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革のエイジングはどう進む?使いはじめ〜1年以内のブッテーロの経年変化

革のエイジングはどう進む?使いはじめ〜1年以内のブッテーロの経年変化

本革の革製品の大きな特徴のひとつである「エイジング」 エイジングとは「革の経年変化」のこと。革は時間が経つにつれ、手の油分や摩擦、微細な傷、紫外線などの影響を受けて色が濃くなり、ツヤが生まれ、柔らかくしなやかな質感に形を変えていきます。 徐々に自分の使い方に合わせて変化していく過程を楽しみながら、やがて手放し難い愛着あるアイテムに育っていくのが、革製品の醍醐味のひとつです。 今回は、そんな革のエイジングを「使いはじめから1年以内」に期間を絞って、どのように変化していくのかを時系列でご紹介します。 本革の革製品をこれから使いはじめたいという方は、ぜひ参考にしながらご覧ください。 使い始め:ハリと硬さ、革本来のにおいを感じる時期 使い始めの時期は、新品ならではの透明感を楽しめる時期。また、革のにおいを一番感じやすいタイミングでもあります。 箱を開けたときや、手に取った瞬間に感じる革の香りは、革製品を新調した嬉しさを感じさせてくれますよね。 薄型小銭入れ Undo グリーン 新品の革小物は、革にまだハリがあります。財布であれば開閉が少し硬く感じたり、カードポケットに余裕がないように感じたりするかもしれません。 中には不安に思われる方もいるかもしれませんが、ご安心ください。すぐに革の繊維が柔らかくなります。 無理に手で揉んで柔らかくしようとする必要はありません。自然に使う中で徐々に馴染んでいきます。 使用から1週間:形が少し馴染み、小さな傷が気になり始める時期 使い始めて1週間も経つと、硬さやハリはまだ少しあるものの、使い始めに比べるとそれほど気にならなくなります。 財布ならカードの枚数や紙幣の量に合わせて、革の曲がり方や開き方が落ち着いてくる頃でしょう。 封筒型長財布 Encase ブルー 使い方にもよりますが、この時期になると、細かな傷が気になり始めるかもしれません。 ポケットの中で鍵やほかの小物と触れたり、机に置いたり、手で何度も触れたりすることで、表面に小さな擦れが出ることがあります。 最初の傷は目につきやすいものですが、こうした微細な傷も革のエイジングを進める一つの要素です。必要以上に気にすることなく、気軽にお使いください。 きになる場合は、柔らかい布で軽く乾拭きしたり、ケアクリームを使って油分を足すことで、馴染んで目立ちにくくなりますので、試してみてください。 使用から3〜4ヶ月:容量と使い方に馴染み、道具として自然になる時期 3ヶ月ほど使うと、革小物はかなり日常に馴染んできます。革のエイジングを最初に実感するタイミングといえるかもしれません。 財布であれば、自分が普段入れるカードの枚数や小銭の量に合わせて、革の形が落ち着き始めます。開閉の硬さや金具の動きも、使い始めの頃ほど気にならなくなってくるでしょう。 薄型二つ折り財布 Carriage キャメル使用から4ヶ月経過したもの 手に取る、開く、しまうという動作が自然になり、道具としての扱いやすさを感じやすくなる時期です。...

夏前に見直したい革小物の置き場所。湿気や高温を避ける保管場所の選び方

夏前に見直したい革小物の置き場所。湿気や高温を避ける保管場所の選び方

気温や湿度が上がり、天候が変わりやすい夏場は、革小物の扱いが気になる時期です。「雨に濡らさない」「定期的にケア用品でお手入れする」などを、いつも以上に意識している方も多いのではないでしょうか。 そんな方でも、意外に見落としがちなポイントがあります。それが「革製品の置き場所」です。 革のコンディションは、使っているときだけでなく、保管場所の環境にも影響を受けます。特に夏前から梅雨にかけては、湿気と温度が高くなりやすい時期です。日常で何気なく置いている場所が、革にとって負担になることもあります。 今回は「革小物の保管」にテーマを絞って、湿度や温度との付き合い方と、今日から見直しやすい保管のポイントをご紹介します。 お使いの革製品に夏のダメージを残さないための参考に、ぜひご覧ください。 ▼関連記事「革小物は、気負わず使い始めていい。毎日使うほど育つ革の楽しみ方と注意するポイント」 革小物に適した保管場所の考え方 革は水に弱い素材です。普段から雨に濡らさないように気をつけている方も多いと思います。 ただ、夏前から梅雨にかけて気をつけたいのは、水濡れだけではありません。湿気がこもる、直射日光が当たる、高温になりやすい。こういった環境も、革にとっては負担になります。 革は、湿気を含むと柔らかくなりすぎたり、カビの原因になったりします。また、強い日差しや高温の環境が続くと、乾燥によるひび割れや色の変化につながる場合もあります。 革小物の置き場所・保管場所を考える際は以下のポイントに気をつけましょう。 湿気や熱がこもらない場所 直射日光が当たらない場所 急激な温度・湿度の変化が少ない場所 日々の置き場所を少し見直すだけでも、革小物は良い状態を保ちやすくなります。 ▼関連記事「革を育てる、お手入れの基本-使い始めから定期メンテナンスまで レザーケア入門ガイド」 革小物の保管で気をつけるチェックリスト それでは、具体的に「夏前に見直したい革小物の置き場所」に関するポイントを見ていきましょう。 1. 車内に置きっぱなしにしない 暑い時期に特に気をつけたいのが、車内に置きっぱなしにすることです。 短時間のつもりでも、晴れた日の車内は高温になりやすく、革にとっては負担の大きい環境です。直射日光が当たるダッシュボードの上はもちろん、シートの上やドアポケットの中でも熱がこもります。 高温の環境に長く置くと、革に含まれる水分や油分が抜けやすくなり、表面が硬くなったり、乾燥が進んだりすることがあります。色の変化や反り、型崩れにつながる場合もあります。 財布やキーケース、名刺入れなどは、車を離れるときにできるだけ一緒に持ち出すのが安心です。どうしても車内に置く必要がある場合でも、直射日光の当たらない場所に短時間だけ。日常的な保管場所にはしないようにしましょう。 ▼関連記事「夏の革製品使用時のNGシチュエーションガイド|夏に快適に革と暮らすために正しい保管方法と使用方法を知ろう」 2. 窓際は直射日光と温度差に注意する 革小物の置き場所を決めるときに注意したいのが「窓際」です。 革は、直射日光が長時間当たり続けると色が変化しやすくなります。特に淡い色の革や、使い始めの革は、日差しの影響を受けやすく「気がついたら革が日焼けして変色していた」ということも起こります。...

