大阪・大国町のムネカワの工房では、小銭入れ付き長財布”Untrad”の製作が行われていました。
本日のブログではUntradの製作の様子を少しご紹介します。

Untradってどんなお財布?
Untradは「ムネカワらしさ」がとてもよく表れている長財布。
「お札、カード、小銭をたくさん収納したい」
「できるだけ、かさ張らずコンパクトにしたい」
「出し入れや中身の確認もしやすいものにしたい」
長財布特有のメリットは活かしつつ、デメリットは解消できるようなデザイン。それがこのUntradには詰まっています。

最大の特徴は、左右で高さの異なるマチの設計。これにより、中身が一目でわかり、驚くほどスムーズに出し入れができます。

こちらの写真で見ると、手前と奥のマチの高さが違うことがわかりますね。
このように高さを変えることで、財布がグッと大きく開き、出し入れしやすいため、このデザインを採用しています。
Untradの制作風景
革パーツを狂いなく組み上げる

Untradは、12枚収納のカードポケットや札入れなど、数多くの革パーツで構成されています。
一枚革からパーツを抜き出していきます。
一つひとつパーツにわずかにでも狂いがあると、最終的な仕上がりに大きな歪みが生まれてしまうため、慎重に、寸分の狂いなく組み上げていきます。
Untradのポイント「薄い小銭入れ」
Untradのもう一つの特徴「薄い小銭入れ」

Untradの小銭入れはマチを薄く作り、小銭の収納量を確保しながら厚みが出過ぎないように仕上げています。
ファスナーも、YKKの持ち手の金具が薄いタイプのスライダーを採用するなど、徹底して「厚みが出にくい」アプローチに向き合って製作しています。
縫製と仕上げ
こちらはミシンを使った縫製の様子です。
縫製は、製品の強度はもちろん、見た目の美しさや印象にも直結する重要な工程です。

特に、日々の開け閉めで負荷がかかるファスナー部分は、高い技術と経験が求められます。
縫製が終わると、最後は仕上げの工程へ。
革の断面であるコバを丁寧に磨き上げ、手触りや見た目の美しさを極限まで高めていきます。
細部へのこだわりが、製品全体の完成度を決定づけるため、「最後の1%」まで気を抜かず丁寧に仕上げていきます。
少量生産だからこそ、できること
Munekawaでは、一度に何百個も作るような大量生産は行いません。私たちの製作は、30個から40個という、目の行き届く範囲での少量生産が基本です。
それは、一つひとつの製品と真摯に向き合い、製作したものに責任を持ちたいと考えているからです。

作り手の顔が見える距離でものづくりをしているからこそ、ご購入後の修理やご相談にもスムーズに対応できます。
それが、直営店が併設している工房で、製作から販売まで一貫して行なっているムネカワならではの強みであり、お客様への安心感につながると信じています。
日々、さまざまなコンテンツを発信しています
本日は小銭入れ付き長財布”Untrad”の製作風景をご紹介しました。
私たちは「ただモノを作る」のではなく、「使い手の暮らしを豊かにする道具を作る」という想いを大切にしています。
ブログやSNS、youtubeなどで製作の様子やモノづくりへのこだわりを発信していますので、ぜひご覧になってみてください。