2019.12.13 | 製作風景 |
革を裁断する包丁
革を裁断する時は、主に抜き型を使って裁断をしますが、製作途中の加工やサンプルを製作するときには、革包丁を使って手で裁断します。
使う前に刃を整えなければ、刃先が全て使えず効率が悪くなります。
革包丁を使うには、整えて初めて役に立つ「道具」になります。
革製品を作る上で一番基本となる道具です。
包丁は誰かのものを借りたり、貸したりすることはありません。
使う時は、必ず自分の物を使います。
人の包丁でカットさせてもらうと、同じ刃物でも違和感があり、すぐに自分の物ではないとわかります。
この革包丁は、日本独自の刃物で、海外ではまた違った形状の刃物で革を裁断して行きます。
日本独自の刃物文化は本当に理に適っています。
硬い鋼と柔らかい鉄の2層や3層構造にして、研ぎやすく作っています。
海外の刃物は、硬い鋼だけで構成されている為、刃を研ぐ時に時間がかかってしまいます。(ちなみに革包丁は2層構造の片刃になっています。)
初めて、この事を知った時は、本当に道具としてよく考えられているなと感動しました。
日本人の工夫する力は凄いですね。