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作り手が教える、革製品の寿命を延ばすために気をつけたい6つのNG習慣

作り手が教える、革製品の寿命を延ばすために気をつけたい6つのNG習慣

「革製品を長く使うために大切なこと」と聞くと、多くの方が「革のお手入れ」を思い浮かべるのではないでしょうか。 もちろん革製品のお手入れは大切です。Munekawaでも、革の状態を美しく保ち長く使うために日々のお手入れをおすすめしています。 しかし、お客様から修理のご相談をいただく中で感じるのは、日々のお手入れの有無よりも「普段の扱い方」の方が革製品の寿命に直結することが多い、ということです。オイルケアで軽い水シミやキズを軽減できても、型崩れした形をもとに戻すことはできません。 今回は、作り手として日々革に触れている私たちの視点で、「革製品の寿命を縮めやすい習慣」を注意度別にご紹介します。 すべてを完璧にする必要はありません。ご自身に当てはまると思うものだけでもチェックして、革製品を長くきれいに使うための参考にしてみてください。 革製品の寿命を縮めるNG習慣一覧 私たちが革製品を製作する中で感じている「寿命を縮めやすい習慣」を注意するべき度合いの順に一覧にしました。 NG習慣 注意度 起きやすいトラブル お手入れを全くしない ★☆☆☆☆ 乾燥・ひび割れ 濡れた手で触る ★★☆☆☆ 水ジミ・水膨れ・乾燥 無理な力を加える ★★★☆☆ 革の伸び・変形 湿気がある状態で使い続ける ★★★☆☆ 型崩れ・カビ 容量以上に詰め込む ★★★★☆ 型崩れ・縫製部への負荷 お尻のポケットに入れたまま座る ★★★★★ 歪み・縫製部への負荷 修理のご依頼をいただく中で、革そのものが限界を迎えているケースは実はそれほど多くありません。革は十分良好な状態なのに、特定の部分だけに負荷が集中して縫製や構造が先に傷んでいるケースの方が目立ちます。 革製品の寿命は「革そのものの状態」よりも「製品としてどう扱われてきたか」に大きく左右されると言えます。...

オフィスカジュアルを格上げする。ビジネスにもカジュアルにも馴染む革小物の選び方

オフィスカジュアルを格上げする。ビジネスにもカジュアルにも馴染む革小物の選び方

働き方が多様化し、スーツだけでなくオフィスカジュアルで通勤する方が増えています。しかし、服装が自由になった分、かえって小物選びに悩むことはないでしょうか。 カチッとしたフォーマルすぎるアイテムだと少し浮いてしまい、かといってカジュアルすぎるものは仕事の場にそぐわない。 そんな「ビジネスとカジュアルの境界線」を上手く埋めてくれるのがシンプルな革小物です。 シンプルなデザインの革小物は、硬くなりすぎず、くだけすぎず、上手く取り入れることでオフィスカジュアルの服装をより洗練されたものにしてくれます。 今回のブログでは、Munekawaのおすすめアイテムを交えながら、そんな革小物の選び方についてご紹介していきます。 オフィスカジュアルに合わせる革小物選びのポイント 1.素材を吟味する まずは、革の種類について見てみましょう。 ひとくくりに「革」といっても、革の種類が変わると、同じ形でも驚くほど印象が変わります。 こちらの写真は4種類の革で作ったMunekawaのL字ファスナー財布 Cramです。同じサイズ、形でも雰囲気がずいぶん違うのがわかりますね。シンプルなデザインの革小物ほど、素材選びは重要です。 オフィスカジュアルに合わせるなら、ブッテーロかトリヨンラグーンなどのクロムレザーが使いやすいのではないかと思います。 ブッテーロは、イタリア産の植物タンニンなめし牛革。革本来の表情が楽しめる透明感のある革素材なので、性別世代を問わず、幅広いコーディネートに合わせやすい革です。 クロムレザーは均一なシボと発色が特徴で、カチッとしすぎない上品さがある革。色味や質感が変化しにくいので、気軽に使いやすい革でもあります。 2.細部にこだわりが感じられる物を選ぶ 細部の作りや素材選びに妥協のない製品は、それだけで高級感が感じられるものです。シンプルなデザインの製品ほど、作りや素材選びが丁寧でないと安っぽく見えてしまいますので、できるだけ細部を確認するようにしましょう。 Munekawaのおすすめ「レザーベルト Brass」 真鍮素材のバックルを使用し、素材の良さを活かしたシンプルなデザインのベルト。ブライドルレザーとマレンマを使用した2タイプからお選びいただけます。 ▶︎レザーベルトBrass(マレンマ)の商品ページはこちら ▶︎レザーベルトBrass(ブライドルレザー)の商品ページはこちら▶︎参考記事:良いベルトの"選び方"-「理想の一本」に出会うための革ベルトを見極めるポイントを解説 3.かさばらないサイズ感を大切に かさばりにくいサイズ感にも注目しましょう。 ジャケットの内ポケットやパンツのポケット、小さめのバッグなどに物を入れる際、厚みがあるとシルエットが崩れてしまいます。 機能性を保ちつつ極限まで薄く設計されたアイテムを選ぶことで、スマートな印象を保つことができます。 Munekawaのおすすめ「薄型名刺入れ Meet」 スリムな設計ながら4つのポケットがあり、機能的な使い分けができる名刺入れ。パスケースなど、他の用途との併用もおすすめです。 ▶︎薄型名刺入れ Meetの商品ページはこちら▶︎参考記事:「名刺入れを”名刺専用”にするのはもったいない!」...

