55%の人が買い替える理由
皆さんは、財布は何年に一回買い替えますか? ある調査によると、財布の買い替え周期は3〜5年が最も多いそうです。 たとえば、3万円の財布を3年で買い替えるとしたら、1年あたり1万円。これを20年間続けると、財布に使う金額は合計で20万円にもなります。 一方で、もし一つの財布を20年使い続けた場合、費用は3万円で済みます。その差は、決して小さくありません。 では、なぜ多くの方はそれでも数年で財布を買い替えるのでしょうか。その理由についても調べてみました。 財布を買い替える主な理由 買い替えの理由として、多く挙げられるのは次のようなものでした。 劣化や損傷:約40% デザインやファッションの変化:約25% 使用頻度や年数経過による性能低下:約15% サイズや機能への不満:約10% イメージチェンジや気分転換:約5% その他(ブランドの変更、贈り物など):約5% デザインの流行やライフスタイルの変化によって、財布に求める機能が変わっていくのは、ごく自然なことです。気分を変えるために、新しいものを選ぶのも素敵なことだと思います。 ただ、私たちが気になったのは、1位の「劣化や損傷」と3位の「性能低下」でした。 この2つを合わせると、実に55%。半数以上の方が、「壊れてしまった」「使いにくくなった」という理由で、やむなく財布を買い替えているという現実が見えてきます。 これらは、財布の作り方と使い始めてからのお手入れや修理で、未然に防げる部分でもあるため、作り手としてはもったいなく感じます。 Munekawaの財布が「長く使える」理由 私たちは、自分たちの製品に、お客様が安心して長く使っていただける自信を持っています。 その理由はいくつかあります。それは、私たちが長年積み重ねてきた経験に裏打ちされたものです。 1. パーツを減らす「引き算の設計」 ムネカワの製品は、構造がとてもシンプルです。これは、故障のリスクを最小限に抑えるための工夫。縫製やパーツ数が多いと、それだけ堅牢になるイメージが持たれがちですが、つなぎ目が多くなればなるほど壊れる可能性のある箇所は増えることになります。そのため、Munekawaでは企画段階で極力パーツ数を少なくする「引き算の設計」を心がけています。シンプルな構造は、見た目の美しさだけでなく、長く使える耐久性にも直結する大切な要素のひとつです。 2. 「修理」を想定した設計 私たちは、財布を企画・設計する段階から、修理のことを想定しています。あらかじめ修理がしやすい構造で製作することで、修理が必要になったときにもスムーズに対応でき、財布への負担も少なく済みます。物である以上、長く使用すれば、いつか不具合が起こります。それを修理して使い続けることで、自然と愛着が湧き、本当の意味での「一生モノ」の革製品になると考えています。 3. 作り手自身が、最初のユーザーになる すべての製品は、最初に製作スタッフ自身が一定期間、実際に毎日使ってみます。ポケットに入れた時の収まりはどうか、カードの出し入れはしやすいか、革はどんな風に変化していくか。頭で考えるだけでなく、日々の生活の中で使い心地と耐久性を検証することで、わずかな違和感を見つけ、改良を重ねます。何度も試作品を製作したうえで、自信を持って販売できる製品に仕上げています。 4....