コードバンの革小物を普段使いするために知っておきたいこと|水シミ・傷への配慮とお手入れのコツ

コードバンの革小物を普段使いするために知っておきたいこと|水シミ・傷への配慮とお手入れのコツ

独特の艶となめらかな質感が魅力の革、コードバン。 数多くある革の中でも特に人気が高く、希少な革であることも相まって世界中で多くのファンを持つ革素材です。 そんなコードバンですが、高級なイメージからか興味はあっても「扱いが難しそう」と、なかなか手が伸びない方や、使用頻度に気を使ってしまう方が多いようです。 しかし、コードバンの製品は、いくつかのポイントさえ押さえておけば日常でも十分気軽に使えます。むしろ、毎日手に触れることで、艶や色の深まりといった変化を一番楽しめる革でもあります。 今回のブログでは「コードバンの革製品を日常的に楽しむためのポイント」についてご紹介します。 コードバンの基本知識 コードバンは、馬の臀部(お尻)の皮を原皮に作られる革です。 一般的な革が表面(銀面)の質感を活かすのに対し、コードバンは皮膚の内側にある「コードバン層」と呼ばれる緻密な繊維の層を削り出して磨いて仕上げます。そのため毛穴がほとんど見られず、なめらかでムラのない光沢が特徴です。 ただし、1頭の馬からコードバンの革が採れるのは左右2枚ほど。もともと馬革自体の流通量が少ないうえ、なめしにも熟練の技術力と長い時間がかかるため、出回る量はごくわずかです。その希少性と美しさから「革のダイヤモンド」と呼ばれることもあります。 Munekawaで使用しているのは、アメリカ・ホーウィン社の「シェルコードバン」。コードバンの中でも最高級品種で知られる革です。 繊維が非常に緻密で、オイルを奥深くまで含ませることにより、張りがありながらもしっとりとした独特の質感が感じられます。エイジング(経年変化)することでより美しい光沢が感じられるようになるので、長く使うほどにより一層魅力を感じられる革、といえます。 ▶︎参考記事:使用中のフルコードバンL字ファスナー財布Cramのオイルメンテ コードバンが「手を出しにくい」と感じる理由 コードバンは、前述のとおり希少性が高く、他の革素材に比べると価格も高くなりがちです。加えて、革の性質上、他の革素材に比べると取り扱いの際に気をつけたいポイントがあります。 1.水濡れに弱い コードバンを扱う際、一番に気をつけたいのが「水濡れ」です。コードバンは水を吸収しやすく、水滴がつくとシミや水ぶくれになってしまうことがあります。 また、夏場は汗をかくことで塩分が付着すると、変色の原因になってしまうことも。汗をかきやすく、急な天候の変化が多い夏場は、コードバンにとって注意が必要な季節といえます。 2.小傷が目立ちやすい コードバンは表面が光沢のあるなめらかな質感のため、ちょっとした傷が目立ちやすい傾向があります。バッグの中に入れておいて、鍵などの硬いものと接触して傷がつくケースが多いです。 わずかな傷であれば使っていくうちにエイジングが進み、気にならなくなりますが、大きな傷は完全に消すのは難しいので、バッグに収納する際は注意しましょう。 とはいえ、水濡れに弱い点も、傷がつく点も、コードバンだけの性質ではなく、天然皮革である以上共通して気をつけたいポイントです。 水シミは、水分が残らないよう早めに拭き取れば問題ないケースが多いですし、傷も使い込むうちに艶に馴染んで目立ちにくくなったり、エイジングを進めるきっかけにもなります。 また、コードバンは強度はとても高く、型崩れなどが起きにくい革としても知られています。いくつかの注意点だけ気をつけておけば、普段使いのアイテムとして長く使用できますので、必要以上に不安にならず、興味のある方はぜひ手に取ってみてください。 普段使いで押さえておきたい4つのポイント コードバンを日常で使ううえで意識したいのは、ちょっとした習慣です。次の4つを押さえておけば安心です。 水濡れに気を付ける コードバンは、特に水濡れに注意しましょう。雨の日の外出は特に注意し、濡れた手で繰り返し触らないように配慮することが大切です。日頃から水に濡れないよう意識するだけで、トラブルはかなり抑えられます。 濡れてしまったら早く優しく拭き取る もし濡れてしまったら、慌てずに乾いた柔らかい布で、早めに優しく押さえるように水分を拭き取りましょう。ゴシゴシこすったり、ドライヤーで急いで乾かしたりするのは禁物です。表面を痛めたり、シミをかえって悪化させてしまいます。水滴を拭き取った後は、風通しの良い場所で自然乾燥させましょう。 収納場所に気を付ける...

