このサイトでは、お使いのブラウザのサポートが制限されています。 Edge、Chrome、Safari、または Firefox に切り替えることをお勧めします。

ブログ

所作を整える、小さな配慮。封筒型長財布「Encase」の細部に込めた、使いやすさへの工夫

所作を整える、小さな配慮。封筒型長財布「Encase」の細部に込めた、使いやすさへの工夫

封筒型長財布「Encase(エンケース)」は、その名の通り、封筒のような形が印象的な長財布です。 一見すると、一枚の革を折りたたんだだけのような、とてもシンプルな佇まい。 しかし、その細部には「日々の暮らしの中で使いやすくなるように」「使う時の所作が美しくなるように」という想いとアイディアを込めています。 目新しい機能を足すのではなく、形そのものを整えることで、閉じる・しまう・取り出すという一連の動作を自然でスムーズなものにしたい。そんな思いが、この財布の根底にはあります。 今回は、Munekawaのロングセラー、封筒型長財布Encaseの、革財布としての合理性と細部に込めた工夫の数々を、作り手の視点からご紹介します。 封筒型長財布「Encase」の商品ページはこちら シンプルな佇まいの理由「金具を使わない」 Encaseは「薄く、軽く持てる」ことに重きを置いて製作しています。厚みは約2cm、重さはわずか87gほどです。 前後に3か所ずつのカード段、マチ付きの札入れ、1か所のマルチポケットと、シンプルな構成ながら、カードは6枚、紙幣は25枚〜30枚ほど収納可能。 薄く持ち歩けることを優先して、小銭入れはあえて設けていません。 Encaseの薄さと軽さの理由のひとつが「金具を使っていない」ということ。 ファスナーやホックボタンなどを使用するとどうしてもその分厚みが出たり、重くなってしまいます。 また、金具を一切使わないということは、「壊れる可能性のある部品が減る」ということでもあります。 金具は革と違い、どうしても経年によって摩耗してしまうもの。実際にMunekawaに寄せられる修理のご相談も、多くが金具部分の不具合によるものです。 その点、Encaseは金具を使っていないので、ホックやファスナー由来の故障が起こらず安心して長く使っていただきやすい製品といえます。 関連記事 コンパクトに持てる長財布”Cram Long” Munekawaの長財布3種サイズ比較 留め具を持たずに、自然と閉じる理由 Encaseのフタは、袱紗(ふくさ)のように三角形のフタの先端を差し込んで閉じる形です。ボタンも留め具も使わず、先端を差し込むだけで留めています。 中には「それでちゃんと閉まるの?」と不安に思われる方もいらっしゃいます。こうした疑問を持たれるのも自然なことだと思います。 金具を使わない差し込み式のフタは、少しでも寸法が甘いと、革自体の張りに負けてふわりと浮き上がってしまいます。 かといって無理に深く差し込もうとすれば、日々の開閉が窮屈になってしまいます。 その点を解決するために、Encaseはフタの三角形の斜辺に「ごくわずかな内向きのカーブ」を付けています。 ほんの少し角度をつけることで先端がわずかに鋭角になり、奥までスッと差し込みやすくなります。 見た目には目立たない、些細な工夫ですが、何度もパーツの形を変え試作を繰り返すなかで導き出した、Encaseの使い心地の根幹に関わる重要な工夫といえるでしょう。 プライバシーに配慮した、わずかな工夫 カードポケットは前後に3か所ずつ、計6枚が収まる設計です。 ここにも、小さな工夫を凝らしています。前段と後段のカードの高さを揃えることで、奥に入れたカードが、手前のカードの影に自然と隠れるようにしました。...

失敗しないための基本。レザーケア用のオイル・クリーム・ワックスの違いと使い分け

失敗しないための基本。レザーケア用のオイル・クリーム・ワックスの違いと使い分け

革のお手入れに興味がある方も多いですが、いざ始めてみようと思った時に最初に悩むのが「ケア用品の種類の多さ」です。 市販されているケア用品を探してみると、オイル、クリーム、ワックスなど、たくさんの種類が並んでいて、「どれがどう違うの?」「自分の財布にはどれが合う?」と迷ってしまう、というお悩みはMunekawaでも多く伺います。 レザーケア用品を選ぶ際は「いまの革の状態」と「どう仕上げたいか(目的)」に合わせることがひとつの基準になります。 しっかり乾燥して油分が抜けているのか、それとも日頃のうるおいを保ちたいのか、あるいは少し水や汚れに強くしたいのかによって、必要なケア用品も変わります。 この記事では、本革の革製品のケア用品を選ぶ際に参考にしたい、レザーオイルやクリームの違いと使い分けのポイントについてご紹介します。 ※ 今回ご紹介する内容は、革の状態やイメージする仕上がりを基準にしたケア用品の選び方の目安をご紹介するものです。実際は、革の種類や仕上げによって適したケアは異なりますので、ケア用品のご使用前には、必ずお手持ちのケア用品の対象素材をご確認ください。 状態と目的で選ぶ3つの目安 ケア用品の種類が多くて決められないときは、まず革の状態と目的に合わせて次の3つのタイプから考えてみましょう。 革の状態・目的 ケア用品の種類 特徴 カサつきや硬さがあり、しっかり乾燥している オイル系 革の奥まで油分をしっかり補給できます。色が濃くなったり革が柔らかくなりやすいため、ごく少量ずつ様子を見ながら使います。 日頃の手入れで、風合いを保ちながら保湿したい デリケートクリーム 水分が多く伸びが良いのが特徴。革の色や質感を大きく変えにくいため、定期的な保湿や普段のお手入れに最適です。 保湿しながら、ツヤや軽い水弾きも持たせたい ワックス配合クリーム 表面に薄い保護膜を作り、上品な光沢と撥水性をプラスできます。塗りすぎると曇りやベタつきの原因になるため、薄く伸ばして乾拭きで仕上げます。 ※ 上記は一般的な牛革(植物タンニンなめし)を想定した目安です。コードバンやブライドルレザー、起毛革(スエードなど)、エナメル革などは専用のケア用品が必要となります。不明な場合は、無理に使わず購入店にご相談ください。 1. 乾燥している革には、油分を補う「オイル系」 久しぶりに引き出しから取り出した革小物や、雨に濡れて乾いたあとの革は、表面がカサついている、以前より硬く感じる、曲げたときの細かなシワが戻りにくいなどの状態になっていることがあります。これは、革の内部の油分が抜けて不足しているサインです。こうした場合には「オイル系」のケア用品が適しています。 ミンクオイルやニートフットオイル(牛脚油)といった動物性油分を中心としたオイルは、浸透力が高く、失われた油分をしっかり奥まで届けてくれます。まさに「栄養補給」をして革のしなやかさを取り戻したいときに頼りになるアイテムです。 ただし、油分が多いぶん、革の色が濃くなったり、繊維がほぐれて柔らかくなりすぎたりすることもあります。また、塗りすぎると表面に残ってベタつきやホコリ吸着の原因にもなるので、注意しましょう。 いきなり広い面に塗るのではなく、まずは底面やポケットの内側など目立たないところで試すのがおすすめです。「少し足りないかな?」と思うくらいの量を布に取り、薄く薄く伸ばして革の様子を見てあげてください。 2....