革の色落ち・色移り対策ガイド | 安心して使い続けるために知っておきたい革の特性

革の色落ち・色移り対策ガイド | 安心して使い続けるために知っておきたい革の特性

革は、使い続けるうちに色や質感が変化する素材。革のエイジング(経年変化)は、革製品を使う醍醐味のひとつでもあります。 ただし、安心して革製品を使う上で、知っておきたいこともいくつかあります。そのひとつが、革の「色落ち・色移り」についてです。 革は、気温や天候の急激な変化によってこうした色落ち、色移りのトラブルが起こることもあります。 今回は、革製品の色落ち・色移りが起きる仕組みや、素材別の傾向、予防のポイントについてご紹介します。 安心して革製品を使うためにも、ぜひ知っておいてください。 革の色落ち・色移りが起きる仕組み 革製品の色移りは、主に「水分」と「摩擦」が重なることで起こります。 革は染料や顔料を使って染色をしています。革が濡れた状態で衣類などで擦れると、これらの成分が表面に浮き出し、色落ち・色移りが発生してしまいます。 天然の素材である以上、色移りを完全にゼロにすることはできません。ただ、どんなときに起きやすいのかを知っておけば、日常の中で十分に防ぐことができます。 革の色落ち・色移りが起きやすい場面 色移りには、起きやすくなるいくつかの条件があります。 1.革が濡れている時 多くの革素材に共通するのが、水分を含んだ状態で擦れると色移りが起きやすくなるという点です。 雨の日にバッグと衣類が密着したままだったり、汗をかいた肌と長時間触れ合うような場面では注意が必要です。 2.デニムなど濃色の衣類と接触している時 ジーンズをはじめとする濃い色の衣類は、生地側の染料が革に移ることがあります。特に、夏場など湿気や気温が上がる時期には注意が必要です。 とくにプレーン色のヌメ革など、淡い色の革は影響を受けやすいので「ポケットに財布やキーケースを入れて持ち歩く」という方は気をつけておきましょう。 3.使い始めの時期 新しい革は表面の染料や油分が完全に定着しておらず、革の種類によっては色落ち・色移りが起こりやすい傾向があります。 使っていくうちにしっかり定着し、気にならなくなりますが、使い始めは明るい色の衣類との組み合わせを控えるなど、少し注意しておくとより安心です。 革の種類別に見る色移りの傾向 革の種類によっても色移りの起こりやすさは変わります。ここでは色移りのしやすい革・しにくい革について見ていきましょう。 マレンマ・コードバン マレンマやコードバンなどの油分の多い革は色移りしやすいため注意が必要です。特に使い始めの時期は色移りが起きやすいため、色の薄いパンツポケットに収納するなどは控えましょう。 コードバンは革の中でも特に水濡れに弱い性質を持っています。色落ちや色移りはもちろんですが、水ぶくれや水シミも起こりやすいので取り扱いには十分注意してください。 ブッテーロ・ブライドルレザー ブッテーロやブライドルレザーも比較的油分が多いため、使い始めの時期に色移りが起こることがあります。日常的に使っていくなかで表面が整い、色移りは起こりにくくなります。 クロムレザー クロムなめしの革は、染料の定着が安定しているため、色移りはほとんどありません。衣類との接触を過度に気にする必要はないでしょう。 ただし、クロムレザーであっても水に濡れている状態で摩擦が起こると色移りする可能性はあります。...

革財布の “替えどき”って?買い替え時期の判断のために知っておきたい革の「経年変化」と「経年劣化」

革財布の “替えどき”って?買い替え時期の判断のために知っておきたい革の「経年変化」と「経年劣化」

革財布は、使い込むほどに質感や色ツヤが変化していく素材です。 最初は張りのあった革が、徐々に柔らかくなり、やがて手に馴染む。色が深くなり、ツヤが増して、毎日触れた痕跡が表情として積み重なっていく。 そんな革の経年変化(エイジング)の様子を楽しみながら、革製品をお使いの方も多いでしょう。 しかし、時にはそれが「使い込んできた証」なのか、それとも「深刻なダメージ」なのか、判断に迷う場合もあるかもしれません。 気に入って使っている分には良いのですが、状態によってはすぐに修理をした方が良い物や、買い替えを検討した方が良い場合もあります。 今回は、革財布の「経年変化」と「経年劣化」の違いについて考えてみたいと思います。革財布との付き合い方を考えるきっかけに、ぜひ読んでみてください。 「変化」と「劣化」の違いを知る 経年変化と経年劣化。言葉は似ていても、意味は大きく違います。 丁寧に使用されてきた革製品は、色が深くなり、ツヤが出てきます。 使用していく中で細かな傷やシミはつきますが、それも表情として楽しむことができます。 こうした変化は、革が使い手の暮らしに染まっていく過程であり、革製品を持つ楽しさのひとつと言えるでしょう。 開閉や収納など、使用上に問題がなく、見た目の変化を「味」として楽しむことができる。これが革の「経年変化」です。 買い替えを検討した方が良い症状 一方で、動作や使用に支障が出ているもの、構造を支える部分が損傷しているものなど、経年変化とは呼べない状態のものもあります。 次のような状態が見られる時は、買い替えの検討をした方が良いかもしれません。 財布全体が大きく型崩れ・変形している 革が裂けていたり、もげたりしている 角がボロボロになっていたり、革にひび割れが発生している 革に水脹れや激しい色落ち、変色が見られる 程度にもよりますが、こうした状態は革のエイジングではなく、ダメージ、つまり「経年劣化」と考えて良いものでしょう。 こうした状態でも修理自体は可能なことがありますが、大きなパーツ交換になると費用がかかり、新しい財布を使い始めたほうが価格的にも安くなることもあります。 こんな状態は早めの対応を 不具合は、早めに対処するほど修理の負担を抑えやすくなります。 特に以下のような状態は放置しておくと深刻なダメージにつながりますが、早めに対処することで状態を改善することもできます。 違和感を感じた時点で早めに使い方を見直したり、修理の検討をしましょう。 1.糸のほつれ 糸のほつれは、小さく見えても軽視しないほうがよい症状です。 シンプルな構造の革財布ほど、ひとつひとつの縫製に役割があります。ほつれたまま使い続けると、その部分だけでなく、型崩れや裂けなど別の箇所にまでダメージが広がることがあります。 糸ほつれに気がついた時は「まだ少しだから大丈夫」と様子を見るのではなく、気づいた段階でお早めにご相談ください。 2.ファスナーの引っかかり...