革小物は、気負わず使い始めていい。毎日使うほど育つ革の楽しみ方と注意するポイント

革小物は、気負わず使い始めていい。毎日使うほど育つ革の楽しみ方と注意するポイント

革小物を新しく迎え、うれしさと同時に「傷がつくのが怖い」と、つい身構えてしまった経験はありませんか? シンプルな形や、革の風合いをそのまま活かした作りのものほど、ちょっとした傷が目立つのではないか、と心配になりますよね。 しかし、革は、思っているよりずっと丈夫で、日々使うほどに表情を深めていく素材です。大切にしまい込むよりも、毎日の暮らしのなかでどんどん使うほど、革は応えてくれます。 今回のブログでは、革小物を気軽に楽しむための考え方と、最低限知っておきたい注意すべきポイント、そして、より良い状態で使い始めるための「プレケアサービス」についてもご紹介します。 これから梅雨、夏に向けて革の扱いや革製品の新調に不安がある方はぜひご覧ください。 ▶︎プレケアサービスの詳細はこちら 革は「変化する」素材 使い始めのハリのある質感は、新しい革製品ならではの魅力があります。 できれば「傷やシミをつけず、きれいなままで使いたい」と考えるのも自然なことです。 しかし、革小物はそもそも「風合いが変化する素材」であることを知っておくと、考え方が変わるかもしれません。 革は、手で触れるたびに適度な油分がなじみ、摩擦によって少しずつツヤが生まれ、使う人だけの風合いへと育っていきます。これを「エイジング(経年変化)」と呼びます。エイジングは、小さな擦れや傷の集積によって起こります。 革製品は、飾っておくための工芸品ではなく、毎日手にして使うための道具です。そして革の魅力は、使うことではじめて引き出されます。 大切なのは、完璧な状態を守り続けることではなく、変化そのものを楽しみながら使い続けることです。 「毎日使う」と、革はこう変わっていく 革のエイジングは、触れる回数が多いほど早く、豊かに進みます。だからこそ、毎日手に取る財布やキーケース、名刺入れといった革小物は、変化を楽しむのにいちばん向いています。 使い込むことで、たとえば次のような変化が表れます。 色が少しずつ深まり、落ち着いた色合いになる 表面に自然なツヤが生まれ、手に吸い付くような質感になる 角や折り目が手になじみ、自分の使い方に沿った形に落ち着く こうした変化は、毎日使う人だけが感じることができる「育てる楽しみ」です。買ったときが完成形なのではなく、これから時間をかけて完成させていく。そう考えると、最初の小さな傷も気にならなくなるはずです。 ▶︎関連記事「革のエイジングとはどんなもの? ブッテーロを中心に、コードバン、ブライドルレザーの経年変化をご紹介」 神経質にならなくて大丈夫な理由 革製品を使ったことがない方は「扱いが難しそう」という印象を持ちがちですが、実際には革の扱いはとてもシンプルです。 Munekawaでは、メイン素材のブッテーロをはじめ、油分の多い革を取り扱っています。こうした革は、特別なことをしなくても自然に表情を深めていきます。 小さな傷は使ううちに味わいへと変わり、少し水がつく程度ならすぐに拭いて乾かせば多くは問題なくお使いいただけます。 Munekawaの製作スタッフも、自分の財布や名刺入れを毎日ラフに使っています。肩の力を抜いて、日常のなかで使い始めてみてください。 ▶︎関連記事「革製品のお手入れで陥りやすい5つの誤解と、正しいお手入れ方法」 使い始めに、これだけは知っておきたいこと 気軽に使ってよい一方で、長く気持ちよく付き合うために、いくつか知っておきたいポイントもあります。どれも難しいことではありません。ちょっとしたポイントとして意識してみてください。...

Munekawaのケアクリームが新しくなりました。コロニルケアクリームとトライアルキットのご紹介

Munekawaのケアクリームが新しくなりました。コロニルケアクリームとトライアルキットのご紹介

2026年6月20日から6月29日10:00まで、対象のお客様20名限定で「コロニルのケアクリームキット」のプレゼントキャンペーンを実施します。詳しくはこちらのブログをご覧ください。▶︎https://munekawa.jp/blogs/blog/260615-munekawa-collonil-care-kit-gift-campaign Munekawaではこのたび、長らく販売していたオリジナルのレザーケアクリームの販売を終了し、新たにドイツ・コロニル社の「コロニル1909シュプリームクリームデラックス」の販売を開始しました。 ブッテーロをはじめ、ブライドルレザーやコードバンなどさまざまな革を扱うようになる中で、より汎用的に、多くの革製品に使えるケア用品を探し、今回の切り替えに至りました。 どんな革にも安心して使えて、日々のメンテナンスがより心地よいものになるように。今回のブログでは、私たちが新しい定番として選んだコロニル社のクリームについてご紹介します。 ▶︎コロニル 1909シュプリームクリームデラックス(100ml) ▶︎コロニル1909シュプリームクリームデラックス トライアルキット ケアクリームを切り替えた理由 コロニル社のケアクリームに切り替えた一番の理由は、コードバンやブライドルレザーを含めた「幅広い革に使える万能さ」です。 もともと販売していたオリジナルのケアクリームは、ブッテーロなどの革に合わせて開発したものでした。これも幅広い革に使える優しいタイプのクリームでしたが、コードバンやブライドルレザーに使用するにはやや水分量が多く感じられることがありました。 取り扱う革の種類が増えていくなかで、お客様が「どのクリームを使えばいいか」と迷わずに選べるものが必要だと感じ、そこでたどり着いたのがコロニル社のレザーケアクリームでした。 コロニル社のクリームは、表情の違うさまざまな革にバランスよく馴染み、革小物を複数お持ちの方でも、これ一本で対応できる身軽さが魅力です。 また、100年以上レザーケア用品を作り続け、世界的な信頼を得ている老舗メーカーであることも、安心して採用できる理由のひとつでした。 コロニル レザークリームの特徴 実際に私たちが日々のケアで使用するなかで、特に魅力に感じたのはその「扱いやすさ」です。 クリーム自体がとても瑞々しく、革の表面に薄く均一に塗り広げやすいため、はじめての方でもムラなく仕上げることができます。 コードバンやブライドルレザーまでカバーできる汎用性の高さに加えて、気温による硬さの変化が少ないため、一年を通していつでも安定した使い心地を保てる点も魅力です。 また、お手入れの最中にほのかに漂うシダーウッドの香りも、日常のメンテナンスを少し心地よい時間に変えてくれます。世の中にケアクリームは数多くありますが、「何を買えばいいか分からない」と迷われた際に、まずおすすめしたい一本です。 コロニルのケアクリームの選定にあたって、実際にいくつかのケアクリームを購入して比較しています。こちらの記事もあわせてごらんください。「初めてでも安心。革のお手入れ方法とケアアイテムの選び方 – 東急ハンズで買えるケアクリーム6 選 –」 大容量タイプとトライアルキット、2つのラインナップ 現在、Munekawaのオンラインストアでは2つのタイプをご用意しています。 コロニル 1909シュプリームクリームデラックス(100ml) ご自宅でじっくりケアをしたい方には、大容量の100mlタイプがおすすめです。財布や名刺入れから、表面積の大きな鞄まで、複数の革製品をこれ一本で気兼ねなくお手入れしていただけます。...

作り手が教える、革製品の寿命を延ばすために気をつけたい6つのNG習慣

作り手が教える、革製品の寿命を延ばすために気をつけたい6つのNG習慣

「革製品を長く使うために大切なこと」と聞くと、多くの方が「革のお手入れ」を思い浮かべるのではないでしょうか。 もちろん革製品のお手入れは大切です。Munekawaでも、革の状態を美しく保ち長く使うために日々のお手入れをおすすめしています。 しかし、お客様から修理のご相談をいただく中で感じるのは、日々のお手入れの有無よりも「普段の扱い方」の方が革製品の寿命に直結することが多い、ということです。オイルケアで軽い水シミやキズを軽減できても、型崩れした形をもとに戻すことはできません。 今回は、作り手として日々革に触れている私たちの視点で、「革製品の寿命を縮めやすい習慣」を注意度別にご紹介します。 すべてを完璧にする必要はありません。ご自身に当てはまると思うものだけでもチェックして、革製品を長くきれいに使うための参考にしてみてください。 革製品の寿命を縮めるNG習慣一覧 私たちが革製品を製作する中で感じている「寿命を縮めやすい習慣」を注意するべき度合いの順に一覧にしました。 NG習慣 注意度 起きやすいトラブル お手入れを全くしない ★☆☆☆☆ 乾燥・ひび割れ 濡れた手で触る ★★☆☆☆ 水ジミ・水膨れ・乾燥 無理な力を加える ★★★☆☆ 革の伸び・変形 湿気がある状態で使い続ける ★★★☆☆ 型崩れ・カビ 容量以上に詰め込む ★★★★☆ 型崩れ・縫製部への負荷 お尻のポケットに入れたまま座る ★★★★★ 歪み・縫製部への負荷 修理のご依頼をいただく中で、革そのものが限界を迎えているケースは実はそれほど多くありません。革は十分良好な状態なのに、特定の部分だけに負荷が集中して縫製や構造が先に傷んでいるケースの方が目立ちます。 革製品の寿命は「革そのものの状態」よりも「製品としてどう扱われてきたか」に大きく左右されると言えます。...