「何枚入るか」より「一枚の取り出しやすさ」で選ぶ。名刺入れの収納枚数と余白の話

「何枚入るか」より「一枚の取り出しやすさ」で選ぶ。名刺入れの収納枚数と余白の話

名刺入れを選ぶとき、多くの方がポイントにするのが「収納枚数」です。特に職業柄、名刺交換の機会が多い人であれば「名刺が何枚入るか」は名刺入れを選ぶうえで大事なポイントでしょう。 ですが、実際に毎日使っていくと気になり始めるのは、何枚入るかよりも一枚の名刺をすっとスムーズに取り出せるかどうかだったりします。 名刺交換は、相手の目の前で行う所作。ぎゅっと詰まった名刺入れから慌てて名刺を引き出そうとすると、取り出しに苦労して焦ってしまうこともあるかもしれません。 大阪・大国町にあるMunekawa直営店でも、名刺入れ選びのご相談を数多くいただいてきました。今回はその経験も踏まえて、名刺入れの収納枚数と「余白」の考え方をご紹介します。 スペックの数字だけでは分からない、快適に使うための目安として参考にしてみてください。 最大収納枚数と「快適に使える枚数」は同じではない 一般的に、名刺入れの基本情報として書かれている「名刺◯枚収納可能」という数字は、物理的に無理なく収まる枚数を示したものです。 しかし、必ずしもその枚数が名刺交換を快適にこなせる枚数と同じ、というわけではありません。 名刺を一枚ずつ取り出すには、名刺を指で取り出すためのすき間(余白)が必要です。ギリギリまで入れてしまうと、収まってはいるものの、指を差し込む余地がなくなってしまいます。 「余白」といっても、厳密な数値の基準があるわけではありません。名刺の束の上に指先が無理なくすっと入り、束を軽く押さえながら一枚をスライドさせられることです。この動きが引っかからずにできれば、余白は足りています。 使用する名刺入れや、使う人によってさまざまなため、一概にはいえませんが、目安としては最大収納枚数の7〜8割程度に収めておくと出し入れに余裕が生まれやすくなります。 例えば最大50枚収納できる名刺入れなら、普段入れておくのは30〜40枚程度に抑えるとよいでしょう。 名刺を詰め込みすぎると起こる、もうひとつのデメリット 本革の名刺入れの場合、「入るから」といって名刺を限界まで詰め込んだ状態が続くと、出し入れしづらくなるだけではなく、もうひとつの問題につながることがあります。 それが「革が伸びてしまう」ということです。 革は、しなやかで、使い方に合わせて馴染んでいく素材。中身を入れすぎて膨らんだ状態が長く続くと、革が伸びてゆるくなってしまったり、型崩れの原因になってしまったりすることがあります。 そして、一度伸びてしまった革はもう元の状態に戻ることはありません。 詰めすぎは、使い勝手や使う時の所作だけでなく、革そのものの寿命にも関わってくるものです。もちろん、名刺入れだけでなく、財布やコインケースなどにも同じことが言えます。 お気に入りの革製品を長く使うためにも「中身を限界まで入れない」ことを意識してみてください。 革が馴染む前と後で、収納感は変わる もうひとつ知っておきたいのが、同じ名刺入れでも「革の状態」によって収納のしやすさが変わるという点です。 新品の革はまだ張りがあり、ポケットの口も締まっています。そのため使い始めは、表記の枚数より窮屈に感じられることがあります。使い込むうちに革が手と中身に馴染み、口が柔らかく開くようになると、同じ枚数でも出し入れがぐっと軽くなります。 使い始めのうちは無理に枚数を入れず控えめにして、革が馴染んできたら少しずつ増やしていくと、革に無理な負荷がかかりにくく、綺麗に使えるのではないかと思います。 また、名刺入れの中には、収納量に応じて箱のように立体的に広がる「通しマチ」を採用したものもあります。枚数が少ないときはマチが折り畳まれて厚みが落ち着くため、革の馴染みと合わせて、日々の枚数の増減に寄り添ってくれる構造です。 収納枚数に波がある方は、こうしたマチの作りにも注目してみてください。 関連記事 革製品の「マチ」って何?Munekawaの製品に見るマチ設計と自分に合った革小物の選び方 名刺交換がしやすい形で選ぶ 名刺入れには「名刺の取り出しやすさ」「名刺交換のしやすさ」を考慮して作られている製品もあります。これから名刺入れを選ぶ方は、そうした設計に注目してみるのもおすすめです。 Munekawaの名刺入れ「Through」は、先ほどご紹介した通しマチを採用し、最大50枚をスムーズに出し入れできるよう設計した名刺入れです。...