ブライドルレザーのエイジング、どうなる?スタッフ使用品の経年変化をご紹介します。

ブライドルレザーのエイジング、どうなる?スタッフ使用品の経年変化をご紹介します。

革製品の魅力のひとつは、使い続けることで表情が変わっていくこと。使い続ける内に、ふと気がつくと、新品のときには見られなかった色の深まりやツヤが感じられるようになっています。 今回は、ブライドルレザーのエイジングについてご紹介します。 お見せするのは、製作スタッフが日常的に使い続けたブライドルレザーの製品。ブルームが取れた先に現れた深みのある光沢と、色の変化をご覧ください。 ブライドルレザーの特徴をおさらい ブライドルレザーは、もともとイギリスで馬具用に開発された革です。 Munekawaでは、イギリスの「Thomas Ware & Sons」というタンナーのブライドルレザーを使用しています。 新品の状態では、表面に白い粉のようなものが浮いていることがあります。これは「ブルーム」と呼ばれるもので、革に染み込んだロウ(ワックス)が表面に出てきた状態です。 他の革には見られない特徴ですので「汚れやカビでは?」と気にされる方もいますが、ご安心ください。ブルームは上質な革である証のようなもの。 使い続ける内にブルームは自然と取れて革らしい光沢が出てきます。 ICカードケース Tuck グリーン まずは、製作スタッフが愛用しているICカードケース Tuck ブライドルレザーのグリーンです。 約1年ほど使用しています。 革のエイジング、特に革色の変化は、表面に微細な傷や油脂がつくことで起こるのですが、ブライドルレザーはブッテーロに比べると比較的傷に強いため、その分エイジングがゆっくり進む傾向があります。 しかし、1年使用する中で徐々に色に深みが出てきているのがわかります。ICカードケースは、毎日の通勤で必ず手に取るアイテムです。触れる頻度が高い分、革の変化を感じやすい製品のひとつといえます。 ▶︎ICカードケース Tuck ブライドルレザーの詳細はこちら Enfold Coin  レッド 続いて、同じくスタッフ愛用のEnfold Coin ブライドルレザーのレッドです。およそ1年半使用しています。...

コインケース"Grip"を各色20個限定で製作しました。"握って"育てる気軽さが魅力のレザーコインケースです。

コインケース"Grip"を数量限定で製作しました。"握って"育てる気軽さが魅力のレザーコインケースです。

コインケース"Grip"を久しぶりに製作しました。 ラグビーボールのような立体的なフォルム。小銭だけでなく、ちょっとした小物も入れられ、マルチケースとしてもお使いいただけます。 ブラックとブラウンの2色展開で、数量限定で販売中です。 ▶︎ マルチケース"Grip"の商品ページはこちら コインケース"Grip"とは Gripは立体的なフォルムのコインケース。 コロンとした形が特徴です。 以前はMunekawaの定番ラインナップとして製作しておりましたが、しばらく製作を休止していました。その後、販売終了後もお問い合わせをいただくことがあり、久しぶりに製作することになりました。 ファスナーを開けると自然と横に広がり、中をひと目で確認できる構造です。見た目以上に収納に余裕があるので、小銭はもちろん、鍵やアクセサリー、イヤホンなど、ちょっとした小物を入れるのにもちょうどいいサイズ感です。 丁寧に扱うというよりは、気軽に使い込んでいただきたいアイテムです。革が馴染んで柔らかくなるほど手にフィットし、革の風合いも増していきます。 用途を限定しない自由さがGripの持ち味。普段の持ち物に合わせて、自分なりの使い方を見つけてみてください。 ▶︎ マルチケース"Grip"の商品ページはこちら ミネルバボックスという革 今回のGripに使用しているのは、イタリア・トスカーナ地方のバダラッシカルロ社が製造するミネルバボックスという革です。 ミネルバボックスは、時間をかけてオイルを革に浸透させる「バケッタ製法」と呼ばれる伝統的ななめし技法で作られます。この製法によって革にしっかりと油分が含まれ、しっとりとした手触りに仕上がっています。 表面には、自然なシボ(細かな凹凸)があり、一枚一枚表情が異なるのが特徴。均一ではないからこそ、同じ製品でもひとつひとつ個性があり、そこが面白さでもあります。 油分を多く含むので、豊かなエイジング(経年変化)が楽しめるのも魅力のひとつ。使い込むほどに艶が増し、色に深みが出てきます。 オイルを豊富に含んでいるため、日常的に手で触れているだけで、自然と革の表情が変化していきます。小さなアイテムだからこそ手に取る機会が多く、エイジングの変化を身近に楽しめる革小物といえるでしょう。 カラーは2色、各色数量限定 今回の製作は、ブラックとブラウンの2色です。 ブラックは、色の変化はありませんが使い込むうちに艶を感じられるようになっていきます。ブラウンは、艶を増しながら色も徐々に深みが増していくので、よりエイジングの変化がわかりやすい色といえるでしょう。 各色数量限定での販売となります。追加の製作予定はありませんので、気になった方はぜひご検討ください。 ▶︎ マルチケース"Grip"の商品ページはこちら Munekawa直営店(大阪・大国町)でも実物をご覧いただけます。革の色味や質感をぜひ手に取ってご確認ください。お気軽にご来店いただけると嬉しいです。 みなさまのご来店をお待ちしております。 ▶︎ Munekawa直営店の詳細はこちら...