オフィスカジュアルを格上げする。ビジネスにもカジュアルにも馴染む革小物の選び方

オフィスカジュアルを格上げする。ビジネスにもカジュアルにも馴染む革小物の選び方

働き方が多様化し、スーツだけでなくオフィスカジュアルで通勤する方が増えています。しかし、服装が自由になった分、かえって小物選びに悩むことはないでしょうか。 カチッとしたフォーマルすぎるアイテムだと少し浮いてしまい、かといってカジュアルすぎるものは仕事の場にそぐわない。 そんな「ビジネスとカジュアルの境界線」を上手く埋めてくれるのがシンプルな革小物です。 シンプルなデザインの革小物は、硬くなりすぎず、くだけすぎず、上手く取り入れることでオフィスカジュアルの服装をより洗練されたものにしてくれます。 今回のブログでは、Munekawaのおすすめアイテムを交えながら、そんな革小物の選び方についてご紹介していきます。 オフィスカジュアルに合わせる革小物選びのポイント 1.素材を吟味する まずは、革の種類について見てみましょう。 ひとくくりに「革」といっても、革の種類が変わると、同じ形でも驚くほど印象が変わります。 こちらの写真は4種類の革で作ったMunekawaのL字ファスナー財布 Cramです。同じサイズ、形でも雰囲気がずいぶん違うのがわかりますね。シンプルなデザインの革小物ほど、素材選びは重要です。 オフィスカジュアルに合わせるなら、ブッテーロかトリヨンラグーンなどのクロムレザーが使いやすいのではないかと思います。 ブッテーロは、イタリア産の植物タンニンなめし牛革。革本来の表情が楽しめる透明感のある革素材なので、性別世代を問わず、幅広いコーディネートに合わせやすい革です。 クロムレザーは均一なシボと発色が特徴で、カチッとしすぎない上品さがある革。色味や質感が変化しにくいので、気軽に使いやすい革でもあります。 2.細部にこだわりが感じられる物を選ぶ 細部の作りや素材選びに妥協のない製品は、それだけで高級感が感じられるものです。シンプルなデザインの製品ほど、作りや素材選びが丁寧でないと安っぽく見えてしまいますので、できるだけ細部を確認するようにしましょう。 Munekawaのおすすめ「レザーベルト Brass」 真鍮素材のバックルを使用し、素材の良さを活かしたシンプルなデザインのベルト。ブライドルレザーとマレンマを使用した2タイプからお選びいただけます。 ▶︎レザーベルトBrass(マレンマ)の商品ページはこちら ▶︎レザーベルトBrass(ブライドルレザー)の商品ページはこちら▶︎参考記事:良いベルトの"選び方"-「理想の一本」に出会うための革ベルトを見極めるポイントを解説 3.かさばらないサイズ感を大切に かさばりにくいサイズ感にも注目しましょう。 ジャケットの内ポケットやパンツのポケット、小さめのバッグなどに物を入れる際、厚みがあるとシルエットが崩れてしまいます。 機能性を保ちつつ極限まで薄く設計されたアイテムを選ぶことで、スマートな印象を保つことができます。 Munekawaのおすすめ「薄型名刺入れ Meet」 スリムな設計ながら4つのポケットがあり、機能的な使い分けができる名刺入れ。パスケースなど、他の用途との併用もおすすめです。 ▶︎薄型名刺入れ Meetの商品ページはこちら▶︎参考記事:「名刺入れを”名刺専用”にするのはもったいない!」...

革の色落ち・色移り対策ガイド | 安心して使い続けるために知っておきたい革の特性

革の色落ち・色移り対策ガイド | 安心して使い続けるために知っておきたい革の特性

革は、使い続けるうちに色や質感が変化する素材。革のエイジング(経年変化)は、革製品を使う醍醐味のひとつでもあります。 ただし、安心して革製品を使う上で、知っておきたいこともいくつかあります。そのひとつが、革の「色落ち・色移り」についてです。 革は、気温や天候の急激な変化によってこうした色落ち、色移りのトラブルが起こることもあります。 今回は、革製品の色落ち・色移りが起きる仕組みや、素材別の傾向、予防のポイントについてご紹介します。 安心して革製品を使うためにも、ぜひ知っておいてください。 革の色落ち・色移りが起きる仕組み 革製品の色移りは、主に「水分」と「摩擦」が重なることで起こります。 革は染料や顔料を使って染色をしています。革が濡れた状態で衣類などで擦れると、これらの成分が表面に浮き出し、色落ち・色移りが発生してしまいます。 天然の素材である以上、色移りを完全にゼロにすることはできません。ただ、どんなときに起きやすいのかを知っておけば、日常の中で十分に防ぐことができます。 革の色落ち・色移りが起きやすい場面 色移りには、起きやすくなるいくつかの条件があります。 1.革が濡れている時 多くの革素材に共通するのが、水分を含んだ状態で擦れると色移りが起きやすくなるという点です。 雨の日にバッグと衣類が密着したままだったり、汗をかいた肌と長時間触れ合うような場面では注意が必要です。 2.デニムなど濃色の衣類と接触している時 ジーンズをはじめとする濃い色の衣類は、生地側の染料が革に移ることがあります。特に、夏場など湿気や気温が上がる時期には注意が必要です。 とくにプレーン色のヌメ革など、淡い色の革は影響を受けやすいので「ポケットに財布やキーケースを入れて持ち歩く」という方は気をつけておきましょう。 3.使い始めの時期 新しい革は表面の染料や油分が完全に定着しておらず、革の種類によっては色落ち・色移りが起こりやすい傾向があります。 使っていくうちにしっかり定着し、気にならなくなりますが、使い始めは明るい色の衣類との組み合わせを控えるなど、少し注意しておくとより安心です。 革の種類別に見る色移りの傾向 革の種類によっても色移りの起こりやすさは変わります。ここでは色移りのしやすい革・しにくい革について見ていきましょう。 マレンマ・コードバン マレンマやコードバンなどの油分の多い革は色移りしやすいため注意が必要です。特に使い始めの時期は色移りが起きやすいため、色の薄いパンツポケットに収納するなどは控えましょう。 コードバンは革の中でも特に水濡れに弱い性質を持っています。色落ちや色移りはもちろんですが、水ぶくれや水シミも起こりやすいので取り扱いには十分注意してください。 ブッテーロ・ブライドルレザー ブッテーロやブライドルレザーも比較的油分が多いため、使い始めの時期に色移りが起こることがあります。日常的に使っていくなかで表面が整い、色移りは起こりにくくなります。 クロムレザー クロムなめしの革は、染料の定着が安定しているため、色移りはほとんどありません。衣類との接触を過度に気にする必要はないでしょう。 ただし、クロムレザーであっても水に濡れている状態で摩擦が起こると色移りする可能性はあります。...