気分と好みで選ぶ、ブライドルレザーとブッテーロ。あなたに合う革の見つけ方

気分と好みで選ぶ、ブライドルレザーとブッテーロ。あなたに合う革の見つけ方

「ブライドルレザーとブッテーロ、どちらが良い革ですか?」 お客様からよくこうした質問をいただきます。 Munekawaではブッテーロをレギュラーの革素材として使い、限定品をブライドルレザーで製作することが多いため「ブライドルレザーの方が高級で良い革」というイメージをお持ちの方もいらっしゃいます。 ブライドルレザーとブッテーロは、どちらもMunekawaが長く使い続けてきた革です。結論から言うと、片方が高級でもう片方が劣るということはありません。それぞれに特徴のある、優れた革です。 「どちらが良い革か」と考えて選ぶと、いつまでも答えは出ません。「どちらが今の自分に合うか」。視点をそう切り替えると、選ぶことが迷いではなく、楽しみに変わります。 ブッテーロとブライドルレザーの特徴 ブッテーロ ブッテーロは、植物タンニンなめし製法で作る本革ならではの透明感のある発色と、オイルを含んだしっとりとした手触りが持ち味の革です。 経年変化(エイジング)の進みが早く、使い始めて間もない頃から、艶が増していく様子を実感できます。 本来はマットな質感のブッテーロですが、Munekawaで使用しているブッテーロはオリジナル加工として、高温・高圧でプレ スを加えています。こうすることで、繊維が密になり強度が上がるだけでなく、熱が加わることで表面に自然な光沢が感じられるようになります。 Munekawaでは長年使用してきているブッテーロですが、触れるたびに「良い革だな」と実感しています。質感、色合い、強度、エイジング、どれを取っても自信を持ってお届けできる革です。 特に「どの革を選べばよいかわからない」「初めて革製品を使う」という方には、ブッテーロをおすすめしています。 関連記事 革のエイジングはどう進む?使いはじめ〜1年以内のブッテーロの経年変化 ブライドルレザー ブライドルレザーも、ブッテーロと同じく植物タンニンなめし製法で作られる革ですが、ブライドルレザーの最大の特徴は、仕上げの段階で、ワックス(蝋)を塗り込む点にあります。 このワックスは革の強度を高めるために塗り込むのですが、このワックスが固まって表面に白く浮き出るのが「ブルーム」です。 ブライドルレザーは手綱など、馬具に使用されることを目的に開発された革のため、「強度に非常に優れた革」として知られています。 しかし、馬具用に開発されたといっても、革小物の製作に使用されているブライドルレザーは柔らかく加工されていることもあり、強度において「ブッテーロよりブライドルレザーの方が圧倒的に優れている」というわけではありません。 ブライドルレザーの表面は硬質で、ブッテーロに比べると比較的傷がつきにくいですが、ブッテーロの方が伸縮性があるため、革の裂けにはブッテーロの方が強いといったように、強度においてもそれぞれ特性があります。 Munekawaが「変えること」と「変えないこと」 革製品は、用途やパーツに合わせて革を漉(す)き、厚みを調整してから仕立てます。Munekawaでは、同じデザインの製品でも、革が変われば、この調整を見直すのが通常です。 Munekawaが同じ製品をブライドルレザーで製作するときは、硬質で張りのある革の持ち味を活かすため、ブッテーロよりも少し厚みを残して仕立てています。 一方で、収納の設計、構造、縫製は、ブッテーロ版とすべて同じです。 どちらの革を選んでも、使い勝手は変わりません。機能で迷う必要がないからこそ、純粋に革の好みだけで選んでいただけます。 ブッテーロとブライドルレザー、選び分ける4つの視点 それでは、ブッテーロとブライドルレザーの選び分けの視点を4つご紹介します。どの視点も、実際にお店でお客様にお伝えしているものです。「どちらが優れているか」ではなく、「どちらが今の自分に合うか」で考えてみてください。 1.色と表情の好み 染料の色が透けるような、透明感のある発色を楽しみたいならブッテーロ。ブルームをまとった、深く落ち着いた色味に惹かれるならブライドルレザーがおすすめです。...

革の日光浴はおすすめできる?日焼けが革にもたらす変化と作り手の考えをご紹介します

革の日光浴はおすすめできる?日焼けが革にもたらす変化と作り手の考えをご紹介します

季節は夏になり、すっかり日差しが強くなってきました。 革製品について、時々「革を日光浴させてエイジングを進めることはできますか?」という質問をいただくことがあります。使い始める前の革にあえて日光を当てて、色の変化を早く進めるという方法です。 たしかに、紫外線は革のエイジングを進める要素のひとつです。しかし、Munekawaでは意図的に革に強い日差しを当て続けることはおすすめしていません。長期的な視点で見ると、革の寿命を縮めるリスクの方が大きいと考えています。 Munekawaが革の日光浴をおすすめしない理由 日光浴は、使い始める前の革をしばらく日に当てて、色を深めたり日焼けによる変化を先に進めたりする方法として、Webサイトなどで紹介されていることもあります。 確かに、日光を当てることでエイジングが早く進むことはあるでしょう。ただ、作り手である私たちの立場としては、革を意図的に日に当てることに良いことはあまりないと考えています。 その理由は、大きく2つあります。 乾燥が進み、ひび割れのリスクが高まる 紫外線によって色抜けや退色が起こる 革に強い日差しに当て続けると、乾燥して水分や油分が抜けて硬くなります。その状態のまま使い続けると、折り目や角からひび割れにつながることもあります。 また、紫外線は革の色を褪せさせる原因にもなります。特に色物の革では退色の影響が大きく、せっかくの鮮やかな色をわざわざ損なってしまうことにもなりかねません。 色は確かに変わるのですが、革色によっては色褪せたようになってしまい、思ったようなエイジングにならない可能性もあります。 光に晒され続けた革はどう変化するのか わかりやすい例が、百貨店などの店頭で長く展示されているサンプル品です。常に照明の光に晒されている革製品は、タンニンなめしの革であれば、どの色でも少しずつ茶色味を帯びていきます。 ブッテーロのような植物タンニンなめしの革は、革に含まれるタンニンが紫外線の影響を受けて変化するため、光に当たると色が変化していきます。生成りの革が飴色に変わっていくのも、同じ理由によるものです。 照明の光でもこうした変化が起こるのですから、より強い日光の下では、その変化はなおさら強いものになります。 紫外線は確かにエイジングを進める要素のひとつですが、過度に光に当てすぎると、やはりデメリットが大きくなると考えた方がよいでしょう。 日焼けとエイジングは似て非なるもの 「日光がエイジングの要素のひとつなら、やっぱり日光浴はエイジングの近道になるのでは?」と思われるかもしれません。 しかし、綺麗な革のエイジングは、光だけでなく、手の油分や使用する中でついた小さな傷や摩擦、空気や湿度などの影響が少しずつ重なって、長い時間をかけて自然と起こるものです。 日光浴による日焼けは、確かに色は変わるのですが、光と乾燥の影響しか受けていないため、使い込んだ革のようなしっとりとしたツヤや、手に馴染むしなやかさまでは得られません。長く展示されたサンプル品の色は深くなりますが、大切に使い込まれた革とは表情が違います。 革の美しいエイジングは、日々使うことの積み重ねから生まれるもので、だからこそ長く使った革製品には価値があるのだというのが、私たちの考えです。 ▼関連記事「ブッテーロのエイジング ムネカワの製品で見る、各色の変化の様子をご紹介」 カーテン越しの光でも十分 それでも「新品の革の色を早く落ち着かせたい」「変化を感じてみたい」という方もいらっしゃると思います。 その場合は、直射日光ではなく、カーテンを一枚挟んだ間接的な光に短時間当てる程度にしておきましょう。カーテン越しの光でも、革の色の変化は十分に感じられます。 直射日光での日光浴を試す場合は、乾燥によるひび割れや色抜けのリスクを理解したうえで、自己責任の範囲でお試しください。また、長時間当てたままにせず、終わったあとは乾拭きをして、乾燥が気になるときはケアクリームで油分を補ってあげるとよいでしょう。 ▼関連記事「革を育てる、お手入れの基本-使い始めから定期メンテナンスまで レザーケア入門ガイド」...