冬の革ケアは「3つの習慣」だけ。道具を増やさない保湿ルーティン

冬の革ケアは「3つの習慣」だけ。道具を増やさない保湿ルーティン

冬は、「革製品にとって注意が必要な季節」という話を聞いたことがある方も多いでしょう。 革にとって「乾燥」は大敵です。暖房の影響で室内の湿度は下がり、革に含まれる油分や水分が失われやすくなります。乾燥が進むと革は硬くなり、ひどくなるとひび割れの原因にもなります。 しかし、いざ「冬の乾燥対策に革のお手入れをしたい」と思っても、「専用のブラシが必要?」「オイルも何種類か揃えたほうがいい?」と、分からないことが多くハードルが高く感じてしまう方もいるかもしれません。 実は、冬の革のケアに特別な道具は必要ありません。 もちろん専用のブラシやオイルを使うことでより綺麗にはなりますが、ケア用品を増やさなくても、今あるものと毎日のちょっとした習慣だけで、革のコンディションは十分に保つことができます。 今回は、そんなシンプルで簡単に続けられる「冬場の革のお手入れルーティン」をご紹介します。 お気に入りの革製品をいつまでも綺麗に使うための参考に、ぜひご覧ください。 革のケアに必要な「3つの習慣」 革を長く使い続けるために必要なことは、実はとてもシンプルです。 乾拭き 保管場所を整える 必要なときだけ保湿する この3つさえできていれば、専用のブラシや何種類ものオイルを揃える必要はありません。 大切なのは「道具を増やすこと」ではなく「習慣をつくること」です。どんなに良いケア用品を持っていても、使わなければ意味がありません。逆に、シンプルな習慣を続けるだけで、革は驚くほど良い状態を保てます。 1.乾拭き 一番手軽に始められ、効果的なお手入れが「乾拭き」です。 帰宅したら、柔らかい布で財布や鞄の表面をさっと拭く。これだけで、一日の汚れやホコリを取り除けます。 特に冬は、静電気の影響で革の表面にホコリや繊維が付着しやすくなります。汚れを放置したまま使い続けると、汚れが革に沈着してしまうことも。帰宅後の乾拭きは、こうした汚れの蓄積を防ぐのにも効果的です。 専用のクロスを使っても良いですが、綿のハンカチ、使い古したTシャツ、メガネ拭きなど、毛羽立ちのない布であれば、家にあるものでも代用できます。 乾拭きは毎日行い、触れることで革の状態の変化にも気づきやすくなります。 「少しカサついてきたかな」「糸がほつれそうになっているな」と、小さな変化に気づけるのも、毎日の乾拭きのメリットのひとつと言えるでしょう。 2. 保管場所の見直し 革のコンディションは、保管場所でも大きく変わります。 避けたいのは、暖房の風が直接当たる場所。エアコンの吹き出し口の近くや、床暖房の上に直接置くと、革の乾燥が進みやすくなります。 そして、窓際も注意が必要です。冷たい外気と室内の温度差で結露が発生することがあり、湿気と乾燥を繰り返す環境は革には良くありません。 保管場所を適切な環境に整えるだけで、革の状態は安定します。通気性のある場所で、直射日光や暖房の風が当たらない所であれば大丈夫です。クローゼットの棚やリビングの棚の上など、ご自宅の保管に向きそうな場所を探してみてください。 3.必要に応じた保湿 乾拭きを習慣にして適切な場所で保管していれば、頻繁な保湿は必要ありません。 保湿の頻度は月に一度〜2、3ヶ月に一度程度で十分。季節の変わり目に「そろそろかな」と思い出すくらいで大丈夫です。それ以外に、革を触ったときに「カサつき」を感じたときがあればクリームやオイルで潤いを与えましょう。...

深まる緑の魅力。薄型小銭入れ「Undo」にグリーンが定番カラーになりました

深まる緑の魅力。薄型小銭入れ「Undo」にグリーンが定番カラーになりました

昨年末より、薄型小銭入れ「Undo」の定番カラーにグリーンが加わりました。 以前は定番色で、しばらくは定番のライナップから外れていたグリーンですが、お客様のお声も多く、今回の製作から新たに定番色として復活しました。 この記事では、コインケースUndoとグリーンのブッテーロの魅力についてご紹介します。 ▶︎ 薄型小銭入れ「Undo」の商品ページはこちら 20年以上続くロングセラー「Undo」とは Undoは、Munekawaで20年以上作り続けている薄型のコインケースです。 手のひらにすっぽり収まるコンパクトなサイズ。20〜30枚ほどの小銭を収納できます。 使い込むほど革が馴染み、厚さは約7mmまで薄くなり、ジャケットの内ポケットやパンツのポケットに入れても、シルエットを崩しません。重さも約20gと軽く、携帯するストレスが少ないのが人気のポイントです。 使い方のコツ Undoは、人差し指で口元を少し持ち上げながら開けると、小銭がこぼれにくくなります。慣れるまでは少しコツが要りますが、一度覚えてしまえば片手でさっと取り出せるようになります。 また、小さなマルチポケットがついていますので、お札を1枚忍ばせておけるのも便利なポイントです。キャッシュレス決済が中心の方でも、駐車場や自動販売機など現金しか使えない場面で助かります。 自分の使い方に合わせて育つ 使い始めは革にハリがあり、「これに本当に小銭が入るのかな」と感じる方もいらっしゃいます。ですが、使い込むうちに革が柔らかくなり、収納量も増えていきます。 Undoの未使用のものと使用したものの比較(どちらもカラーはブルーです)使い込むほど革が馴染み、厚さは約7mmまで薄くなります。 ▶︎参考記事:毎日使うものだから愛着が深まるものを。革のコインケースの魅力とは 普段10枚程度しか持ち歩かない方と、30枚近く入れる方とでは、同じUndoでも馴染み方が変わってきます。自分の使い方に合った形に育っていく。それがUndoの面白さのひとつです。 ブッテーロのグリーンの魅力 Undoに使用しているのは、イタリア・ワルピエ社のブッテーロ。Munekawaでは定番で使用している植物タンニンなめし牛革です。 ブッテーロの特徴は、透明感のある染色にあります。革の表面を厚く塗りつぶすのではなく、革本来の表情がそのまま見える仕上げです。 そのため、トラ(しわ模様)や血筋といった天然素材ならではの個性が現れることがあり、こうした革の表情が楽しめるのもブッテーロの特徴といえるでしょう。 また、豊かなエイジング(経年変化)もブッテーロの魅力のひとつ。使い込むほど艶が増し、深みのある色合いへと変化していきます。 Munekawaで使用しているブッテーロは、革の繊維に高温・高圧でプレスを加えるオリジナル加工を行っています。  こうすることで、革の密度が高まり強度が上がるだけでなく、元々マットな質感であるブッテーロに自然な光沢が出て、上品な高級感をプラスすることができます。 グリーンの復活 今回定番に加わったグリーン。 以前は定番色として製作をしていましたが、Munekawaは少人数で製作しているため生産数に限りがあり、一時期ラインナップから外れていました。 しかし、お客様から「またグリーンを作ってほしい」という声をいただくことが多く、昨年末より定番色として復活しました。 ブラック、ブルー、キャメルに比べると、グリーンは落ち着いた印象を持ちながらも、ちょうどいい個性を持つ色です。ビジネスシーンでも浮かず、カジュアルな場面では装いのアクセントにもなります。 グリーンは経年変化が特にわかりやすい色でもあります。...

