時間が経つほどに色や艶、形を変えていく革の経年変化(エイジング)。
均一で美しいものから、ラフで味のあるものまで、環境や使い方によってその変化の様子はさまざま。

今回は、ムネカワのメイン革素材であるブッテーロのエイジングの様子を、使用前と使用後のムネカワの革製品を比較しながらご紹介します。
ブッテーロとは
ブッテーロは、イタリア・トスカーナ地方のワルピエ社が手がけている革。滑らかな表面と豊かな発色が特徴です。

ブッテーロは「植物タンニンなめし製法」と呼ばれる製法で作られています。
ミモザなどの天然由来の素材を用いて動物の皮をなめす方法で、昔から伝統的に行われている製法です。繊維の密度が高く、長く使ってもコシを失わない丈夫な革です。
ムネカワで使用しているブッテーロは、オリジナルの加工として、革の繊維に高温・高圧でプレ スを加え、更に密度を上げることで強度を高めています。
エイジングは、植物タンニンなめしで作られている革の特徴ですので「革のエイジングを楽しみたい!」という方は植物タンニンなめしの革がおすすめです。
▶︎参考記事「植物タンニンなめしとは?特徴を解説します」
それでは、実際にブッテーロのエイジングを見ていきましょう。
ムネカワの「ベル型キーケース Bell」「ICカードケース Tuck」「薄型小銭入れ Undo」の3アイテムを例に各色のエイジングの様子をご紹介します。
左側が未使用のもの、右側がムネカワのスタッフの私物です。
ブルーのエイジング
ブルーはエイジング前は落ち着きのある爽やかな発色で人気のカラーですが、エイジングも魅力的です。
使っていくほどに、色は濃紺になっていき艶も深まります。使用から数年経つとブラックと見間違えるほどの味のある雰囲気になっていきますよ。

ベル型キーケース Bell S
約6年使用

ICカードケース Tuck
約3年半使用

薄型小銭入れ Undo
約2年半使用
グリーンのエイジング
グリーンのエイジングも、ブルーと同様に濃く深く色合いが変わっていきます。
色は濃くなっているのに透明感が増していて、不思議な魅力を感じさせます。革の艶感と色合いのバランスが絶妙な一色。

ベル型キーケース Bell S
約3年半使用

ICカードケース Tuck
約3年半使用
キャメルのエイジング
続いてはキャメルのエイジングです。
使い続けると段々とブラウンに変わっていきます。いかにも「革小物」といった風合いですね。傷やシミといった使用する内に付くダメージも味わいに感じやすい色なのではないでしょうか。

ベル型キーケース Bell M
約3年半使用

ICカードケース Tuck
約2年使用

薄型小銭入れ Undo
約2年使用
ブラックのエイジング
最後はブラックのエイジングです。
ブラックは他の色とは違い、色合いの変化はありませんが、艶が深まり、同じ黒でも未使用の状態と比べると明らかに風合いが変わっているのが分かります。
使い始めから雰囲気が変わりすぎないけど、確かなエイジングを感じられるというバランスの良さが、黒が革小物の定番色として人気の理由のひとつなのかもしれませんね。

ベル型キーケース Bell M
約6年使用

ベル型キーケース Bell S
約6年使用

ICカードケース Tuck
約6年使用

薄型小銭入れ Undo
約5年使用
個性豊かなブッテーロのエイジングをお楽しみください!
いかがでしたでしょうか?
革の経年変化は、単に古くなることとは違い、革と使い手が共に時間を重ね、お互いに馴染んでいく過程です。
この「革を育てる」楽しみを体験してもらい、喜びを感じていただけると私たちも嬉しいです。

ブッテーロレザーの製品について、ご質問やご相談がございましたら、いつでもお気軽にお声かけください。
大阪・大国町にあるムネカワ直営店ではエイジングした製品サンプルを手に取っていただくこともできます。
是非お気軽にお立ち寄りください。