革のエイジングはどう進む?使いはじめ〜1年以内のブッテーロの経年変化

革のエイジングはどう進む?使いはじめ〜1年以内のブッテーロの経年変化

本革の革製品の大きな特徴のひとつである「エイジング」 エイジングとは「革の経年変化」のこと。革は時間が経つにつれ、手の油分や摩擦、微細な傷、紫外線などの影響を受けて色が濃くなり、ツヤが生まれ、柔らかくしなやかな質感に形を変えていきます。 徐々に自分の使い方に合わせて変化していく過程を楽しみながら、やがて手放し難い愛着あるアイテムに育っていくのが、革製品の醍醐味のひとつです。 今回は、そんな革のエイジングを「使いはじめから1年以内」に期間を絞って、どのように変化していくのかを時系列でご紹介します。 本革の革製品をこれから使いはじめたいという方は、ぜひ参考にしながらご覧ください。 使い始め:ハリと硬さ、革本来のにおいを感じる時期 使い始めの時期は、新品ならではの透明感を楽しめる時期。また、革のにおいを一番感じやすいタイミングでもあります。 箱を開けたときや、手に取った瞬間に感じる革の香りは、革製品を新調した嬉しさを感じさせてくれますよね。 薄型小銭入れ Undo グリーン 新品の革小物は、革にまだハリがあります。財布であれば開閉が少し硬く感じたり、カードポケットに余裕がないように感じたりするかもしれません。 中には不安に思われる方もいるかもしれませんが、ご安心ください。すぐに革の繊維が柔らかくなります。 無理に手で揉んで柔らかくしようとする必要はありません。自然に使う中で徐々に馴染んでいきます。 使用から1週間:形が少し馴染み、小さな傷が気になり始める時期 使い始めて1週間も経つと、硬さやハリはまだ少しあるものの、使い始めに比べるとそれほど気にならなくなります。 財布ならカードの枚数や紙幣の量に合わせて、革の曲がり方や開き方が落ち着いてくる頃でしょう。 封筒型長財布 Encase ブルー 使い方にもよりますが、この時期になると、細かな傷が気になり始めるかもしれません。 ポケットの中で鍵やほかの小物と触れたり、机に置いたり、手で何度も触れたりすることで、表面に小さな擦れが出ることがあります。 最初の傷は目につきやすいものですが、こうした微細な傷も革のエイジングを進める一つの要素です。必要以上に気にすることなく、気軽にお使いください。 きになる場合は、柔らかい布で軽く乾拭きしたり、ケアクリームを使って油分を足すことで、馴染んで目立ちにくくなりますので、試してみてください。 使用から3〜4ヶ月:容量と使い方に馴染み、道具として自然になる時期 3ヶ月ほど使うと、革小物はかなり日常に馴染んできます。革のエイジングを最初に実感するタイミングといえるかもしれません。 財布であれば、自分が普段入れるカードの枚数や小銭の量に合わせて、革の形が落ち着き始めます。開閉の硬さや金具の動きも、使い始めの頃ほど気にならなくなってくるでしょう。 薄型二つ折り財布 Carriage キャメル使用から4ヶ月経過したもの 手に取る、開く、しまうという動作が自然になり、道具としての扱いやすさを感じやすくなる時期です。...

夏前に見直したい革小物の置き場所。湿気や高温を避ける保管場所の選び方

夏前に見直したい革小物の置き場所。湿気や高温を避ける保管場所の選び方

気温や湿度が上がり、天候が変わりやすい夏場は、革小物の扱いが気になる時期です。「雨に濡らさない」「定期的にケア用品でお手入れする」などを、いつも以上に意識している方も多いのではないでしょうか。 そんな方でも、意外に見落としがちなポイントがあります。それが「革製品の置き場所」です。 革のコンディションは、使っているときだけでなく、保管場所の環境にも影響を受けます。特に夏前から梅雨にかけては、湿気と温度が高くなりやすい時期です。日常で何気なく置いている場所が、革にとって負担になることもあります。 今回は「革小物の保管」にテーマを絞って、湿度や温度との付き合い方と、今日から見直しやすい保管のポイントをご紹介します。 お使いの革製品に夏のダメージを残さないための参考に、ぜひご覧ください。 ▼関連記事「革小物は、気負わず使い始めていい。毎日使うほど育つ革の楽しみ方と注意するポイント」 革小物に適した保管場所の考え方 革は水に弱い素材です。普段から雨に濡らさないように気をつけている方も多いと思います。 ただ、夏前から梅雨にかけて気をつけたいのは、水濡れだけではありません。湿気がこもる、直射日光が当たる、高温になりやすい。こういった環境も、革にとっては負担になります。 革は、湿気を含むと柔らかくなりすぎたり、カビの原因になったりします。また、強い日差しや高温の環境が続くと、乾燥によるひび割れや色の変化につながる場合もあります。 革小物の置き場所・保管場所を考える際は以下のポイントに気をつけましょう。 湿気や熱がこもらない場所 直射日光が当たらない場所 急激な温度・湿度の変化が少ない場所 日々の置き場所を少し見直すだけでも、革小物は良い状態を保ちやすくなります。 ▼関連記事「革を育てる、お手入れの基本-使い始めから定期メンテナンスまで レザーケア入門ガイド」 革小物の保管で気をつけるチェックリスト それでは、具体的に「夏前に見直したい革小物の置き場所」に関するポイントを見ていきましょう。 1. 車内に置きっぱなしにしない 暑い時期に特に気をつけたいのが、車内に置きっぱなしにすることです。 短時間のつもりでも、晴れた日の車内は高温になりやすく、革にとっては負担の大きい環境です。直射日光が当たるダッシュボードの上はもちろん、シートの上やドアポケットの中でも熱がこもります。 高温の環境に長く置くと、革に含まれる水分や油分が抜けやすくなり、表面が硬くなったり、乾燥が進んだりすることがあります。色の変化や反り、型崩れにつながる場合もあります。 財布やキーケース、名刺入れなどは、車を離れるときにできるだけ一緒に持ち出すのが安心です。どうしても車内に置く必要がある場合でも、直射日光の当たらない場所に短時間だけ。日常的な保管場所にはしないようにしましょう。 ▼関連記事「夏の革製品使用時のNGシチュエーションガイド|夏に快適に革と暮らすために正しい保管方法と使用方法を知ろう」 2. 窓際は直射日光と温度差に注意する 革小物の置き場所を決めるときに注意したいのが「窓際」です。 革は、直射日光が長時間当たり続けると色が変化しやすくなります。特に淡い色の革や、使い始めの革は、日差しの影響を受けやすく「気がついたら革が日焼けして変色していた」ということも起こります。...