革製品の使い心地を左右する「内側の素材」の話|Munekawaが内側に革を使用する理由

革製品の使い心地を左右する「内側の素材」の話|Munekawaが内側に革を使用する理由

革製品を選ぶとき、デザインや機能性が重要なのはもちろんですが、長く使う上で、同じように大切なのが「細部や目に触れにくい部分へのこだわり」です。 そして、その中の一つが「内側の素材」です。 革製品の内装は、製品の耐久性に大きく影響する部分であり、作り手のこだわりが現れる部分でもあります。 本日は「革製品の内装」についてご紹介します。 普段「革小物の内装まで意識する」という方は少ないかもしれませんが、知っておくとこれまでと違った視点で製品の魅力を感じられるのではないかと思います。 是非最後までご覧ください。 内装の素材で変わる使い心地と耐久性 革製品の内装には「革」か「布」が使われるのが一般的です。 それぞれの特徴を見てみましょう。 布の内装 軽く薄く仕上げられるのが最大の利点です。ミニ財布のように軽量化を重視する場合や、明るい色で内側の視認性を高めたい場合には適しています。ただし、長期間使用すると摩耗して破れたり、ヨレが出たりと、耐久性は革に比べると劣ります。 革の内装 摩擦に強く型崩れしにくいという特性があります。革のコシが形を支え、長く使っても輪郭を保ちやすくなります。一方で、厚みや重さが出やすく、薄さを最優先したい場合には不利になることもあります。 それぞれに特徴があり、「どちらかが優れている」というわけではありません。 軽さを重視するなら布が、耐久性や使い心地を重視するなら革が適しています。どんな使い方を想定し、何を優先するかによって、最適な選択は変わってきます。 ▶︎関連記事:「革財布の選び方と使い方Q&A」 Munekawaが内側にも革を使う理由 それを踏まえた上で、Munekawaでは、製品の内装に革を用いています。内装に革を使う理由は、大きく3つあります。 ①耐久性が上がる 長く使える革製品を作る上で、内側の強度を上げることはとても重要だと考えています。 特に、Munekawaが内側の素材に使用している日本産の豚革は、非常に摩擦や傷に強く、内側の擦り切れや破れが起こりにくい素材です。 財布やキーケースなど、毎日携帯し気軽に使う革小物の内装として、最適な素材です。 ②使い心地がスムーズ Munekawaで使用している豚革はサラッとした手触りで滑りが良いため、中に入れる紙幣やコイン・カードなどをスムーズに取り出しやすくなります。 「お札やコインが取り出しやすい」という、ふとした時に感じる使いやすさが、信頼となって「長く使いたい」と思える製品になってゆくと考えています。 ③縫製数を少なくすることができる 豚革は牛革との相性が良い革素材です。 一度糊で接着すると、もう剥がすことはできないほど強く張り合わさるので、縫製を入れる必要がありません。 余計な縫製を減らすことができるため、故障するおそれのある箇所を減らすことができたり、製品そのものをコンパクトに作ることができます。 カードケース...

Munekawaが教える 秋冬のレザーケア術 - 大切な革製品を長く愛用するために 知っておきたい、革のお手入れ

Munekawaが教える 秋冬のレザーケア術 - 大切な革製品を長く愛用するために 知っておきたい、革のお手入れ

夏が終わり、涼しく過ごしやすい日が増えてきました。 秋冬は空気が乾燥する季節。毎日使っている革製品が、気づかぬうちに乾燥し、ダメージを蓄積しているかもしれません。 人間の肌と同じように、革製品にとっても乾燥は大敵です。秋冬の乾いた空気は、革から潤いを奪い、放置してしまうと回復が難しいダメージに繋がることもあります。 今回は、本格的な乾燥シーズンに備え、大切な革製品を長く美しくお使いいただくためのレザーケアについて解説します。 最適な手入れの「頻度」や「オイルの量」、そして「正しい手順」を知ることで、誰でも安心して革製品のお手入れができるようになります。 秋冬は革のお手入れが重要 革は、動物の皮から作られた天然素材です。そのしなやかさは、革の内部に含まれる水分と油分の絶妙なバランスによって保たれています。 しかし、空気が乾燥する季節になると、革内部の水分や油分が少しずつ蒸発し、革の繊維が硬くなってしまいます。これが、革製品にとって様々なトラブルを引き起こす原因となります。 乾燥が引き起こす3つの代表的なトラブル ひび割れ・銀浮き 革の表面が乾燥によって硬化し、折り曲げなどの負荷に耐えきれず裂けてしまう現象です。一度ひび割れが起きてしまうと、完全に元に戻すことは非常に困難です。 色あせ・風合いの劣化 油分が不足すると、革本来の深みのある色合いや、しっとりとした光沢が失われてしまいます。表面がカサついた印象になり、古びて見えてしまう原因にもなります。 型崩れ 革が持つべき柔軟性が失われることで、財布などのフォルムが崩れやすくなります。特に中身を入れた状態で変形すると、元に戻りにくくなります。 これらのトラブルを防ぎ、革本来の美しい状態を保つために、秋冬シーズンの定期的な保湿ケアが非常に重要になるのです。 押さえておきたいレザーケアのポイント 革のお手入れは、10分ほどの時間で簡単に行えるものですが、いくつか押さえておきたいポイントがあるので、ご紹介します。 始める前の準備 まず、お手入れに必要な道具を揃えましょう。 馬毛ブラシホコリ落とし用。毛先が柔らかく、革を傷つけにくいのが特徴です。 オイル・クリーム革に油分を補給するためのもの。 柔らかい布オイルの塗布や、最後の乾拭き用に2枚ほどあると便利です。 【ポイント1】以外に忘れがちなブラッシング 最初に行うのは、革の表面についたホコリや汚れを落とすことです。  オイルやクリームを塗る前のブラッシングは、以外に見落としがちですがとても大切な工程。まずはきちんと汚れを落としておくことでオイルの塗りムラがなく均一に塗布できます。 また、汚れたままオイルやクリームを塗ることで汚れが革に沈着してしまう可能性もあるため、まずはブラシで革表面の汚れを落としてあげましょう。 【ステップ2】オイル・クリームで保湿する ブラッシングで表面がきれいになったら、いよいよ保湿です。 Munekawaでは、革への浸透性が高いオイルや、表面の保護・ツヤ出し効果も期待できるクリームタイプのケア用品をおすすめしています。 失敗しないための最大のコツは、一度にたくさん付けすぎないことです。 一度に指に取る量は「少し足りないかな?」と感じるくらいの量で十分です。 やりがちなのが、一度にたくさんの量を塗りすぎてしまうこと。塗りすぎは、シミの原因になってしまう場合がありますので注意しましょう。...

イタリア生まれの「ブッテーロ」ってどんな革?Munekawaで20年以上使い続けている ブッテーロの魅力について解説します。

イタリア生まれの「ブッテーロ」ってどんな革?

