革製品の使い心地を左右する「内側の素材」の話|Munekawaが内側に革を使用する理由
革製品を選ぶとき、デザインや機能性が重要なのはもちろんですが、長く使う上で、同じように大切なのが「細部や目に触れにくい部分へのこだわり」です。 そして、その中の一つが「内側の素材」です。 革製品の内装は、製品の耐久性に大きく影響する部分であり、作り手のこだわりが現れる部分でもあります。 本日は「革製品の内装」についてご紹介します。 普段「革小物の内装まで意識する」という方は少ないかもしれませんが、知っておくとこれまでと違った視点で製品の魅力を感じられるのではないかと思います。 是非最後までご覧ください。 内装の素材で変わる使い心地と耐久性 革製品の内装には「革」か「布」が使われるのが一般的です。 それぞれの特徴を見てみましょう。 布の内装 軽く薄く仕上げられるのが最大の利点です。ミニ財布のように軽量化を重視する場合や、明るい色で内側の視認性を高めたい場合には適しています。ただし、長期間使用すると摩耗して破れたり、ヨレが出たりと、耐久性は革に比べると劣ります。 革の内装 摩擦に強く型崩れしにくいという特性があります。革のコシが形を支え、長く使っても輪郭を保ちやすくなります。一方で、厚みや重さが出やすく、薄さを最優先したい場合には不利になることもあります。 それぞれに特徴があり、「どちらかが優れている」というわけではありません。 軽さを重視するなら布が、耐久性や使い心地を重視するなら革が適しています。どんな使い方を想定し、何を優先するかによって、最適な選択は変わってきます。 ▶︎関連記事:「革財布の選び方と使い方Q&A」 Munekawaが内側にも革を使う理由 それを踏まえた上で、Munekawaでは、製品の内装に革を用いています。内装に革を使う理由は、大きく3つあります。 ①耐久性が上がる 長く使える革製品を作る上で、内側の強度を上げることはとても重要だと考えています。 特に、Munekawaが内側の素材に使用している日本産の豚革は、非常に摩擦や傷に強く、内側の擦り切れや破れが起こりにくい素材です。 財布やキーケースなど、毎日携帯し気軽に使う革小物の内装として、最適な素材です。 ②使い心地がスムーズ Munekawaで使用している豚革はサラッとした手触りで滑りが良いため、中に入れる紙幣やコイン・カードなどをスムーズに取り出しやすくなります。 「お札やコインが取り出しやすい」という、ふとした時に感じる使いやすさが、信頼となって「長く使いたい」と思える製品になってゆくと考えています。 ③縫製数を少なくすることができる 豚革は牛革との相性が良い革素材です。 一度糊で接着すると、もう剥がすことはできないほど強く張り合わさるので、縫製を入れる必要がありません。 余計な縫製を減らすことができるため、故障するおそれのある箇所を減らすことができたり、製品そのものをコンパクトに作ることができます。 カードケース...