コードバンの革小物を普段使いするために知っておきたいこと|水シミ・傷への配慮とお手入れのコツ

コードバンの革小物を普段使いするために知っておきたいこと|水シミ・傷への配慮とお手入れのコツ

独特の艶となめらかな質感が魅力の革、コードバン。 数多くある革の中でも特に人気が高く、希少な革であることも相まって世界中で多くのファンを持つ革素材です。 そんなコードバンですが、高級なイメージからか興味はあっても「扱いが難しそう」と、なかなか手が伸びない方や、使用頻度に気を使ってしまう方が多いようです。 しかし、コードバンの製品は、いくつかのポイントさえ押さえておけば日常でも十分気軽に使えます。むしろ、毎日手に触れることで、艶や色の深まりといった変化を一番楽しめる革でもあります。 今回のブログでは「コードバンの革製品を日常的に楽しむためのポイント」についてご紹介します。 コードバンの基本知識 コードバンは、馬の臀部(お尻)の皮を原皮に作られる革です。 一般的な革が表面(銀面)の質感を活かすのに対し、コードバンは皮膚の内側にある「コードバン層」と呼ばれる緻密な繊維の層を削り出して磨いて仕上げます。そのため毛穴がほとんど見られず、なめらかでムラのない光沢が特徴です。 ただし、1頭の馬からコードバンの革が採れるのは左右2枚ほど。もともと馬革自体の流通量が少ないうえ、なめしにも熟練の技術力と長い時間がかかるため、出回る量はごくわずかです。その希少性と美しさから「革のダイヤモンド」と呼ばれることもあります。 Munekawaで使用しているのは、アメリカ・ホーウィン社の「シェルコードバン」。コードバンの中でも最高級品種で知られる革です。 繊維が非常に緻密で、オイルを奥深くまで含ませることにより、張りがありながらもしっとりとした独特の質感が感じられます。エイジング(経年変化)することでより美しい光沢が感じられるようになるので、長く使うほどにより一層魅力を感じられる革、といえます。 ▶︎参考記事:使用中のフルコードバンL字ファスナー財布Cramのオイルメンテ コードバンが「手を出しにくい」と感じる理由 コードバンは、前述のとおり希少性が高く、他の革素材に比べると価格も高くなりがちです。加えて、革の性質上、他の革素材に比べると取り扱いの際に気をつけたいポイントがあります。 1.水濡れに弱い コードバンを扱う際、一番に気をつけたいのが「水濡れ」です。コードバンは水を吸収しやすく、水滴がつくとシミや水ぶくれになってしまうことがあります。 また、夏場は汗をかくことで塩分が付着すると、変色の原因になってしまうことも。汗をかきやすく、急な天候の変化が多い夏場は、コードバンにとって注意が必要な季節といえます。 2.小傷が目立ちやすい コードバンは表面が光沢のあるなめらかな質感のため、ちょっとした傷が目立ちやすい傾向があります。バッグの中に入れておいて、鍵などの硬いものと接触して傷がつくケースが多いです。 わずかな傷であれば使っていくうちにエイジングが進み、気にならなくなりますが、大きな傷は完全に消すのは難しいので、バッグに収納する際は注意しましょう。 とはいえ、水濡れに弱い点も、傷がつく点も、コードバンだけの性質ではなく、天然皮革である以上共通して気をつけたいポイントです。 水シミは、水分が残らないよう早めに拭き取れば問題ないケースが多いですし、傷も使い込むうちに艶に馴染んで目立ちにくくなったり、エイジングを進めるきっかけにもなります。 また、コードバンは強度はとても高く、型崩れなどが起きにくい革としても知られています。いくつかの注意点だけ気をつけておけば、普段使いのアイテムとして長く使用できますので、必要以上に不安にならず、興味のある方はぜひ手に取ってみてください。 普段使いで押さえておきたい4つのポイント コードバンを日常で使ううえで意識したいのは、ちょっとした習慣です。次の4つを押さえておけば安心です。 水濡れに気を付ける コードバンは、特に水濡れに注意しましょう。雨の日の外出は特に注意し、濡れた手で繰り返し触らないように配慮することが大切です。日頃から水に濡れないよう意識するだけで、トラブルはかなり抑えられます。 濡れてしまったら早く優しく拭き取る もし濡れてしまったら、慌てずに乾いた柔らかい布で、早めに優しく押さえるように水分を拭き取りましょう。ゴシゴシこすったり、ドライヤーで急いで乾かしたりするのは禁物です。表面を痛めたり、シミをかえって悪化させてしまいます。水滴を拭き取った後は、風通しの良い場所で自然乾燥させましょう。 収納場所に気を付ける...

革小物は、気負わず使い始めていい。毎日使うほど育つ革の楽しみ方と注意するポイント

革小物は、気負わず使い始めていい。毎日使うほど育つ革の楽しみ方と注意するポイント

革小物を新しく迎え、うれしさと同時に「傷がつくのが怖い」と、つい身構えてしまった経験はありませんか? シンプルな形や、革の風合いをそのまま活かした作りのものほど、ちょっとした傷が目立つのではないか、と心配になりますよね。 しかし、革は、思っているよりずっと丈夫で、日々使うほどに表情を深めていく素材です。大切にしまい込むよりも、毎日の暮らしのなかでどんどん使うほど、革は応えてくれます。 今回のブログでは、革小物を気軽に楽しむための考え方と、最低限知っておきたい注意すべきポイント、そして、より良い状態で使い始めるための「プレケアサービス」についてもご紹介します。 これから梅雨、夏に向けて革の扱いや革製品の新調に不安がある方はぜひご覧ください。 ▶︎プレケアサービスの詳細はこちら 革は「変化する」素材 使い始めのハリのある質感は、新しい革製品ならではの魅力があります。 できれば「傷やシミをつけず、きれいなままで使いたい」と考えるのも自然なことです。 しかし、革小物はそもそも「風合いが変化する素材」であることを知っておくと、考え方が変わるかもしれません。 革は、手で触れるたびに適度な油分がなじみ、摩擦によって少しずつツヤが生まれ、使う人だけの風合いへと育っていきます。これを「エイジング(経年変化)」と呼びます。エイジングは、小さな擦れや傷の集積によって起こります。 革製品は、飾っておくための工芸品ではなく、毎日手にして使うための道具です。そして革の魅力は、使うことではじめて引き出されます。 大切なのは、完璧な状態を守り続けることではなく、変化そのものを楽しみながら使い続けることです。 「毎日使う」と、革はこう変わっていく 革のエイジングは、触れる回数が多いほど早く、豊かに進みます。だからこそ、毎日手に取る財布やキーケース、名刺入れといった革小物は、変化を楽しむのにいちばん向いています。 使い込むことで、たとえば次のような変化が表れます。 色が少しずつ深まり、落ち着いた色合いになる 表面に自然なツヤが生まれ、手に吸い付くような質感になる 角や折り目が手になじみ、自分の使い方に沿った形に落ち着く こうした変化は、毎日使う人だけが感じることができる「育てる楽しみ」です。買ったときが完成形なのではなく、これから時間をかけて完成させていく。そう考えると、最初の小さな傷も気にならなくなるはずです。 ▶︎関連記事「革のエイジングとはどんなもの? ブッテーロを中心に、コードバン、ブライドルレザーの経年変化をご紹介」 神経質にならなくて大丈夫な理由 革製品を使ったことがない方は「扱いが難しそう」という印象を持ちがちですが、実際には革の扱いはとてもシンプルです。 Munekawaでは、メイン素材のブッテーロをはじめ、油分の多い革を取り扱っています。こうした革は、特別なことをしなくても自然に表情を深めていきます。 小さな傷は使ううちに味わいへと変わり、少し水がつく程度ならすぐに拭いて乾かせば多くは問題なくお使いいただけます。 Munekawaの製作スタッフも、自分の財布や名刺入れを毎日ラフに使っています。肩の力を抜いて、日常のなかで使い始めてみてください。 ▶︎関連記事「革製品のお手入れで陥りやすい5つの誤解と、正しいお手入れ方法」 使い始めに、これだけは知っておきたいこと 気軽に使ってよい一方で、長く気持ちよく付き合うために、いくつか知っておきたいポイントもあります。どれも難しいことではありません。ちょっとしたポイントとして意識してみてください。...

