既存のパーツを縫い合わせる工程です。  Munekawaでは、既存の革と新しい革を縫い合わせる際、革への負担を最小限にするため、既存パーツの針穴を再利用します。 しかし、縫製は表側から行うため、裏手にある既存パーツの針穴を直接見ることができません。 頼りになるのは、長年培われた製作スタッフの指先の感覚のみ。指で針穴の位置を探り当てながら、一針、また一針と、元のステッチを正確に再現していきます。 完成:再び、お客様の元へ こうして、熟練の技術と多くの工程を経て、お財布は再びその美しい姿を取り戻しました。 新しいパーツは力強い張りを取り戻し、再利用したパーツが持つ風合いと調和しています。諦めかけていたお財布が、また長く使える状態になり、お客さまの元にお返ししました。 修理におけるMunekawaの強み 修理におけるMunekawaの強み、それは「一貫した自社生産」にこだわっているという点です。 Munekawaは製品の企画・デザイン、製造、販売、修理まで一貫して自社のみで行っています。 全てを自社で管理しているため、何年も前に購入した製品でも同じ材料を用意することできます。そして、構造を熟知しているため、難しい箇所の修理にもしっかりと対応することができます。...

革製品の「歴史とこれから」を読み解く。いま知っておきたい革の魅力

革製品の「歴史とこれから」を読み解く。いま知っておきたい革の魅力

私たちは、大阪・大国町のアトリエで革製品を製作しています。   日々製作をする中で感じるのは、革という素材が持つ普遍的な魅力です。 革には、時代や流行が移り変わっても人々の暮らしに寄り添い続ける不思議な力があると感じます。 今回はそんな革の歴史を簡単に振り返りながら、いま注目されているトレンドや、これからの革との向き合い方について考えてみたいと思います。是非最後までご覧ください。 革が時代を超えて親しまれる理由   革は、丈夫で長持ちする素材として古くから利用されてきました。加えて、使ううちに風合いが変化していく特性があり、暮らしのなかで少しずつ自分に馴染んでいく感覚が味わえます。   また、革は修理や手入れがしやすく、長く使い続けられる点も大きな魅力です。破れたり擦れたりした場合でも、修理してまた使えるようになる場合が多いです。 参考:Munekawaの「修理」について 壊れても修理がしやすく、傷や擦れを味や個性として楽しめるのが革の大きな特徴のひとつと言えます。 このような性質から、実用品としてはもちろん、持ち物に個性や愛着を求める人々にも支持されてきました。長く使うほどに深まる魅力が、革製品が今も多くの人に選ばれている理由のひとつなのでしょう。 時代ごとに見る革製品の変遷   古代・中世:実用性が中心だった革文化 革の歴史をたどると、まずは馬具や防具など、道具としての実用的な使い方が中心でした。 たとえば、Munekawaでも使用しているブライドルレザーは、耐久性と防水性を高める加工が施されており、長時間の使用にも耐える素材として重宝されてきました。 Munekawaではブッテーロやブライドルレザーをはじめ、昔ながらの植物タンニンなめし製法で作られた革を多く取り扱っています。 自然の樹木から採れるタンニンを使い、じっくりと時間をかけて革をなめすこの手法は、先人の知恵が詰まっています。 中世の人々が、限られた資源の中で生活に必要なものを丁寧に作り、手入れしながら長く使っていたことを思うと、植物タンニンなめしの革が持つ質感や香り、経年による変化には、そうした時代の価値観が今も宿っているように思います。 参考:Munekawaで使用している「革」について 近現代:ファッションとして広がる革製品 産業革命をきっかけに大量生産が進み、革製品はより手に届きやすい存在となりました。 ジャケットやバッグ、財布などが一般にも広く普及し、革は「上質な素材」としての位置づけを確立していきます。   今では人気の高いコードバンも、かつては馬具などの耐久性が必要なものに使用されていました。 その希少性の高さから徐々に高級品としての認知を高めていくことになったのは比較的近年になってからなのですね。 しかし、技術の進歩により大量生産による量産品が増えていく一方で「一点ずつ丁寧につくられたもの」に価値を感じる方が増えていきます。 「妥協なく堅牢で緻密に作られたもの」...