革財布の “替えどき”って?買い替え時期の判断のために知っておきたい革の「経年変化」と「経年劣化」

革財布の “替えどき”って?買い替え時期の判断のために知っておきたい革の「経年変化」と「経年劣化」

革財布は、使い込むほどに質感や色ツヤが変化していく素材です。 最初は張りのあった革が、徐々に柔らかくなり、やがて手に馴染む。色が深くなり、ツヤが増して、毎日触れた痕跡が表情として積み重なっていく。 そんな革の経年変化(エイジング)の様子を楽しみながら、革製品をお使いの方も多いでしょう。 しかし、時にはそれが「使い込んできた証」なのか、それとも「深刻なダメージ」なのか、判断に迷う場合もあるかもしれません。 気に入って使っている分には良いのですが、状態によってはすぐに修理をした方が良い物や、買い替えを検討した方が良い場合もあります。 今回は、革財布の「経年変化」と「経年劣化」の違いについて考えてみたいと思います。革財布との付き合い方を考えるきっかけに、ぜひ読んでみてください。 「変化」と「劣化」の違いを知る 経年変化と経年劣化。言葉は似ていても、意味は大きく違います。 丁寧に使用されてきた革製品は、色が深くなり、ツヤが出てきます。 使用していく中で細かな傷やシミはつきますが、それも表情として楽しむことができます。 こうした変化は、革が使い手の暮らしに染まっていく過程であり、革製品を持つ楽しさのひとつと言えるでしょう。 開閉や収納など、使用上に問題がなく、見た目の変化を「味」として楽しむことができる。これが革の「経年変化」です。 買い替えを検討した方が良い症状 一方で、動作や使用に支障が出ているもの、構造を支える部分が損傷しているものなど、経年変化とは呼べない状態のものもあります。 次のような状態が見られる時は、買い替えの検討をした方が良いかもしれません。 財布全体が大きく型崩れ・変形している 革が裂けていたり、もげたりしている 角がボロボロになっていたり、革にひび割れが発生している 革に水脹れや激しい色落ち、変色が見られる 程度にもよりますが、こうした状態は革のエイジングではなく、ダメージ、つまり「経年劣化」と考えて良いものでしょう。 こうした状態でも修理自体は可能なことがありますが、大きなパーツ交換になると費用がかかり、新しい財布を使い始めたほうが価格的にも安くなることもあります。 こんな状態は早めの対応を 不具合は、早めに対処するほど修理の負担を抑えやすくなります。 特に以下のような状態は放置しておくと深刻なダメージにつながりますが、早めに対処することで状態を改善することもできます。 違和感を感じた時点で早めに使い方を見直したり、修理の検討をしましょう。 1.糸のほつれ 糸のほつれは、小さく見えても軽視しないほうがよい症状です。 シンプルな構造の革財布ほど、ひとつひとつの縫製に役割があります。ほつれたまま使い続けると、その部分だけでなく、型崩れや裂けなど別の箇所にまでダメージが広がることがあります。 糸ほつれに気がついた時は「まだ少しだから大丈夫」と様子を見るのではなく、気づいた段階でお早めにご相談ください。 2.ファスナーの引っかかり...

ブライドルレザーのエイジング、どうなる?スタッフ使用品の経年変化をご紹介します。

ブライドルレザーのエイジング、どうなる?スタッフ使用品の経年変化をご紹介します。

革製品の魅力のひとつは、使い続けることで表情が変わっていくこと。使い続ける内に、ふと気がつくと、新品のときには見られなかった色の深まりやツヤが感じられるようになっています。 今回は、ブライドルレザーのエイジングについてご紹介します。 お見せするのは、製作スタッフが日常的に使い続けたブライドルレザーの製品。ブルームが取れた先に現れた深みのある光沢と、色の変化をご覧ください。 ブライドルレザーの特徴をおさらい ブライドルレザーは、もともとイギリスで馬具用に開発された革です。 Munekawaでは、イギリスの「Thomas Ware & Sons」というタンナーのブライドルレザーを使用しています。 新品の状態では、表面に白い粉のようなものが浮いていることがあります。これは「ブルーム」と呼ばれるもので、革に染み込んだロウ(ワックス)が表面に出てきた状態です。 他の革には見られない特徴ですので「汚れやカビでは?」と気にされる方もいますが、ご安心ください。ブルームは上質な革である証のようなもの。 使い続ける内にブルームは自然と取れて革らしい光沢が出てきます。 ICカードケース Tuck グリーン まずは、製作スタッフが愛用しているICカードケース Tuck ブライドルレザーのグリーンです。 約1年ほど使用しています。 革のエイジング、特に革色の変化は、表面に微細な傷や油脂がつくことで起こるのですが、ブライドルレザーはブッテーロに比べると比較的傷に強いため、その分エイジングがゆっくり進む傾向があります。 しかし、1年使用する中で徐々に色に深みが出てきているのがわかります。ICカードケースは、毎日の通勤で必ず手に取るアイテムです。触れる頻度が高い分、革の変化を感じやすい製品のひとつといえます。 ▶︎ICカードケース Tuck ブライドルレザーの詳細はこちら Enfold Coin  レッド 続いて、同じくスタッフ愛用のEnfold Coin ブライドルレザーのレッドです。およそ1年半使用しています。...