Munekawaのケアクリームが新しくなりました。コロニルケアクリームとトライアルキットのご紹介

Munekawaのケアクリームが新しくなりました。コロニルケアクリームとトライアルキットのご紹介

Munekawaではこのたび、長らく販売していたオリジナルのレザーケアクリームの販売を終了し、新たにドイツ・コロニル社の「コロニル1909シュプリームクリームデラックス」の販売を開始しました。 ブッテーロをはじめ、ブライドルレザーやコードバンなどさまざまな革を扱うようになる中で、より汎用的に、多くの革製品に使えるケア用品を探し、今回の切り替えに至りました。 どんな革にも安心して使えて、日々のメンテナンスがより心地よいものになるように。今回のブログでは、私たちが新しい定番として選んだコロニル社のクリームについてご紹介します。 ▶︎コロニル 1909シュプリームクリームデラックス(100ml) ▶︎コロニル1909シュプリームクリームデラックス トライアルキット ケアクリームを切り替えた理由 コロニル社のケアクリームに切り替えた一番の理由は、コードバンやブライドルレザーを含めた「幅広い革に使える万能さ」です。 もともと販売していたオリジナルのケアクリームは、ブッテーロなどの革に合わせて開発したものでした。これも幅広い革に使える優しいタイプのクリームでしたが、コードバンやブライドルレザーに使用するにはやや水分量が多く感じられることがありました。 取り扱う革の種類が増えていくなかで、お客様が「どのクリームを使えばいいか」と迷わずに選べるものが必要だと感じ、そこでたどり着いたのがコロニル社のレザーケアクリームでした。 コロニル社のクリームは、表情の違うさまざまな革にバランスよく馴染み、革小物を複数お持ちの方でも、これ一本で対応できる身軽さが魅力です。 また、100年以上レザーケア用品を作り続け、世界的な信頼を得ている老舗メーカーであることも、安心して採用できる理由のひとつでした。 コロニル レザークリームの特徴 実際に私たちが日々のケアで使用するなかで、特に魅力に感じたのはその「扱いやすさ」です。 クリーム自体がとても瑞々しく、革の表面に薄く均一に塗り広げやすいため、はじめての方でもムラなく仕上げることができます。 コードバンやブライドルレザーまでカバーできる汎用性の高さに加えて、気温による硬さの変化が少ないため、一年を通していつでも安定した使い心地を保てる点も魅力です。 また、お手入れの最中にほのかに漂うシダーウッドの香りも、日常のメンテナンスを少し心地よい時間に変えてくれます。世の中にケアクリームは数多くありますが、「何を買えばいいか分からない」と迷われた際に、まずおすすめしたい一本です。 コロニルのケアクリームの選定にあたって、実際にいくつかのケアクリームを購入して比較しています。こちらの記事もあわせてごらんください。「初めてでも安心。革のお手入れ方法とケアアイテムの選び方 – 東急ハンズで買えるケアクリーム6 選 –」 大容量タイプとトライアルキット、2つのラインナップ 現在、Munekawaのオンラインストアでは2つのタイプをご用意しています。 コロニル 1909シュプリームクリームデラックス(100ml) ご自宅でじっくりケアをしたい方には、大容量の100mlタイプがおすすめです。財布や名刺入れから、表面積の大きな鞄まで、複数の革製品をこれ一本で気兼ねなくお手入れしていただけます。 ▶︎コロニル...

作り手が教える、革製品の寿命を延ばすために気をつけたい6つのNG習慣

作り手が教える、革製品の寿命を延ばすために気をつけたい6つのNG習慣

「革製品を長く使うために大切なこと」と聞くと、多くの方が「革のお手入れ」を思い浮かべるのではないでしょうか。 もちろん革製品のお手入れは大切です。Munekawaでも、革の状態を美しく保ち長く使うために日々のお手入れをおすすめしています。 しかし、お客様から修理のご相談をいただく中で感じるのは、日々のお手入れの有無よりも「普段の扱い方」の方が革製品の寿命に直結することが多い、ということです。オイルケアで軽い水シミやキズを軽減できても、型崩れした形をもとに戻すことはできません。 今回は、作り手として日々革に触れている私たちの視点で、「革製品の寿命を縮めやすい習慣」を注意度別にご紹介します。 すべてを完璧にする必要はありません。ご自身に当てはまると思うものだけでもチェックして、革製品を長くきれいに使うための参考にしてみてください。 革製品の寿命を縮めるNG習慣一覧 私たちが革製品を製作する中で感じている「寿命を縮めやすい習慣」を注意するべき度合いの順に一覧にしました。 NG習慣 注意度 起きやすいトラブル お手入れを全くしない ★☆☆☆☆ 乾燥・ひび割れ 濡れた手で触る ★★☆☆☆ 水ジミ・水膨れ・乾燥 無理な力を加える ★★★☆☆ 革の伸び・変形 湿気がある状態で使い続ける ★★★☆☆ 型崩れ・カビ 容量以上に詰め込む ★★★★☆ 型崩れ・縫製部への負荷 お尻のポケットに入れたまま座る ★★★★★ 歪み・縫製部への負荷 修理のご依頼をいただく中で、革そのものが限界を迎えているケースは実はそれほど多くありません。革は十分良好な状態なのに、特定の部分だけに負荷が集中して縫製や構造が先に傷んでいるケースの方が目立ちます。 革製品の寿命は「革そのものの状態」よりも「製品としてどう扱われてきたか」に大きく左右されると言えます。...