革好きの方なら一度は耳にしたことがあるかもしれない、イタリアの革「ブッテーロ」。 シンプルに説明するなら、「イタリアの伝統的な製法で、植物のタンニンを使ってじっくりとなめされた革」でしょう。 私たちムネカワが、ブッテーロを定番素材として採用してから、20年以上経ちました。 これほど長く使い続ける理由は、とてもシンプルです。 それは、一言で「使いやすい革」だからです。 これは、作り手にとって、という意味ではありません。 ブッテーロは「製品の使い手にとって、非常に使いやすい革」なのです。 では、具体的にどう「使いやすい」のでしょうか。 その理由は、主に3つあります。 革だからと、過度に気を使う必要がない丈夫さ。 特別な手入れなしでも、自然と美しい艶と風合いに育つ。 繊維の密度が高く、長く使っても「クタクタ」になりにくい。   革製品に求める大切な要素を、このブッテーロはしっかりと満たしてくれる。私たちはそう考えています。 ここからは、この3つの理由をさらに詳しく掘り下げていきましょう。 1. 革だからと、過度に気を使う必要がない丈夫さ。 世の中には色々な種類の革があり、「どれを選べば良いかわからない」と感じる方も多いかと思います。好みで選べることと言ったら、革の色味や、手触りが「柔らかい」か「ハリがある」か、そのくらいかもしれません。 ブッテーロは、その「柔らかい」と「ハリがある」ちょうど中間に位置するような革です。 最初は少し硬く感じるかもしれませんが、使い続けると馴染んで、手触りが柔らかくなり、使いやすくなっていきます。 革というと「傷がつかないように大切に使わないといけない」というイメージを持っている方もいますが、そんなことはありません。 気軽に使いながら、徐々に自分の手に馴染む形に変化していく。 その様子を楽しめるのがブッテーロの一番の魅力と言えると思います。 2. 特別な手入れなしでも、自然と美しい艶と風合いに育つ。 革製品の醍醐味である「エイジング(経年変化)」を楽しみたい、という方は多くいらっしゃいます。その一方で、「綺麗にエイジングさせられるだろうか」と、心配して購入を迷う方もいらしゃると思います。 その点において、ブッテーロは非常に優れた革です。 実際に、特別なケアをあまりされていなくても、艶と深みのある色合いに育っているお客様もいらっしゃいます。 もちろん、より美しく変化させるためには、連日汗が染み込むような使い方を避けたり、アルコールなどの揮発性液体を付着させない、といった少しの注意は必要です。 それさえ守れば、ブッテーロは美しくエイジングしてくれます。...

革につく、傷やシミについて - 革製品の傷は「欠点」ではなく「個性」と考える

革につく、傷やシミについて - 革製品の傷は「欠点」ではなく「個性」と考える

「革製品は、傷がつくのが心配で…」 革財布や革小物を使い始めるお客様から、こんな心配の声をよく聞きます。確かに、新しい革製品に傷がついてしまった瞬間は、落ち込んでしまいますよね。 ですが、実は革のエイジング(経年変化)は革につく傷やシミによって起こるものなんです。 ムネカワは、日々の暮らしの中で革製品につく傷やシワは、革がお客様に馴染んでいく過程で生まれる「味わい」の一つだと考えています。 この記事では、革製品につく傷との付き合い方についてお話しします。 最後までお読みいただければ、傷に対する見方が少し変わり、より安心して、そして愛着をもって革製品をお使いいただけると思います。 傷やシワが「味わい」に変わる、エイジングの仕組み 革製品の魅力として語られるエイジング。 これは単に製品が古くなることではなく、使うことで革の表情がより豊かに変化していく、いわば「革を育てる」プロセスです。 革には、目に見えない無数の毛穴があります。 製品についた小さな傷から、手の脂や革用のクリームといった油分がゆっくりと染み込んでいきます。すると、その部分の色が少し濃くなったり、周りの革との境界線がぼやけて馴染んだりします。 また、毎日使うことで革の表面が摩擦され、自然な艶が生まれます。この艶が、浅い傷を覆い隠すように包み込み、光の当たり具合によっては、かえって革の立体感や深みを引き立ててくれるのです。 こうした艶や色の深みと、日々の生活の中で付く爪傷や擦れが一体となり、新品にはない豊かな表情を作り出していくのです。 まずは知ることから。日常でつきやすい革の傷の種類 革製品は、私たちが思うよりもずっと丈夫です。ここでは、お客様が日常で経験しやすい代表的な傷をいくつかご紹介します。 押し跡 ポケットの中で鍵と当たってしまったり、鞄の中で硬い角に押し付けられたりしてできる凹みです。革には弾力があるため、多くの場合、使い続けるうちに、革全体が少しずつ柔らかくなることで、目立たなくなっていきます。 擦り傷 鞄の中で他の持ち物と擦れたり、机の上で引きずってしまったりした際にできる、表面のわずかなざらつきです。特に革の使い始めは表面がデリケートなため、擦り傷がつきやすいかもしれません。しかし、これも日々の使用による摩擦で自然と馴染み、艶が出てくると気にならなくなります。 爪傷 会計の時などに、うっかり爪で「ピッ」と引っ掻いてしまう線状の傷。おそらく、最も多くの方が経験する傷ではないでしょうか。最初は線がくっきりと見えるため気になるかもしれませんが、これもまた、使い込むうちに革の油分と艶で馴染んでいく代表的な傷の一つです。 「味わい」になる傷と、注意すべき「ダメージ」の違い 長く製品をお使いいただくために、いくつか注意してほしいダメージもあります。 水濡れによるシミや水ぶくれ雨などで濡れたまま放置すると、革の油分が抜け、シミや変形の原因になります。濡れたらすぐに乾いた布で優しく拭き取ってください。 深い切り傷や裂け革の繊維が完全に断裂してしまった傷は、残念ながら自然には元に戻りません。 油性インクなどの落ちにくい汚れ油性マジックなどのインクは革の内部に浸透しやすく、落とすのが困難です。 湿気によるカビ長期間使わずに湿度の高い場所で保管すると、カビが発生することがあります。 もし、このようなダメージを受けてしまった場合は時間が経っても目立たなくなることは難しいので、注意するようにしましょう。 参考記事 ▶︎「革の水シミとキズ」...