必要なものだけを、心地よく持ち歩く。二つ折り財布『Feel Coin』の魅力

必要なものだけを、心地よく持ち歩く。二つ折り財布『Feel Coin』の魅力

今、なぜ“モノを減らす”思考が注目されるのか   近年、身の回りの物を減らし、必要なものだけに囲まれて暮らす「ミニマリズム」という考え方が注目されています。 こうした考え方の背景には、キャッシュレス決済の普及や、身軽さ・機能性のニーズの増加があります。 その一環として、財布の形も小さなものが求められるようになってきています。中には「現金・カード類は一切持たない」という方もおられるようです。 ただし「現金やカードを一切持たない生活はイメージできない」「現金はある程度持っておきたい」という方も多くいらっしゃいます。 大切なことは、モノを減らすこと自体が目的ではなく、「本当に必要なもの」にフォーカスすること。それが、“削ぎ落とす”という選択の本質です。 『Feel Coin』が体現する“削ぎ落とす美学”   Munekawaの二つ折り財布『Feel Coin』は、「革財布の王道」とも言える二つ折り財布。 この形の二つ折り財布に慣れ親しんでいる方も多いのではないでしょうか? 長年かけてたどり着いた形だけあって、非常に機能的で理にかなった構造のお財布。多種多様なミニ財布がトレンドになる現代でも、根強い人気と信頼感のある革財布です。 定番の財布が持つ使い心地はそのままに、Munekawaの工夫や革に対する知見を凝縮して製作しているのがFeel Coinです。 ▶ Feel Coin 商品ページはこちら:https://munekawa.jp/products/cow9 長く使えるものを作る工夫と技術   Munekawaの製品はすべて大阪・大国町の工房で制作スタッフが手作業で仕上げています。 Feel Coinは、今回のモデルから、仕様や使い心地を保ちながら縦0.4cm・横1cmサイズダウン。カード幅に合わせた設計で、よりスリムなフォルムに仕上げました。 これにより、パンツのポケットにも無理なく収まりやすくなり、収納力はそのままに携帯性がアップ。 縫製やコバの磨きまで丁寧に作り込み、長年の使用に耐えるよう、堅牢に仕上げています。 安価な財布を買い替えるより、信頼できる一品を長く使うこと。それが結果的にモノを減らし、日常を豊かにしてくれると、Munekawaでは考えています。  参考記事:– Munekawa’s...

製作機器のメンテナンス革製品の製作に欠かせない「革漉き機」の刃の交換

製作機器のメンテナンス革製品の製作に欠かせない「革漉き機」の刃の交換

先日、Munekawaが製作で使用している「革漉き機」をメンテナンスしていただきました。 Munekawa の製作になくてはならない革漉き機。本日のブログではそのメンテナンスの様子を少しご紹介します。 革漉き機とは? 革漉き機は(バンドナイフマシーンとも呼ばれます)は、革パーツの厚みを調整するための機械です。ローラーに革パーツを通し、内部の刃で革の厚みを薄くします。 普段、革小物をお使いの方でも、レザークラフトに馴染みがないと、「革の厚み」を意識することは少ないかもしれません。しかし、革の厚みはほんの少し違うだけで、製品を手に持った時の印象や、強度に大きな違いが出てきます 厚み2.3mm原皮と、革漉き機で0,7mmまで薄くしたもの Munekawaのように、少ない革パーツ・シンプルな構造だと、革の厚みは特に重要です。製品によっては0.1mmの厚みの違いを精査することもしばしば。 そんなMunekawaの製作において、革パーツ全体の厚みを均一に調整できる革漉き機は、とても重要な製作機器です。革の厚みにムラがないことで、より精密で堅牢、質の高い製品を作ることができます。 厚みを均一に、しかもスピーディーに調整してくれる革漉き機。少人数で製作をおこなっているMunekawaのもの作りを支えてくれています。 革漉き機のメンテナンスの様子 今回のメンテナンスは、いつもお世話になっている業者の方にお願いしました。Munekawaで使用している革漉き機は、数十年前に製造されたドイツ製のもの。このように定期的に調整していただくことで、今も現役で活躍しています。 革漉き機の刃は特殊なもので、継ぎ目のないサークル状になっています。未使用の刃の幅は50mm。Munekawaの革漉き機の刃は摩耗によって20mmくらいにまですり減っていました。 刃の幅が20mmをより小さくなると漉きの精度に影響が出たり、密度や厚みの高い革を漉いた時に刃が割れてしまったりと不具合が発生しやすくなるそうです。刃の交換時期としては、ちょうど良いタイミングだったようです。 質の高い製品作りのためには、製作道具のメンテナンスがとても大切です。機能を最大限に活用するために道具のコンディションをベストの状態に整えておかなくてはなりません。 道具のメンテナンスを通してMunekawaの製作を支えてくださる方々への感謝しながら、これからも定期的な調整を欠かさず、大事に使いながら製作を続けていきたいと思います。 そしてこれからも、「メンテナンスしながら長く大事に使いたい」と思っていただけるような革製品作りを続けていきたいと思います。

経年変化を楽しむ。 二つ折りストラップ財布-Fasten-

経年変化を楽しむ。 二つ折りストラップ財布-Fasten-

こんにちは!製作スタッフの髙橋でございます。↑上の画像のお財布。なかなか良い雰囲気ではないでしょうか♬ 商品名は、二つ折りストラップ財布”Fasten”。非常に上品なデザインですが、使用と共に、味のあるエイジングを楽しめます! →https://munekawa.jp/products/ymw1 先日から製作を進めており、いよいよ終盤!残りの工程も慎重に進めていきたいと思います。 カード段の生地貼り↓ こちらのお財布の特徴であるストラップパーツ!↓ ↓慎重に仮止めしております。 今回は新色の「キャメル」も追加されました。より多くの方に選んでいただけると思います!↓ 販売は、8月中旬頃を予定しております!お楽しみに!!