オフィスカジュアルを格上げする。ビジネスにもカジュアルにも馴染む革小物の選び方

オフィスカジュアルを格上げする。ビジネスにもカジュアルにも馴染む革小物の選び方

働き方が多様化し、スーツだけでなくオフィスカジュアルで通勤する方が増えています。しかし、服装が自由になった分、かえって小物選びに悩むことはないでしょうか。 カチッとしたフォーマルすぎるアイテムだと少し浮いてしまい、かといってカジュアルすぎるものは仕事の場にそぐわない。 そんな「ビジネスとカジュアルの境界線」を上手く埋めてくれるのがシンプルな革小物です。 シンプルなデザインの革小物は、硬くなりすぎず、くだけすぎず、上手く取り入れることでオフィスカジュアルの服装をより洗練されたものにしてくれます。 今回のブログでは、Munekawaのおすすめアイテムを交えながら、そんな革小物の選び方についてご紹介していきます。 オフィスカジュアルに合わせる革小物選びのポイント 1.素材を吟味する まずは、革の種類について見てみましょう。 ひとくくりに「革」といっても、革の種類が変わると、同じ形でも驚くほど印象が変わります。 こちらの写真は4種類の革で作ったMunekawaのL字ファスナー財布 Cramです。同じサイズ、形でも雰囲気がずいぶん違うのがわかりますね。シンプルなデザインの革小物ほど、素材選びは重要です。 オフィスカジュアルに合わせるなら、ブッテーロかトリヨンラグーンなどのクロムレザーが使いやすいのではないかと思います。 ブッテーロは、イタリア産の植物タンニンなめし牛革。革本来の表情が楽しめる透明感のある革素材なので、性別世代を問わず、幅広いコーディネートに合わせやすい革です。 クロムレザーは均一なシボと発色が特徴で、カチッとしすぎない上品さがある革。色味や質感が変化しにくいので、気軽に使いやすい革でもあります。 2.細部にこだわりが感じられる物を選ぶ 細部の作りや素材選びに妥協のない製品は、それだけで高級感が感じられるものです。シンプルなデザインの製品ほど、作りや素材選びが丁寧でないと安っぽく見えてしまいますので、できるだけ細部を確認するようにしましょう。 Munekawaのおすすめ「レザーベルト Brass」 真鍮素材のバックルを使用し、素材の良さを活かしたシンプルなデザインのベルト。ブライドルレザーとマレンマを使用した2タイプからお選びいただけます。 ▶︎レザーベルトBrass(マレンマ)の商品ページはこちら ▶︎レザーベルトBrass(ブライドルレザー)の商品ページはこちら▶︎参考記事:良いベルトの"選び方"-「理想の一本」に出会うための革ベルトを見極めるポイントを解説 3.かさばらないサイズ感を大切に かさばりにくいサイズ感にも注目しましょう。 ジャケットの内ポケットやパンツのポケット、小さめのバッグなどに物を入れる際、厚みがあるとシルエットが崩れてしまいます。 機能性を保ちつつ極限まで薄く設計されたアイテムを選ぶことで、スマートな印象を保つことができます。 Munekawaのおすすめ「薄型名刺入れ Meet」 スリムな設計ながら4つのポケットがあり、機能的な使い分けができる名刺入れ。パスケースなど、他の用途との併用もおすすめです。 ▶︎薄型名刺入れ Meetの商品ページはこちら▶︎参考記事:「名刺入れを”名刺専用”にするのはもったいない!」...

革の色落ち・色移り対策ガイド | 安心して使い続けるために知っておきたい革の特性

革の色落ち・色移り対策ガイド | 安心して使い続けるために知っておきたい革の特性

革は、使い続けるうちに色や質感が変化する素材。革のエイジング(経年変化)は、革製品を使う醍醐味のひとつでもあります。 ただし、安心して革製品を使う上で、知っておきたいこともいくつかあります。そのひとつが、革の「色落ち・色移り」についてです。 革は、気温や天候の急激な変化によってこうした色落ち、色移りのトラブルが起こることもあります。 今回は、革製品の色落ち・色移りが起きる仕組みや、素材別の傾向、予防のポイントについてご紹介します。 安心して革製品を使うためにも、ぜひ知っておいてください。 革の色落ち・色移りが起きる仕組み 革製品の色移りは、主に「水分」と「摩擦」が重なることで起こります。 革は染料や顔料を使って染色をしています。革が濡れた状態で衣類などで擦れると、これらの成分が表面に浮き出し、色落ち・色移りが発生してしまいます。 天然の素材である以上、色移りを完全にゼロにすることはできません。ただ、どんなときに起きやすいのかを知っておけば、日常の中で十分に防ぐことができます。 革の色落ち・色移りが起きやすい場面 色移りには、起きやすくなるいくつかの条件があります。 1.革が濡れている時 多くの革素材に共通するのが、水分を含んだ状態で擦れると色移りが起きやすくなるという点です。 雨の日にバッグと衣類が密着したままだったり、汗をかいた肌と長時間触れ合うような場面では注意が必要です。 2.デニムなど濃色の衣類と接触している時 ジーンズをはじめとする濃い色の衣類は、生地側の染料が革に移ることがあります。特に、夏場など湿気や気温が上がる時期には注意が必要です。 とくにプレーン色のヌメ革など、淡い色の革は影響を受けやすいので「ポケットに財布やキーケースを入れて持ち歩く」という方は気をつけておきましょう。 3.使い始めの時期 新しい革は表面の染料や油分が完全に定着しておらず、革の種類によっては色落ち・色移りが起こりやすい傾向があります。 使っていくうちにしっかり定着し、気にならなくなりますが、使い始めは明るい色の衣類との組み合わせを控えるなど、少し注意しておくとより安心です。 革の種類別に見る色移りの傾向 革の種類によっても色移りの起こりやすさは変わります。ここでは色移りのしやすい革・しにくい革について見ていきましょう。 マレンマ・コードバン マレンマやコードバンなどの油分の多い革は色移りしやすいため注意が必要です。特に使い始めの時期は色移りが起きやすいため、色の薄いパンツポケットに収納するなどは控えましょう。 コードバンは革の中でも特に水濡れに弱い性質を持っています。色落ちや色移りはもちろんですが、水ぶくれや水シミも起こりやすいので取り扱いには十分注意してください。 ブッテーロ・ブライドルレザー ブッテーロやブライドルレザーも比較的油分が多いため、使い始めの時期に色移りが起こることがあります。日常的に使っていくなかで表面が整い、色移りは起こりにくくなります。 クロムレザー クロムなめしの革は、染料の定着が安定しているため、色移りはほとんどありません。衣類との接触を過度に気にする必要はないでしょう。 ただし、クロムレザーであっても水に濡れている状態で摩擦が起こると色移りする可能性はあります。...