クロムなめし革の特徴 - 植物タンニンなめしとどう違う?特徴やメリットを解説

クロムなめし革の特徴 - 植物タンニンなめしとどう違う?特徴やメリットを解説

本日のブログは「クロムなめし製法」で作られた革のお話です。 私たちの工房では、イタリア産ブッテーロを筆頭に、ブライドルレザーやコードバンなど、主に植物タンニンなめしの革をメインに製品作りを行なっていますが、クロムなめしの革の製品も製作しています。 植物タンニンなめしとクロムなめし。おなじ革でもその性質は大きく違います。 特に「革に経年変化してほしくない」「仕事で水を使用する機会が多くて水濡れが心配」という方にはクロムなめしの革が向いているかもしれません。 こんな方は、是非最後までご覧いただき、クロムなめしの革について知ってみてくださいね。 クロムなめしとは? クロムなめし製法とは、塩基性硫酸クロムという化学薬品を使用して革をなめす技術です。現在、革製品のおよそ80%以上がこの手法で作られており、私たちの身の回りで最も多く使われている革でもあります。 植物タンニンなめしと比べると、均一で安定した品質が特徴。また、植物タンニンなめしに比べると低コストで生産できます。 工房でもクロムなめしの革を扱っていると、天候や湿度に左右されにくい「安定感」を実感します。 クロムなめし革の「3つの特徴」 1. 傷に強い クロムなめし革の最大の特徴の一つが、その強靭さです。爪で軽くひっかいた程度では目立つ傷がつきにくく、普段使いでの小さなアクシデントにも動じません。 大型レザーマウスパッド"MP Wide"   お客様からも「思ってたより丈夫で使いやすいです」というお声をよくいただきます。特に革製品を初めて手にされる方にとって、この「安心感」は何よりも大切なポイントだと感じています。 植物タンニンなめし革が「育てる楽しみ」を感じられる革なら、クロムなめし革は「気兼ねなく使える安心」を感じられる革、といったところでしょうか。 2. 水に強い=突然の雨でも慌てない 「革製品は水に弱い」というイメージをお持ちの方も多いでしょう。クロムなめし革は耐水性に優れているため、少しの雨濡れでもすぐに乾いた布で拭き取れば問題ありません。 もちろん、ずぶ濡れになってしまうのはNGですが、急な雨でもそこまで神経質になる必要がないのは、日常使いにおいて大きなメリットです。特に梅雨の季節や、アウトドアシーンでの使用にも安心して持ち歩けます。 3. 柔らかい=すぐに手に馴染む クロムなめし革は、植物タンニンなめしに比べると伸縮性と弾力性があり、使い始めから柔らかいため、慣らし期間が不要です。 ICカードケース”Tuck”エプソン   植物タンニンなめし革のように「最初は張りがあり、徐々に馴染んでいく」という過程がなく、購入したその日から使い心地が変わらないのが特徴です。 こんな方におすすめ。クロムなめし革という選択 革製品デビューの方へ...

夏の革製品NGシチュエーションガイド|正しい保管・使用法を知り、夏場も快適に革と暮らそう

夏の革製品NGシチュエーションガイド|正しい保管・使用法を知り、夏場も快適に革と暮らそう

夏場は革製品にとって過酷な季節。 高温、多湿、直射日光、汗、そして様々な化学物質など、革にとって脅威となるものとの接触が増える時期です。 知らず知らずのうちに、大切な革財布やバッグを傷つける危険にさらしてしまっているかもしれません。 夏特有のシチュエーションで起こりがちなトラブルを事前に知っておくことは、革製品を綺麗に使う上でとても大切です。 今回は、夏場によくある4つのNGシチュエーションと、それぞれの対処法をご紹介します。正しい知識を身に付けて、夏も楽しく革製品をお使いください! 夏の革製品4大NGシチュエーション 夏場の日常生活で、つい見落としてしまいがちな「革製品を傷つける要因」があります。ここでは、夏場にご相談をいただくことが多い、4つのシチュエーションを取り上げ、それぞれの危険性と適切な対処法をご紹介します。 1. 車内・ダッシュボードへの放置 買い物や外出先で、車のダッシュボードや座席に財布やバッグを置いたままにしてしまうケースです。真夏の炎天下では、車内温度が急激に上昇するため注意が必要です。 近年の夏は特に暑く、夏の車内温度は50〜70℃に達することがあります。革製品の耐熱温度は一般的に40〜50℃程度のため、車内に革製品を放置すると以下のような症状につながる可能性があります。 革の変形や反り返り ひび割れや亀裂 色褪せや変色 少しの間なら問題ありませんが、1時間以上車内に放置しておくと何らかのダメージが発生する可能性があります。 できるだけ持ち歩くようにするか、車を日陰に駐車するなど、意識するようにしましょう。 2. 汗による蒸れダメージ パンツのポケットに革財布を入れて長時間過ごすケース。 財布をパンツポケットに入れて持ち歩く方は多いでしょう。しかし、夏場は汗の量も多く、ポケット内は高温多湿状態になるため、少し注意した方がよい場合もあります。 特に汗かきの人の場合、パンツのポケット内湿度が90%近くになることも。このような環境では、塩分による革の硬化と変色、湿気によるカビの発生など、さまざまなダメージが起こる可能性があります。 「今日は暑そうだな」「汗をかきそうだな」という日は革製品はできるだけバッグなどに入れて持ち歩くのが良いでしょう。パンツのポケットに入れる際は、通気性の良い衣類を選ぶと良いでしょう。 また、汗をかいた日は、帰宅後すぐに革製品を風通しの良い場所で保管するのも大切です。 3. 水滴・結露との接触 バッグの中でペットボトルや水筒の結露が革製品に付着するケースです。 夏場は冷たい飲み物をバッグの中に入れて携帯する機会が多く、これもよくあるシチュエーションです。 エアコンを使用する夏場は、涼しい屋内と外気の温度差により、容器表面に水滴が発生します。温度差が激しいと、15分ほどで結露が発生することもあり、「飲み物の水滴に革製品が触れてシミになってしまった」というご相談は毎年多いです。 特に、コードバンやブッテーロなどの植物タンニンなめし革は水染みに弱く、シミや水ぶくれが起こりやすいので注意しましょう。 ペットボトルや水筒はカバーをつけたり、バッグのサブポケットを活用して、飲み物と革製品を直接触れさせないようにすることが大切です。...