コインケース"Grip"を各色20個限定で製作しました。"握って"育てる気軽さが魅力のレザーコインケースです。

コインケース"Grip"を数量限定で製作しました。"握って"育てる気軽さが魅力のレザーコインケースです。

コインケース"Grip"を久しぶりに製作しました。 ラグビーボールのような立体的なフォルム。小銭だけでなく、ちょっとした小物も入れられ、マルチケースとしてもお使いいただけます。 ブラックとブラウンの2色展開で、数量限定で販売中です。 ▶︎ マルチケース"Grip"の商品ページはこちら コインケース"Grip"とは Gripは立体的なフォルムのコインケース。 コロンとした形が特徴です。 以前はMunekawaの定番ラインナップとして製作しておりましたが、しばらく製作を休止していました。その後、販売終了後もお問い合わせをいただくことがあり、久しぶりに製作することになりました。 ファスナーを開けると自然と横に広がり、中をひと目で確認できる構造です。見た目以上に収納に余裕があるので、小銭はもちろん、鍵やアクセサリー、イヤホンなど、ちょっとした小物を入れるのにもちょうどいいサイズ感です。 丁寧に扱うというよりは、気軽に使い込んでいただきたいアイテムです。革が馴染んで柔らかくなるほど手にフィットし、革の風合いも増していきます。 用途を限定しない自由さがGripの持ち味。普段の持ち物に合わせて、自分なりの使い方を見つけてみてください。 ▶︎ マルチケース"Grip"の商品ページはこちら ミネルバボックスという革 今回のGripに使用しているのは、イタリア・トスカーナ地方のバダラッシカルロ社が製造するミネルバボックスという革です。 ミネルバボックスは、時間をかけてオイルを革に浸透させる「バケッタ製法」と呼ばれる伝統的ななめし技法で作られます。この製法によって革にしっかりと油分が含まれ、しっとりとした手触りに仕上がっています。 表面には、自然なシボ(細かな凹凸)があり、一枚一枚表情が異なるのが特徴。均一ではないからこそ、同じ製品でもひとつひとつ個性があり、そこが面白さでもあります。 油分を多く含むので、豊かなエイジング(経年変化)が楽しめるのも魅力のひとつ。使い込むほどに艶が増し、色に深みが出てきます。 オイルを豊富に含んでいるため、日常的に手で触れているだけで、自然と革の表情が変化していきます。小さなアイテムだからこそ手に取る機会が多く、エイジングの変化を身近に楽しめる革小物といえるでしょう。 カラーは2色、各色数量限定 今回の製作は、ブラックとブラウンの2色です。 ブラックは、色の変化はありませんが使い込むうちに艶を感じられるようになっていきます。ブラウンは、艶を増しながら色も徐々に深みが増していくので、よりエイジングの変化がわかりやすい色といえるでしょう。 各色数量限定での販売となります。追加の製作予定はありませんので、気になった方はぜひご検討ください。 ▶︎ マルチケース"Grip"の商品ページはこちら Munekawa直営店(大阪・大国町)でも実物をご覧いただけます。革の色味や質感をぜひ手に取ってご確認ください。お気軽にご来店いただけると嬉しいです。 みなさまのご来店をお待ちしております。 ▶︎ Munekawa直営店の詳細はこちら...

冬の革ケアは「3つの習慣」だけ。道具を増やさない保湿ルーティン

冬の革ケアは「3つの習慣」だけ。道具を増やさない保湿ルーティン

冬は、「革製品にとって注意が必要な季節」という話を聞いたことがある方も多いでしょう。 革にとって「乾燥」は大敵です。暖房の影響で室内の湿度は下がり、革に含まれる油分や水分が失われやすくなります。乾燥が進むと革は硬くなり、ひどくなるとひび割れの原因にもなります。 しかし、いざ「冬の乾燥対策に革のお手入れをしたい」と思っても、「専用のブラシが必要?」「オイルも何種類か揃えたほうがいい?」と、分からないことが多くハードルが高く感じてしまう方もいるかもしれません。 実は、冬の革のケアに特別な道具は必要ありません。 もちろん専用のブラシやオイルを使うことでより綺麗にはなりますが、ケア用品を増やさなくても、今あるものと毎日のちょっとした習慣だけで、革のコンディションは十分に保つことができます。 今回は、そんなシンプルで簡単に続けられる「冬場の革のお手入れルーティン」をご紹介します。 お気に入りの革製品をいつまでも綺麗に使うための参考に、ぜひご覧ください。 革のケアに必要な「3つの習慣」 革を長く使い続けるために必要なことは、実はとてもシンプルです。 乾拭き 保管場所を整える 必要なときだけ保湿する この3つさえできていれば、専用のブラシや何種類ものオイルを揃える必要はありません。 大切なのは「道具を増やすこと」ではなく「習慣をつくること」です。どんなに良いケア用品を持っていても、使わなければ意味がありません。逆に、シンプルな習慣を続けるだけで、革は驚くほど良い状態を保てます。 1.乾拭き 一番手軽に始められ、効果的なお手入れが「乾拭き」です。 帰宅したら、柔らかい布で財布や鞄の表面をさっと拭く。これだけで、一日の汚れやホコリを取り除けます。 特に冬は、静電気の影響で革の表面にホコリや繊維が付着しやすくなります。汚れを放置したまま使い続けると、汚れが革に沈着してしまうことも。帰宅後の乾拭きは、こうした汚れの蓄積を防ぐのにも効果的です。 専用のクロスを使っても良いですが、綿のハンカチ、使い古したTシャツ、メガネ拭きなど、毛羽立ちのない布であれば、家にあるものでも代用できます。 乾拭きは毎日行い、触れることで革の状態の変化にも気づきやすくなります。 「少しカサついてきたかな」「糸がほつれそうになっているな」と、小さな変化に気づけるのも、毎日の乾拭きのメリットのひとつと言えるでしょう。 2. 保管場所の見直し 革のコンディションは、保管場所でも大きく変わります。 避けたいのは、暖房の風が直接当たる場所。エアコンの吹き出し口の近くや、床暖房の上に直接置くと、革の乾燥が進みやすくなります。 そして、窓際も注意が必要です。冷たい外気と室内の温度差で結露が発生することがあり、湿気と乾燥を繰り返す環境は革には良くありません。 保管場所を適切な環境に整えるだけで、革の状態は安定します。通気性のある場所で、直射日光や暖房の風が当たらない所であれば大丈夫です。クローゼットの棚やリビングの棚の上など、ご自宅の保管に向きそうな場所を探してみてください。 3.必要に応じた保湿 乾拭きを習慣にして適切な場所で保管していれば、頻繁な保湿は必要ありません。 保湿の頻度は月に一度〜2、3ヶ月に一度程度で十分。季節の変わり目に「そろそろかな」と思い出すくらいで大丈夫です。それ以外に、革を触ったときに「カサつき」を感じたときがあればクリームやオイルで潤いを与えましょう。...