革財布の “替えどき”って?買い替え時期の判断のために知っておきたい革の「経年変化」と「経年劣化」

革財布の “替えどき”って?買い替え時期の判断のために知っておきたい革の「経年変化」と「経年劣化」

革財布は、使い込むほどに質感や色ツヤが変化していく素材です。 最初は張りのあった革が、徐々に柔らかくなり、やがて手に馴染む。色が深くなり、ツヤが増して、毎日触れた痕跡が表情として積み重なっていく。 そんな革の経年変化(エイジング)の様子を楽しみながら、革製品をお使いの方も多いでしょう。 しかし、時にはそれが「使い込んできた証」なのか、それとも「深刻なダメージ」なのか、判断に迷う場合もあるかもしれません。 気に入って使っている分には良いのですが、状態によってはすぐに修理をした方が良い物や、買い替えを検討した方が良い場合もあります。 今回は、革財布の「経年変化」と「経年劣化」の違いについて考えてみたいと思います。革財布との付き合い方を考えるきっかけに、ぜひ読んでみてください。 「変化」と「劣化」の違いを知る 経年変化と経年劣化。言葉は似ていても、意味は大きく違います。 丁寧に使用されてきた革製品は、色が深くなり、ツヤが出てきます。 使用していく中で細かな傷やシミはつきますが、それも表情として楽しむことができます。 こうした変化は、革が使い手の暮らしに染まっていく過程であり、革製品を持つ楽しさのひとつと言えるでしょう。 開閉や収納など、使用上に問題がなく、見た目の変化を「味」として楽しむことができる。これが革の「経年変化」です。 買い替えを検討した方が良い症状 一方で、動作や使用に支障が出ているもの、構造を支える部分が損傷しているものなど、経年変化とは呼べない状態のものもあります。 次のような状態が見られる時は、買い替えの検討をした方が良いかもしれません。 財布全体が大きく型崩れ・変形している 革が裂けていたり、もげたりしている 角がボロボロになっていたり、革にひび割れが発生している 革に水脹れや激しい色落ち、変色が見られる 程度にもよりますが、こうした状態は革のエイジングではなく、ダメージ、つまり「経年劣化」と考えて良いものでしょう。 こうした状態でも修理自体は可能なことがありますが、大きなパーツ交換になると費用がかかり、新しい財布を使い始めたほうが価格的にも安くなることもあります。 こんな状態は早めの対応を 不具合は、早めに対処するほど修理の負担を抑えやすくなります。 特に以下のような状態は放置しておくと深刻なダメージにつながりますが、早めに対処することで状態を改善することもできます。 違和感を感じた時点で早めに使い方を見直したり、修理の検討をしましょう。 1.糸のほつれ 糸のほつれは、小さく見えても軽視しないほうがよい症状です。 シンプルな構造の革財布ほど、ひとつひとつの縫製に役割があります。ほつれたまま使い続けると、その部分だけでなく、型崩れや裂けなど別の箇所にまでダメージが広がることがあります。 糸ほつれに気がついた時は「まだ少しだから大丈夫」と様子を見るのではなく、気づいた段階でお早めにご相談ください。 2.ファスナーの引っかかり...

ブライドルレザーのエイジング、どうなる?スタッフ使用品の経年変化をご紹介します。

ブライドルレザーのエイジング、どうなる?スタッフ使用品の経年変化をご紹介します。

革製品の魅力のひとつは、使い続けることで表情が変わっていくこと。使い続ける内に、ふと気がつくと、新品のときには見られなかった色の深まりやツヤが感じられるようになっています。 今回は、ブライドルレザーのエイジングについてご紹介します。 お見せするのは、製作スタッフが日常的に使い続けたブライドルレザーの製品。ブルームが取れた先に現れた深みのある光沢と、色の変化をご覧ください。 ブライドルレザーの特徴をおさらい ブライドルレザーは、もともとイギリスで馬具用に開発された革です。 Munekawaでは、イギリスの「Thomas Ware & Sons」というタンナーのブライドルレザーを使用しています。 新品の状態では、表面に白い粉のようなものが浮いていることがあります。これは「ブルーム」と呼ばれるもので、革に染み込んだロウ(ワックス)が表面に出てきた状態です。 他の革には見られない特徴ですので「汚れやカビでは?」と気にされる方もいますが、ご安心ください。ブルームは上質な革である証のようなもの。 使い続ける内にブルームは自然と取れて革らしい光沢が出てきます。 ICカードケース Tuck グリーン まずは、製作スタッフが愛用しているICカードケース Tuck ブライドルレザーのグリーンです。 約1年ほど使用しています。 革のエイジング、特に革色の変化は、表面に微細な傷や油脂がつくことで起こるのですが、ブライドルレザーはブッテーロに比べると比較的傷に強いため、その分エイジングがゆっくり進む傾向があります。 しかし、1年使用する中で徐々に色に深みが出てきているのがわかります。ICカードケースは、毎日の通勤で必ず手に取るアイテムです。触れる頻度が高い分、革の変化を感じやすい製品のひとつといえます。 ▶︎ICカードケース Tuck ブライドルレザーの詳細はこちら Enfold Coin  レッド 続いて、同じくスタッフ愛用のEnfold Coin ブライドルレザーのレッドです。およそ1年半使用しています。...

コインケース"Grip"を各色20個限定で製作しました。"握って"育てる気軽さが魅力のレザーコインケースです。

コインケース"Grip"を数量限定で製作しました。"握って"育てる気軽さが魅力のレザーコインケースです。

コインケース"Grip"を久しぶりに製作しました。 ラグビーボールのような立体的なフォルム。小銭だけでなく、ちょっとした小物も入れられ、マルチケースとしてもお使いいただけます。 ブラックとブラウンの2色展開で、数量限定で販売中です。 ▶︎ マルチケース"Grip"の商品ページはこちら コインケース"Grip"とは Gripは立体的なフォルムのコインケース。 コロンとした形が特徴です。 以前はMunekawaの定番ラインナップとして製作しておりましたが、しばらく製作を休止していました。その後、販売終了後もお問い合わせをいただくことがあり、久しぶりに製作することになりました。 ファスナーを開けると自然と横に広がり、中をひと目で確認できる構造です。見た目以上に収納に余裕があるので、小銭はもちろん、鍵やアクセサリー、イヤホンなど、ちょっとした小物を入れるのにもちょうどいいサイズ感です。 丁寧に扱うというよりは、気軽に使い込んでいただきたいアイテムです。革が馴染んで柔らかくなるほど手にフィットし、革の風合いも増していきます。 用途を限定しない自由さがGripの持ち味。普段の持ち物に合わせて、自分なりの使い方を見つけてみてください。 ▶︎ マルチケース"Grip"の商品ページはこちら ミネルバボックスという革 今回のGripに使用しているのは、イタリア・トスカーナ地方のバダラッシカルロ社が製造するミネルバボックスという革です。 ミネルバボックスは、時間をかけてオイルを革に浸透させる「バケッタ製法」と呼ばれる伝統的ななめし技法で作られます。この製法によって革にしっかりと油分が含まれ、しっとりとした手触りに仕上がっています。 表面には、自然なシボ(細かな凹凸)があり、一枚一枚表情が異なるのが特徴。均一ではないからこそ、同じ製品でもひとつひとつ個性があり、そこが面白さでもあります。 油分を多く含むので、豊かなエイジング(経年変化)が楽しめるのも魅力のひとつ。使い込むほどに艶が増し、色に深みが出てきます。 オイルを豊富に含んでいるため、日常的に手で触れているだけで、自然と革の表情が変化していきます。小さなアイテムだからこそ手に取る機会が多く、エイジングの変化を身近に楽しめる革小物といえるでしょう。 カラーは2色、各色数量限定 今回の製作は、ブラックとブラウンの2色です。 ブラックは、色の変化はありませんが使い込むうちに艶を感じられるようになっていきます。ブラウンは、艶を増しながら色も徐々に深みが増していくので、よりエイジングの変化がわかりやすい色といえるでしょう。 各色数量限定での販売となります。追加の製作予定はありませんので、気になった方はぜひご検討ください。 ▶︎ マルチケース"Grip"の商品ページはこちら Munekawa直営店(大阪・大国町)でも実物をご覧いただけます。革の色味や質感をぜひ手に取ってご確認ください。お気軽にご来店いただけると嬉しいです。 みなさまのご来店をお待ちしております。 ▶︎ Munekawa直営店の詳細はこちら...

過去のブログはこちらから