重要な工程!ファスナーの取り付け-L字ファスナー財布 Cram-

重要な工程!ファスナーの取り付け-L字ファスナー財布 Cram-

こんにちは!製作スタッフの髙橋でございます。   寒波到来ですね☃大阪でも今週はかなり冷え込み、雪が降るかもとのことです…。寒いのが苦手な私なので、本日も工房の中はポカポカにして、作業しております。   今日は、L字ファスナー財布Cramの重要なファスナーの取り付けです!   丁寧に取り付けないと、ファスナーの開閉に影響が出ます。 ファスナーが歪まないよう、木型を使用します。 木型にファスナーを巻き付けます。 余ったファスナー生地が角っこに出てきますが…! 鉄のヘラで、等間隔でギャザーを作ることで、ぴったり収まります!地味で、意外と難しい作業なのですが、不思議なもので手の感覚で分かってきます。(笑) 表に響かないように、細かな皺を作るようにしております。 片側を丁寧に貼り合わせてから、もう片面を貼り合わせます。 木型を抜けば…出来ました! 明日から、全てのパーツを合体させていきます! まだまだ難しい工程がいくつか残っておりますが、慎重に進めていきたいと思います。 L字ファスナー財布Cramの商品ページはこちらから! →https://munekawa.jp/products/rw2 【バレンタイン限定キャンペーン】イニシャル刻印サービス・小銭入れPalm   期間:2023.01.13 (fri) – 02.08 (wed)   今年のバレンタインデーは、温もりを感じる革製品を贈ろう。 大切なあの人に、お世話になったあの人に、想いの伝わる「イニシャル入り」の革小物をプレゼントしませんか?

革製品の「ヘリ返し」

革製品の「ヘリ返し」

今日は革財布の「ヘリ返し」という技法について書いてみたいと思います。 この工程は、カード段の一段一段に使われている事が多いです。 おそらく皆さんの使われている財布の約8割ぐらいはその様になっていると思います。 革の厚みを斜めに削ぐことで、薄くなった部分を折り返すというシンプルな構造です。 ですが、この工程がとても繊細です。 水溶性の接着剤を塗り、半乾きの状態になった時に手の感覚で、一気にヘリ返して行きます。 みてるだけだととても簡単そうにしている様に見えるのですが、手の感覚がとても重要な作業です。 このヘリ返しの工程が積み重なって、財布のカード段が出来上がって行きます。 これだけピシッと組み上げるには、0.1mmの微調整が最終的に効いてきます。 もし、他にも詳しく知りたい工程などがありましたら、お気軽に問い合わせください。

手縫いとミシン縫いについて

手縫いとミシン縫いについて

革製品を縫製する際、手縫いとミシン縫いとの違いについて聞かれることがありますが、両者は原理的に縫い方が違います。 手縫いは、上糸、下糸の区別がなく、一本の糸の両端に縫針をつけて2本の針で縫製を進めます。 ミシン縫いは、上糸、下糸の役割が明確で「縫う」というよりも「捻る」という感覚の方が近いかもしれません。 針穴の中で、一度よじられて、次の針穴でもよじられて、それの繰り返しが縫い目に見えています。  手縫いで行うサドルステッチはミシン縫いと一見しただけでは、違いを見つける事が難しいです。 では仕様上、何が違うのか。 その違いは、摩擦により糸切れをした際に大きく出てきます。 手縫いであってもミシン縫いであっても製品を使っていると糸切れはします。 ですが、手縫いはミシン縫いに比べて、解けにくくなっています。 ミシン縫いは上糸、下糸のどちらかが糸切れすると、次々と広がりやすいです。 あと、手縫いとミシン縫いでは、糸の素材も変わります。ミシンは、ポリエステル糸を使いますが、手縫いは麻糸を使う事が多いです。 ミシン縫いは糸切れすると解けやすいと言いましたが、ポリエステルの糸を使う事で、麻糸よりも糸ぎれがしにくくなっています。なので、一概にミシン縫いは弱いとはいい切れません。 Munekawaでの、手縫いのアイテムは、麻糸を使わず、ポリエステルの糸を使うことで摩擦への耐性を持たせています。いわば、両方の良い部分を組み合わせたハイブリッドです。

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