深まる緑の魅力。薄型小銭入れ「Undo」にグリーンが定番カラーになりました

深まる緑の魅力。薄型小銭入れ「Undo」にグリーンが定番カラーになりました

昨年末より、薄型小銭入れ「Undo」の定番カラーにグリーンが加わりました。 以前は定番色で、しばらくは定番のライナップから外れていたグリーンですが、お客様のお声も多く、今回の製作から新たに定番色として復活しました。 この記事では、コインケースUndoとグリーンのブッテーロの魅力についてご紹介します。 ▶︎ 薄型小銭入れ「Undo」の商品ページはこちら 20年以上続くロングセラー「Undo」とは Undoは、Munekawaで20年以上作り続けている薄型のコインケースです。 手のひらにすっぽり収まるコンパクトなサイズ。20〜30枚ほどの小銭を収納できます。 使い込むほど革が馴染み、厚さは約7mmまで薄くなり、ジャケットの内ポケットやパンツのポケットに入れても、シルエットを崩しません。重さも約20gと軽く、携帯するストレスが少ないのが人気のポイントです。 使い方のコツ Undoは、人差し指で口元を少し持ち上げながら開けると、小銭がこぼれにくくなります。慣れるまでは少しコツが要りますが、一度覚えてしまえば片手でさっと取り出せるようになります。 また、小さなマルチポケットがついていますので、お札を1枚忍ばせておけるのも便利なポイントです。キャッシュレス決済が中心の方でも、駐車場や自動販売機など現金しか使えない場面で助かります。 自分の使い方に合わせて育つ 使い始めは革にハリがあり、「これに本当に小銭が入るのかな」と感じる方もいらっしゃいます。ですが、使い込むうちに革が柔らかくなり、収納量も増えていきます。 Undoの未使用のものと使用したものの比較(どちらもカラーはブルーです)使い込むほど革が馴染み、厚さは約7mmまで薄くなります。 ▶︎参考記事:毎日使うものだから愛着が深まるものを。革のコインケースの魅力とは 普段10枚程度しか持ち歩かない方と、30枚近く入れる方とでは、同じUndoでも馴染み方が変わってきます。自分の使い方に合った形に育っていく。それがUndoの面白さのひとつです。 ブッテーロのグリーンの魅力 Undoに使用しているのは、イタリア・ワルピエ社のブッテーロ。Munekawaでは定番で使用している植物タンニンなめし牛革です。 ブッテーロの特徴は、透明感のある染色にあります。革の表面を厚く塗りつぶすのではなく、革本来の表情がそのまま見える仕上げです。 そのため、トラ(しわ模様)や血筋といった天然素材ならではの個性が現れることがあり、こうした革の表情が楽しめるのもブッテーロの特徴といえるでしょう。 また、豊かなエイジング(経年変化)もブッテーロの魅力のひとつ。使い込むほど艶が増し、深みのある色合いへと変化していきます。 Munekawaで使用しているブッテーロは、革の繊維に高温・高圧でプレスを加えるオリジナル加工を行っています。  こうすることで、革の密度が高まり強度が上がるだけでなく、元々マットな質感であるブッテーロに自然な光沢が出て、上品な高級感をプラスすることができます。 グリーンの復活 今回定番に加わったグリーン。 以前は定番色として製作をしていましたが、Munekawaは少人数で製作しているため生産数に限りがあり、一時期ラインナップから外れていました。 しかし、お客様から「またグリーンを作ってほしい」という声をいただくことが多く、昨年末より定番色として復活しました。 ブラック、ブルー、キャメルに比べると、グリーンは落ち着いた印象を持ちながらも、ちょうどいい個性を持つ色です。ビジネスシーンでも浮かず、カジュアルな場面では装いのアクセントにもなります。 グリーンは経年変化が特にわかりやすい色でもあります。...

革製品の使い心地を左右する「内側の素材」の話|Munekawaが内側に革を使用する理由

革製品の使い心地を左右する「内側の素材」の話|Munekawaが内側に革を使用する理由

革製品を選ぶとき、デザインや機能性が重要なのはもちろんですが、長く使う上で、同じように大切なのが「細部や目に触れにくい部分へのこだわり」です。 そして、その中の一つが「内側の素材」です。 革製品の内装は、製品の耐久性に大きく影響する部分であり、作り手のこだわりが現れる部分でもあります。 本日は「革製品の内装」についてご紹介します。 普段「革小物の内装まで意識する」という方は少ないかもしれませんが、知っておくとこれまでと違った視点で製品の魅力を感じられるのではないかと思います。 是非最後までご覧ください。 内装の素材で変わる使い心地と耐久性 革製品の内装には「革」か「布」が使われるのが一般的です。 それぞれの特徴を見てみましょう。 布の内装 軽く薄く仕上げられるのが最大の利点です。ミニ財布のように軽量化を重視する場合や、明るい色で内側の視認性を高めたい場合には適しています。ただし、長期間使用すると摩耗して破れたり、ヨレが出たりと、耐久性は革に比べると劣ります。 革の内装 摩擦に強く型崩れしにくいという特性があります。革のコシが形を支え、長く使っても輪郭を保ちやすくなります。一方で、厚みや重さが出やすく、薄さを最優先したい場合には不利になることもあります。 それぞれに特徴があり、「どちらかが優れている」というわけではありません。 軽さを重視するなら布が、耐久性や使い心地を重視するなら革が適しています。どんな使い方を想定し、何を優先するかによって、最適な選択は変わってきます。 ▶︎関連記事:「革財布の選び方と使い方Q&A」 Munekawaが内側にも革を使う理由 それを踏まえた上で、Munekawaでは、製品の内装に革を用いています。内装に革を使う理由は、大きく3つあります。 ①耐久性が上がる 長く使える革製品を作る上で、内側の強度を上げることはとても重要だと考えています。 特に、Munekawaが内側の素材に使用している日本産の豚革は、非常に摩擦や傷に強く、内側の擦り切れや破れが起こりにくい素材です。 財布やキーケースなど、毎日携帯し気軽に使う革小物の内装として、最適な素材です。 ②使い心地がスムーズ Munekawaで使用している豚革はサラッとした手触りで滑りが良いため、中に入れる紙幣やコイン・カードなどをスムーズに取り出しやすくなります。 「お札やコインが取り出しやすい」という、ふとした時に感じる使いやすさが、信頼となって「長く使いたい」と思える製品になってゆくと考えています。 ③縫製数を少なくすることができる 豚革は牛革との相性が良い革素材です。 一度糊で接着すると、もう剥がすことはできないほど強く張り合わさるので、縫製を入れる必要がありません。 余計な縫製を減らすことができるため、故障するおそれのある箇所を減らすことができたり、製品そのものをコンパクトに作ることができます。 カードケース...

