独特の艶となめらかな質感が魅力の革、コードバン。
数多くある革の中でも特に人気が高く、希少な革であることも相まって世界中で多くのファンを持つ革素材です。

そんなコードバンですが、高級なイメージからか興味はあっても「扱いが難しそう」と、なかなか手が伸びない方や、使用頻度に気を使ってしまう方が多いようです。
しかし、コードバンの製品は、いくつかのポイントさえ押さえておけば日常でも十分気軽に使えます。むしろ、毎日手に触れることで、艶や色の深まりといった変化を一番楽しめる革でもあります。
今回のブログでは「コードバンの革製品を日常的に楽しむためのポイント」についてご紹介します。
コードバンの基本知識
コードバンは、馬の臀部(お尻)の皮を原皮に作られる革です。
一般的な革が表面(銀面)の質感を活かすのに対し、コードバンは皮膚の内側にある「コードバン層」と呼ばれる緻密な繊維の層を削り出して磨いて仕上げます。そのため毛穴がほとんど見られず、なめらかでムラのない光沢が特徴です。

ただし、1頭の馬からコードバンの革が採れるのは左右2枚ほど。もともと馬革自体の流通量が少ないうえ、なめしにも熟練の技術力と長い時間がかかるため、出回る量はごくわずかです。その希少性と美しさから「革のダイヤモンド」と呼ばれることもあります。
Munekawaで使用しているのは、アメリカ・ホーウィン社の「シェルコードバン」。コードバンの中でも最高級品種で知られる革です。

繊維が非常に緻密で、オイルを奥深くまで含ませることにより、張りがありながらもしっとりとした独特の質感が感じられます。エイジング(経年変化)することでより美しい光沢が感じられるようになるので、長く使うほどにより一層魅力を感じられる革、といえます。
コードバンが「手を出しにくい」と感じる理由
コードバンは、前述のとおり希少性が高く、他の革素材に比べると価格も高くなりがちです。加えて、革の性質上、他の革素材に比べると取り扱いの際に気をつけたいポイントがあります。
1.水濡れに弱い
コードバンを扱う際、一番に気をつけたいのが「水濡れ」です。コードバンは水を吸収しやすく、水滴がつくとシミや水ぶくれになってしまうことがあります。
また、夏場は汗をかくことで塩分が付着すると、変色の原因になってしまうことも。汗をかきやすく、急な天候の変化が多い夏場は、コードバンにとって注意が必要な季節といえます。
2.小傷が目立ちやすい
コードバンは表面が光沢のあるなめらかな質感のため、ちょっとした傷が目立ちやすい傾向があります。バッグの中に入れておいて、鍵などの硬いものと接触して傷がつくケースが多いです。
わずかな傷であれば使っていくうちにエイジングが進み、気にならなくなりますが、大きな傷は完全に消すのは難しいので、バッグに収納する際は注意しましょう。

とはいえ、水濡れに弱い点も、傷がつく点も、コードバンだけの性質ではなく、天然皮革である以上共通して気をつけたいポイントです。
水シミは、水分が残らないよう早めに拭き取れば問題ないケースが多いですし、傷も使い込むうちに艶に馴染んで目立ちにくくなったり、エイジングを進めるきっかけにもなります。
また、コードバンは強度はとても高く、型崩れなどが起きにくい革としても知られています。いくつかの注意点だけ気をつけておけば、普段使いのアイテムとして長く使用できますので、必要以上に不安にならず、興味のある方はぜひ手に取ってみてください。
普段使いで押さえておきたい4つのポイント
コードバンを日常で使ううえで意識したいのは、ちょっとした習慣です。次の4つを押さえておけば安心です。
水濡れに気を付ける
コードバンは、特に水濡れに注意しましょう。雨の日の外出は特に注意し、濡れた手で繰り返し触らないように配慮することが大切です。日頃から水に濡れないよう意識するだけで、トラブルはかなり抑えられます。
濡れてしまったら早く優しく拭き取る
もし濡れてしまったら、慌てずに乾いた柔らかい布で、早めに優しく押さえるように水分を拭き取りましょう。ゴシゴシこすったり、ドライヤーで急いで乾かしたりするのは禁物です。表面を痛めたり、シミをかえって悪化させてしまいます。水滴を拭き取った後は、風通しの良い場所で自然乾燥させましょう。
収納場所に気を付ける
持ち運ぶときは、財布が鍵や他の小物と擦れて傷がつかないよう、バッグ内のサブポケットなど、他のものと接触させない位置に収めると安心です。また、汗をかきやすい夏場は、パンツのポケットに入れるのは避けてください。汗や摩擦が、水シミや傷の原因になることがあります。
水分量の多いケアクリーム・ケアオイルは使わない
お手入れの際は、水分量の多いクリームやオイルは避けましょう。水分を多く含むケア用品は、かえって水シミやムラの原因になることがあります。コードバン専用のクリームやコードバンにも使用可能なクリーム選び、ごく少量を薄く伸ばす程度に使用してください。

コードバン専用クリーム「コロンブスプレミアムシリーズ コードバンクリーム」
水シミは消えるのか。スタッフの財布で経過を観察
「もし水シミがついてしまったら、どうなるのか」。気になる方も多いと思います。そこで、以前水シミがついてしまったコードバンのL字ファスナー財布「Cram」を、製作スタッフが実際に使い続け、経過を追いかけています。

色はバーガンディー。深みのあるワインレッドのシェルコードバンです。使い始めてから3ヶ月ほど経ちましたが、現時点では全体に大きな変化はなく、表面にはうっすらと水シミが確認できます。

コードバンは使い込むうちに、手の油分や摩擦によって少しずつ艶が増し、表面がならされていきます。完全に消えると断言はできませんが、軽い水シミであれば、オイルケアや使用を重ねることで目立ちにくくなることもあります。
水シミが今後どのように変化していくのか、引き続き経過を追ってご紹介していく予定です。
まとめ
コードバンは、いくつかのポイントを押さえれば、日常でも気負わず使うことができます。水シミや傷も、使い続けるなかで表情のひとつとして馴染んでいくことがあります。
繊細な面もありますが、同時に強度に優れた革でもあります。必要以上に不安に思うことなく、興味のある方はまず小さな革小物などから使い始めてみてはいかがでしょうか。

Munekawaでは、コードバンを使用した革製品も製作・販売しています。大阪・大国町の直営店でご覧いただけますので、実際の質感や艶を確かめたい方は、ぜひ一度手に取ってみてください。
また、2026年6月20日から6月29日10:00まで、対象のお客様20名限定で「コロニルケアクリームキット」のプレゼントキャンペーンを実施します。
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