ブッテーロのエイジング ムネカワの製品で見る、各色の変化の様子をご紹介

ブッテーロのエイジング ムネカワの製品で見る、各色の変化の様子をご紹介

時間が経つほどに色や艶、形を変えていく革の経年変化(エイジング)。 均一で美しいものから、ラフで味のあるものまで、環境や使い方によってその変化の様子はさまざま。 今回は、ムネカワのメイン革素材であるブッテーロのエイジングの様子を、使用前と使用後のムネカワの革製品を比較しながらご紹介します。 ブッテーロとは ブッテーロは、イタリア・トスカーナ地方のワルピエ社が手がけている革。滑らかな表面と豊かな発色が特徴です。 ブッテーロは「植物タンニンなめし製法」と呼ばれる製法で作られています。 ミモザなどの天然由来の素材を用いて動物の皮をなめす方法で、昔から伝統的に行われている製法です。繊維の密度が高く、長く使ってもコシを失わない丈夫な革です。 ムネカワで使用しているブッテーロは、オリジナルの加工として、革の繊維に高温・高圧でプレ スを加え、更に密度を上げることで強度を高めています。 エイジングは、植物タンニンなめしで作られている革の特徴ですので「革のエイジングを楽しみたい!」という方は植物タンニンなめしの革がおすすめです。 ▶︎参考記事「植物タンニンなめしとは?特徴を解説します」 それでは、実際にブッテーロのエイジングを見ていきましょう。 ムネカワの「ベル型キーケース Bell」「ICカードケース Tuck」「薄型小銭入れ Undo」の3アイテムを例に各色のエイジングの様子をご紹介します。 左側が未使用のもの、右側がムネカワのスタッフの私物です。 ブルーのエイジング ブルーはエイジング前は落ち着きのある爽やかな発色で人気のカラーですが、エイジングも魅力的です。 使っていくほどに、色は濃紺になっていき艶も深まります。使用から数年経つとブラックと見間違えるほどの味のある雰囲気になっていきますよ。 ベル型キーケース Bell S 約6年使用 ICカードケース Tuck約3年半使用 薄型小銭入れ Undo約2年半使用 グリーンのエイジング グリーンのエイジングも、ブルーと同様に濃く深く色合いが変わっていきます。 色は濃くなっているのに透明感が増していて、不思議な魅力を感じさせます。革の艶感と色合いのバランスが絶妙な一色。...

革財布の選び方と使い方Q&A|購入・手入れ・修理の疑問にMunekawaがお答えします。

革財布の選び方と使い方Q&A|購入・手入れ・修理の疑問にMunekawaがお答えします。

革財布は、毎日手にするものだからこそ、デザインや使い心地にこだわって本当に気に入ったものをつかいたいですよね。 しかし、革の種類やお手入れ方法など専門的な知識が必要そうで、購入に一歩踏み出せなかったり、使い方に不安を感じたりする方も多いのではないでしょうか。 「自分にぴったりの財布を見つけたい」「せっかくなら、美しい状態で長く愛用したい」 今回は、そんな皆様からよく寄せられる質問に、私たちMunekawaが一つひとつ丁寧にお答えします。 購入前の選び方から日々のお手入れ、もしもの時のトラブル対処法まで革財布にまつわるQ&Aをステップごとにまとめましたので、ぜひ参考にしてみてください。 革財布の「購入」に関するQ&A まずは、購入前によく頂く質問から。財布選びの際に気になる革に関する疑問についてお答えします。 Q1. 革の種類が多くて違いが分かりません。代表的な革の特徴は? A. 革財布に使われる革は、様々な種類がありますが、大きく以下の3つに分けて考えるのがわかりやすいのではないかと思います。 植物タンニンなめし革植物由来の渋(タンニン)でじっくり時間をかけてなめされる革。ブッテーロをはじめ、ブライドル・コードバンなども植物タンニンなめし製法で作られています。この革の最大の特徴は「エイジング」です。使い始めはやや硬めですが、使い続けると徐々に革が柔らかく、艶や色味を増していきます。「革が経年変化していく様子を楽しみたい」という方にはおすすめです。 クロムなめし革 塩基性硫酸クロムという化学薬品を使用して革をなめす製法。軽さ・しなやかさ・耐水性が高い現代的な革素材です。Munekawaでも型押しレザー「JOY」やシュリンクレザーなどで使用しています。メンテナンスも乾拭き+年1回程度の薄いクリームでOK。植物タンニンなめし革のようなエイジングはあまり起こりませんが、扱いやすく、手軽に革を楽しみたい方にはおすすめのレザーです。 その他の希少革などその他の革素材として、ワニ・リザード・オーストリッチといったエキゾチックレザーや、スエードなどの起毛革が挙げられます。エキゾチックレザーは繊維密度が高く耐久性も抜群で、10年以上の長期使用でも艶が増していく人気革素材。起毛革はしっとりした手触りと温かみが魅力。ただし水や汚れを吸いやすいため、防水スプレーと専用ブラシによるこまめなケアが大切です。 それぞれ個性や魅力が異なりますので、ご自身の好みや用途に合う革を想像しながらご覧ください。 ▶︎参考記事「植物タンニンなめしとは?特徴、メリット、注意点を詳しく解説」 ▶︎参考記事「シュリンクレザーと型押しレザーとは?革の特徴やお手入れ方法などをご紹介」 Q2. 「本革」と書かれていれば安心?良い革の見分け方は? A. 「本革」という表記だけでは実は範囲が広く、品質を保証するものではありません。 「本革」と表記されるもの中には安価な加工革も高品質なレザーも含まれるため、一概に言うことはできません。良い革かどうかを見分けるには、以下の2つのポイントに注目してみてください。 銀面(ぎんめん)のキメ細やかさ革の表面である銀面をよく観察しましょう。動物の皮膚由来の自然なシボ(皺模様)や毛穴が均一で細かいものは上質な革の証です。 コバ(裁断面)の処理革の裁断面であるコバの仕上げも職人の技術が表れる重要な部分です。丁寧に磨かれて滑らかになっているか確認しましょう。コバが美しく仕上げられているものは、全体的に高品質に作られている場合が多いです。 Q3. プレゼントに革財布を選ぶ時のポイントは? A. 贈り物として革財布を選ぶ際は、相手のライフスタイルを想像することが大切です。 特に以下の3つのポイントに着目すると、喜ばれる最適な財布を見つけやすくなります。...

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