Munekawaが教える 秋冬のレザーケア術 - 大切な革製品を長く愛用するために 知っておきたい、革のお手入れ

Munekawaが教える 秋冬のレザーケア術 - 大切な革製品を長く愛用するために 知っておきたい、革のお手入れ

夏が終わり、涼しく過ごしやすい日が増えてきました。 秋冬は空気が乾燥する季節。毎日使っている革製品が、気づかぬうちに乾燥し、ダメージを蓄積しているかもしれません。 人間の肌と同じように、革製品にとっても乾燥は大敵です。秋冬の乾いた空気は、革から潤いを奪い、放置してしまうと回復が難しいダメージに繋がることもあります。 今回は、本格的な乾燥シーズンに備え、大切な革製品を長く美しくお使いいただくためのレザーケアについて解説します。 最適な手入れの「頻度」や「オイルの量」、そして「正しい手順」を知ることで、誰でも安心して革製品のお手入れができるようになります。 秋冬は革のお手入れが重要 革は、動物の皮から作られた天然素材です。そのしなやかさは、革の内部に含まれる水分と油分の絶妙なバランスによって保たれています。 しかし、空気が乾燥する季節になると、革内部の水分や油分が少しずつ蒸発し、革の繊維が硬くなってしまいます。これが、革製品にとって様々なトラブルを引き起こす原因となります。 乾燥が引き起こす3つの代表的なトラブル ひび割れ・銀浮き 革の表面が乾燥によって硬化し、折り曲げなどの負荷に耐えきれず裂けてしまう現象です。一度ひび割れが起きてしまうと、完全に元に戻すことは非常に困難です。 色あせ・風合いの劣化 油分が不足すると、革本来の深みのある色合いや、しっとりとした光沢が失われてしまいます。表面がカサついた印象になり、古びて見えてしまう原因にもなります。 型崩れ 革が持つべき柔軟性が失われることで、財布などのフォルムが崩れやすくなります。特に中身を入れた状態で変形すると、元に戻りにくくなります。 これらのトラブルを防ぎ、革本来の美しい状態を保つために、秋冬シーズンの定期的な保湿ケアが非常に重要になるのです。 押さえておきたいレザーケアのポイント 革のお手入れは、10分ほどの時間で簡単に行えるものですが、いくつか押さえておきたいポイントがあるので、ご紹介します。 始める前の準備 まず、お手入れに必要な道具を揃えましょう。 馬毛ブラシホコリ落とし用。毛先が柔らかく、革を傷つけにくいのが特徴です。 オイル・クリーム革に油分を補給するためのもの。 柔らかい布オイルの塗布や、最後の乾拭き用に2枚ほどあると便利です。 【ポイント1】以外に忘れがちなブラッシング 最初に行うのは、革の表面についたホコリや汚れを落とすことです。  オイルやクリームを塗る前のブラッシングは、以外に見落としがちですがとても大切な工程。まずはきちんと汚れを落としておくことでオイルの塗りムラがなく均一に塗布できます。 また、汚れたままオイルやクリームを塗ることで汚れが革に沈着してしまう可能性もあるため、まずはブラシで革表面の汚れを落としてあげましょう。 【ステップ2】オイル・クリームで保湿する ブラッシングで表面がきれいになったら、いよいよ保湿です。 Munekawaでは、革への浸透性が高いオイルや、表面の保護・ツヤ出し効果も期待できるクリームタイプのケア用品をおすすめしています。 失敗しないための最大のコツは、一度にたくさん付けすぎないことです。 一度に指に取る量は「少し足りないかな?」と感じるくらいの量で十分です。 やりがちなのが、一度にたくさんの量を塗りすぎてしまうこと。塗りすぎは、シミの原因になってしまう場合がありますので注意しましょう。...

イタリア生まれの「ブッテーロ」ってどんな革?Munekawaで20年以上使い続けている ブッテーロの魅力について解説します。

イタリア生まれの「ブッテーロ」ってどんな革?

革好きの方なら一度は耳にしたことがあるかもしれない、イタリアの革「ブッテーロ」。 シンプルに説明するなら、「イタリアの伝統的な製法で、植物のタンニンを使ってじっくりとなめされた革」でしょう。 私たちムネカワが、ブッテーロを定番素材として採用してから、20年以上経ちました。 これほど長く使い続ける理由は、とてもシンプルです。 それは、一言で「使いやすい革」だからです。 これは、作り手にとって、という意味ではありません。 ブッテーロは「製品の使い手にとって、非常に使いやすい革」なのです。 では、具体的にどう「使いやすい」のでしょうか。 その理由は、主に3つあります。 革だからと、過度に気を使う必要がない丈夫さ。 特別な手入れなしでも、自然と美しい艶と風合いに育つ。 繊維の密度が高く、長く使っても「クタクタ」になりにくい。   革製品に求める大切な要素を、このブッテーロはしっかりと満たしてくれる。私たちはそう考えています。 ここからは、この3つの理由をさらに詳しく掘り下げていきましょう。 1. 革だからと、過度に気を使う必要がない丈夫さ。 世の中には色々な種類の革があり、「どれを選べば良いかわからない」と感じる方も多いかと思います。好みで選べることと言ったら、革の色味や、手触りが「柔らかい」か「ハリがある」か、そのくらいかもしれません。 ブッテーロは、その「柔らかい」と「ハリがある」ちょうど中間に位置するような革です。 最初は少し硬く感じるかもしれませんが、使い続けると馴染んで、手触りが柔らかくなり、使いやすくなっていきます。 革というと「傷がつかないように大切に使わないといけない」というイメージを持っている方もいますが、そんなことはありません。 気軽に使いながら、徐々に自分の手に馴染む形に変化していく。 その様子を楽しめるのがブッテーロの一番の魅力と言えると思います。 2. 特別な手入れなしでも、自然と美しい艶と風合いに育つ。 革製品の醍醐味である「エイジング(経年変化)」を楽しみたい、という方は多くいらっしゃいます。その一方で、「綺麗にエイジングさせられるだろうか」と、心配して購入を迷う方もいらしゃると思います。 その点において、ブッテーロは非常に優れた革です。 実際に、特別なケアをあまりされていなくても、艶と深みのある色合いに育っているお客様もいらっしゃいます。 もちろん、より美しく変化させるためには、連日汗が染み込むような使い方を避けたり、アルコールなどの揮発性液体を付着させない、といった少しの注意は必要です。 それさえ守れば、ブッテーロは美しくエイジングしてくれます。...

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